市長定例記者会見(平成23年10月5日)

このページの情報をツイッターでツイートできます
このページの情報をフェイスブックでシェアできます
このページの情報をラインでシェアできます

ページ番号1003654  更新日 平成30年5月23日

印刷大きな文字で印刷

10月5日、中貝市長が定例記者会見を行いました。資料は、下部をダウンロードしてご覧ください。

日時

平成23年10月5日(水曜日)午後1時~1時55分

場所

東庁舎別館 2階 会議室

会見事項

  1. アジア湿地シンポジウム無錫(むしゃく)2011およびKODOMOラムサール〈無錫〉国際湿地交流への参加(資料1-1、1-2)
  2. JICA草の根技術協力事業「中華人民共和国浙江省庵東鎮(せっこうしょうあんとんちん)における環境教育・環境創造型農業の普及事業(コウノトリが結ぶ環境協力)」に係る派遣(資料2-1、2-2)
  3. JR大阪環状線車両への広告掲出
    車両1編成すべての広告を豊岡のイメージで埋め尽くす(資料3-1、3-2、3-3)
  4. アンテナショップ「コウノトリの恵み 豊岡」で販売するチャレンジ商品を募集(資料4-1、4-2、4-3)
  5. 平成23年度「豊岡市竹野地区津波避難訓練」の実施
    もしものときに適正に対応できるように(資料5-1、5-2、5-3、5-4、5-5、5-6)
  6. 平成23年度「台風23号メモリアル事業」の開催
    あの日を忘れず、今後に生かす(資料6)
  7. 市債(長期借入金)残高縮減に向けた取組み
    未来へ続く市政運営基盤の確立をめざして(資料7)

質問・回答(発言記録要旨)

(2) JICA草の根技術協力事業「中華人民共和国浙江省(せっこうしょう)庵東鎮(あんとんちん)における環境教育・環境創造型農業の普及事業(コウノトリが結ぶ環境協力)」に係る派遣

Q1 庵東鎮(あんとんちん)に市長が行かれるのは初めてですか。行かれてどういうことをされるのですか。
A1 庵東鎮(あんとんちん)に行くのは初めてです。私の本来の目的は、中国の無錫(むしゃく)のシンポジウムに行くことです。しかし、庵東鎮は近くですので、せっかく中国に行くのであれば私自身の目で現場を、ぜひ、見ておきたいと思い、申し入れをしました。庵東鎮の現地では、おそらく向こうの責任者と今後のことについて意見交換をすると思いますが、正式なプログラムとしてはあいさつをするということになっています。

Q2 7月に派遣した時に田植えなどの現地指導をされているのですが、コウノトリ育む農法に近い農法で行われているのですか。
A2 庵東鎮で行われているのは、コウノトリ育む農法ではありませんが、無農薬の農法です。
 7月に本市の城崎小学校の教員が行きましたが、その意見交換を通じて、環境教育についての豊岡への期待が強くなっています。豊岡市としても、しっかりと環境教育の実践について向こう側に伝えていく必要があると思っています。7月に行った教員を、ぜひ、今回も派遣してほしいという依頼を受けています。

Q3 改めて、庵東鎮での事業に対してのコメントをくださいませんか。
A3 豊岡のできる大きな貢献だと思っています。実は中国の環境問題は日本にとってとても重要です。例えばコウノトリ一つだけを取って見ても、アムール川、ロシアシベリア地帯、中国の東北部から南を渡っていって、そこから朝鮮半島に、時として日本に来たりするわけですが、その中継地点が環境破壊によって相当駄目になってきています。コウノトリだけでなくて、中国を通過するありとあらゆる水鳥にとって中国は危機的な状況にありますので、ここのところが改善されないと日本にとっても渡り鳥の経路上、非常に困ります。
 そこで、豊岡の取り組みが少しでも役に立てばと思っています。この取り組みが中国の環境問題をそれほど大きく動かせるとは思いませんが、ものの考え方としては、おそらく貢献できるだろうと思っています。
 今でも黄砂が盛んに日本に飛んできて、中国の内政問題というのは日本に直結しているということは現実にありますので、さまざまな人たちがさまざまな分野から環境への貢献をしていく必要があると思います。それは日本にとってもとても意味があることですので、豊岡も微力ながらぜひその貢献をしたいと思っています。

Q4 環境経済ということで向こうに少し関心を持たれている気がしますがいかがですか。
A4 とても実感しています。数年前、中国広東省の大学生180人が豊岡に2泊3日の環境学習旅行に来られたことがありました。着かれた最初に、私が40分くらいスピーチをしたのですが、コウノトリの取り組みについての質問が、30~40分たっても終わりませんでした。すべて環境経済戦略です。こちら側の売り込みが成功して小学生と高校生が環境学習旅行に来られたこともあります。共通するのはすべて環境経済戦略への関心です。
 たいへんな経済発展とたいへんな環境破壊が同時進行していて、子どもたちや若い人たち、教育現場は未来を憂いています。ところが環境と経済は矛盾するものだ、相容れないものだという固い信念があって、抜け出す道が分からないというような苦しみを感じている。それがコウノトリの取り組みは環境と経済が両立しうるということを訴えていますので、その意味で非常に関心が高いです。中国が抜け出す道はこれしかないと思います。

