市長臨時記者会見(平成23年10月14日)

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ページ番号1003653  更新日 平成30年5月23日

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10月14日、中貝市長が臨時記者会見を行いました。資料は、下部をダウンロードしてご覧ください。

日時

平成23年10月14日(金曜日) 午前11時~11時25分

場所

東庁舎別館2階会議室

会見事項

「アジア湿地シンポジウム無錫(むしゃく)2011」などへの参加(報告)

質問・回答(発言記録要旨)

Q1 ティエガ氏との対談のようすでは、豊岡市が来年ラムサール条約に入るのは当たり前みたいな感じを受けましたがいかがですか。
A1 アナダ・ティエガ氏は、来年(ルーマニアで開催)のラムサール条約第11回締約国会議(COP11)で、豊岡が登録されるのは当然だと思っているようでした。

Q2 登録に向けて、豊岡のこういう所はどうなんだろうという注文や豊岡に限らず日本の状況を含めてこういう所が課題ではないかという話は出なかったですか。
A2 それは出ませんでした。ティエガ氏はまず感動していました。絶滅からヒナがかえって、増えてきて、空に帰して、さらに有機農業を広げ、コウノトリ育む農業を広げ、河川の湿地再生を進め、それから水田ビオトープを広げ、あるいは水田魚道を作り、毎年30万人以上の観光客がコウノトリの郷公園に来ること、その経済波及効果が毎年10億円に相当するといったことなどを話すと、本当に驚かれて感動されていました。
 湿地の保全と経済とが矛盾して、経済の方が勝って、湿地がどんどん壊されていっているということがおそらく世界の状況で、彼はいかに両立するか、経済にどうつなげていくかということに強い関心を持っておられます。それで、湿地とツーリズムというようなシンポジウムを開催されるのです。その中で典型的な成功例を見つけたと、そういうふうに理解をされたような印象をもちました。
 逆に言うと、世界の湿地保全に大切なことは、より多くの人々を巻き込むためにも、経済にどうつなげるかというところについて、実践をしているということ、そのことがすごく大切だという印象を受けました。

Q3 来年のCOP11で、豊岡の経験を話してほしいとりクエストがあったわけですが、こういうふうにしたらどうかなど、これからのことで何か提案がありますか。
A3 豊岡の経験を話すだけです。アイデアとしての環境経済戦略を伝えるということ、豊岡の具体的成功例を伝えるということです。
 それぞれの湿地、ラムサールサイトで具体的に何をするかは地域によって違いますから、必ずできると励まします。それからぜひ豊岡の現場を見に来てほしいと伝えます。
 ただ、やはり、豊岡のことは知られていないから、初めて聞いたという感動があるわけです。こんなことが起きているのかと。ですから、豊岡は、事業への取り組みをさらに進めることも大事ですが、情報発信がまだまだ弱いことが課題です。そこで、次は世界に向かって、さらに豊岡の経験を発信することに力を入れたいと思います。

Q4 COP11のサイドイベントで紹介してほしいとは正式なオファーがありましたか。
A4 すでにサイドイベントで豊岡の紹介をするという準備には入っています。それはどちらかというと、こちらがアピールしていってサイドイベントで紹介するというスタイルなのです。
 しかし、ティエガさんはもちろんサイドイベントのことを知っていますから、その中で、ぜひ豊岡のことを紹介してほしいと、依頼・要望を受けました。

Q5 韓国で開催された第10回ラムサール条約締約国会議(COP10)でも、サイドイベントで豊岡の紹介をされましたか。
A5 はい、しました。この時もとても好評でした。しかし、その時は何人か欧米系の人が出てきていましたが、参加者は圧倒的に韓国の方や日本の方が多かったのです。
 今回は基調講演の講演者の方々がほとんどこちらの分科会に来て聴講されていました。その方たちを見ていると、先ほどから話しているような驚き・感動が顔に浮かんでいました。