Q5 環境経済は、環境だけを良くするのではなく、利益を得るということが非常に受け入れられやすいのではないですか。
A5 そうですね、中国は非常に合理主義の国だと思いますから。環境がみんなのためにいかにいいかというだけではだめだというのは、日本でも同じでした。経済の活性化をもたらしうるということがあれば、環境を良くしようと思わない人でも入ってくるだろうと思います。
 最大のマーケットの上海がすぐ近くにありますので、コウノトリ育む農法とか無農薬の米ができれば、消費地で高く売れるという非常にリアルな願いがあります。環境経済というのはまさにそういう人たちに着目して、環境意識が高くなくても、必然的に環境を良くする行動に入ってしまうという、そういう仕組みを作っていこうということですから、繰り返しになりますがぴったりだという気がします。
 余談ですが、1999(平成11)年に中国に行き、長江中流域にコウノトリを見に行ったのですが、船に大量のガン、カモ、コウノトリが積んでありました。コウノトリは大量ではなかったのですが、死んだ鳥を運んでいるのです。ガン・カモ類というのは、砂肝に石を入れるために石を食べるのですが、その中に殺鼠剤・ネズミを殺す農薬を撒いて置くと食べて死んでしまうのです。その死んだ鳥は香港、あるいは広東省深圳(しんせん)などに運ばれてスープになります。それを行っているのは農民です。農民は農業で貧しいけれど、豊かなくらしがしたい、現金が欲しいと、手っ取り早く、大量の殺鼠剤でガンやカモ、コウノトリを殺すことを行っているのです。この道を抜け出す方法があるのかというと、つまりガンやカモやコウノトリがいる方が経済的に上手くいきますよということを中国が示さない限りは、あの環境悪化は止まらないと、非常に強烈な思いを持って帰ってきたことがあります。
 どこまで広がるか分かりませんが、やはり環境経済が決め手だろうと思っています。

Q6 コウノトリは庵東鎮には来ていないのですか。コウノトリをシンボルにとか、コウノトリを復活させようということにはならないのですか。
A6 コウノトリは今は庵東鎮に来ていないです。
 コウノトリがシンボルになるようならしめたものですが、環境創造型農業やコウノトリ育む農法などの技術というより考え方や理念、環境教育を、ぜひ、伝えたいと思います。

Q7 庵東鎮は環境経済という概念は受け付けられているようですが、漠然と環境経済というのではなくて、豊岡市では物を一つ売るにしてもコウノトリを付けて売ることをしているので、その辺を分かってもらった方がいいのではないですか。
A7 環境経済を打ち出している狙いは、環境意識がない人でも、金しか関心がないという人でも入ってきてしまうということですが、一度入ってしまうと意識が変わっていくということを、実は期待しています。私たちはコウノトリの住めるまちを作ろうということからスタートして環境経済に来たわけですが、逆の方向があってもおかしくないです。ただ経済を良くしようという思いから入ってきて、学んだり実践しているうちにだんだん理解が進んでいって、最後はやっぱりコウノトリの住むまちだということになるかもしれません。

(3) JR大阪環状線車両への広告掲出 車両1編成すべての広告を豊岡のイメージで埋め尽くす

Q1 東京にアンテナショップを作ったのに、大阪のJR大阪環状線に豊岡市のPR広告を出すのですか。
A1 本市への来訪者は関西圏からの方が圧倒的に多いです。東京への発信はアンテナショップや豊岡エキシビジョン、三省堂のブックカバーの広告など、いろいろとしていますので、今回は大阪をターゲットにしています。
 また、この事業は特急こうのとりの利用促進ということもねらっています。新幹線から乗り継いで特急こうのとりに乗車ということもありますが、大阪圏が多いだろうということで、そこをターゲットにしています。

〈会見事項以外〉中郷築堤工事竣工について

Q1 中郷築堤工事が完成しましたが、あれは大きな事業ですか。
A1 大きな事業です。無堤防地域ですが、築堤は長い間難しかったのです。それは、あの辺りは道路が走り、水路が走り、川が走っていて、さらにそれが交錯をしたりしていて、堤防工事はとても難しかったのです。その上、堤外農地もあり、利害が複雑にからむ大事業です。
 堤防を作ろうとすると、河川や水路の付け替えをしないといけなくて、なかなか動かなかったということがあります。
 円山川が増水するとそのまま自分の家に向かってくるわけですから、たいへんな恐怖だったと思います。堤防を越えてくるのも恐怖ですけど、ダイレクトに目の前にせまってくるわけですから。地域の人にとっては長年の悲願だったと思います。

Q2 無堤防地域に堤防ができるのは、台風23号の水害の関係からですか。
A2 そうです。

Q3 今までできなかったのは地形上の問題ですか。
A3 地形上と予算です。おそらく予算が一番大きいと思います。

Q4 あと大きな無堤防地域はどこがありますか。
A4 無堤防地域で残っているのは、赤崎の一部、円山川と稲葉川との合流点などがあります。

PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。

より良いウェブサイトにするために、ページの感想を聞かせてください。

質問:このページの情報は役にたちましたか?
質問:このページの内容は分かりやすかったですか?
質問:このページは見つけやすかったですか?

このページに関するご質問やご意見は、「このページに記載されている情報の担当課」までお問い合わせください

このページに関する問合せ

市長公室 秘書広報課 広報戦略係
〒668-8666 豊岡市中央町2番4号
電話:0796-21-9035 ファクス:0796-24-1004
問合せは専用フォームを利用してください。