Q6 COP10と来年のCOP11では、紹介の仕方、手法を変えられるのですか。
A6 手法を変えることはないです。しかし、その時と比べて、取り組みはとても進んでいます。例えば田結区で自分たちの田んぼを湿地に変えてしまっています。こういうことに本当に驚いていました。「住民の彼らにとって何の得があるわけでもない、行政が買い上げてやったわけでもない、ナショナルトラストみたいなことをやったわけでもない、地元の人たちが自発的に自分たちの先祖伝来の田んぼ、休耕田ですが、それを湿地にしてしまって、そこに野生のコウノトリがしょっちゅうやってくるようになったので、村の人たちはとても幸せに思っている」と話したのです。
 豊岡の取組みは行政だけでない、あるいは環境保護団体だけではない、普通のそこに住む住民たちが動いているということが豊岡の厚みでもあるわけですが、そのことが(世界の今後の取り組みに対して)とても勇気付けたのだと思います。
 それから、新田プロジェクトE(新田小学校児童のプロジェクト)の子どもたちが、私の所に来て、「学校給食で『コウノトリ育むお米』を使ってください」と説得をしたと話しました。彼ら彼女たちの理論は、消費が増えれば生産が増えるということでした。私たちも、『コウノトリ育むお米』の生産が増えると環境が良くなって、人間にとっても、コウノトリにとっても良いといって、進めてきました。今、豊岡の給食では、1週間に2回、『コウノトリ育むお米』を使っていると話すと、参加者の顔から感動が伝わってきました。

Q7 田結湿地のような取組みはCOP10でも話されましたが、COP11でもそういう風な取組みを話されるのですか。
A7 豊岡のコウノトリの取組みというのは、まず行政主導で始まっています。これは、当時の阪本 勝兵庫県知事が言って、豊岡市も一生懸命取り組み、行政主導でやってきました。阪本 勝さんとか、松島興治郎さんのような今となってみれば、スーパースターのような人たちが引っ張ってきました。そのうち、亡くなられた池田 啓さんやNPOの佐竹節夫さん、あるいは県農業改良普及センターの西村いつきさん、それから実際に農業をやっている畷さんや稲葉さん、また子どもたちなど、たくさんの方の支持を得ています。今、豊岡はたくさんのヒーローだけでなく、たくさんの人々と動こうとしています。コウノトリの取組みをしている人は誰と聞かれた時に、名前が挙げられないほど出てきていて、これからさらに広がっていく状況です。
 COP11での話は、いっぱいの人たちが関わってきている、非常に広範な運動になってきているということをぜひ前に出していきたいと思っています。
 今回のシンポジウムで国交省がひのそ島を掘削しました。全島を掘削する計画でしたが、自然保護が大切だということで折り合いがついて、半分だけ掘削しました。洪水対策と湿地再生ということで、国土交通省が半分だけ掘削をしたのです。そこにコウノトリがやってきて、餌場になっていると話しますと、会場が軽くどよめきました。行政がそんなことをするのが珍しかったのかもしれません。

Q8 情報発信をどのような形でされていくのですか。
A8 まず1つ目は、ラムサール条約の事務局へのアプローチです。事務局長のティエガさんはもっと資料がほしいと言われています。ぜひ我々とのコンタクトをこれからも続けようとおっしゃっていました。まず、ラムサール条約の事務局から豊岡を発信します。
 生物多様性条約の時には、ジヨグラフさんを招いて、豊岡に来ていただき、「SATOYAMA」という機関紙に寄稿してくれと言われて、3ページにわたって掲載しました。それから生物多様性条約のホームページの中の世界の成功例の一つとして、豊岡を紹介していただきました。同じようなアプローチをこれからラムサール条約の事務局に対しても行っていきます。
 2つ目は、今回来られた基調講演者というのは、この分野の第一人者の方々ですから、その人たちとさらにコンタクトをとって、そこからの情報発信を狙います。当面そんなところです。
 なお、ティエガさんは来年のCOP11に向けて、おそらく猛烈に忙しいので、COP11までに本市に来ていただくことは難しいかもしれません。
 ラムサール条約締約国会議の後にお招きをして、市民に語りかけていただくこととあわせて、豊岡の現状を生で見て、帰っていただくことによって、世界に対するスピーカーになっていただけるということもあると思います。ぜひティエガさんには来ていただきたいと思っています。

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