市長臨時記者会見(平成23年12月20日)

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ページ番号1003649  更新日 平成30年5月23日

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12月20日、中貝市長が臨時記者会見を行いました。

日時

平成23年12月20日(火曜日)午後3時30分~4時

場所

東庁舎別館2階会議室

会見事項

平成23年 豊岡市政10大ニュースについて(資料1)

質問・回答(発言記録要旨)

平成23年 豊岡市政10大ニュースについて

Q1 市の10大ニュースはPRを兼ねてやるということもあるので、無難なものを選ぶことが多いのですが、不祥事を入れているのは何かお考えがあるのですか。
A1 例えば、豊岡市のPRなどでは相当頑張ったと思います。
 豊岡は対外的なアピールという意味では頑張ってきたのですが、肝心な足元がふらついているということが分かりました。それは、ひいては豊岡市民の付託を受けている豊岡市役所がまだまだだということですから、ここは率直に良い悪いは抜きにして、水道事業会計の支払利息の算定誤りは大きな事件だったということで挙げています。
 私もそうなのですが、市職員も改めて身を引き締めるべきだということを込めて10大ニュースに挙げています。

Q2 水道事業会計の支払利息の算定誤りの一番の問題は、ミスを隠蔽しようとしたということだと思うのですがいかがですか。
A2 問題は二つあります。一つはミスが結果に結びつかないようにするダブルチェックという基本が組織の中に徹底していなかったことです。
 二つ目はミスが発生してしまった後、隠そうとした。この隠そうとしたということは危機管理のやり方としては一番まずいやり方です。かねてから、結果が発覚した後の基本は、「逃げるな 隠すな うそつくな」ということであると相当うるさく言ってきたつもりでしたけれども、徹底できていませんでした。そういう意味では、組織の体質問題であり、同時に組織体質を改めることのできなかった組織経営者としての責任だと思っています。

Q3 豊岡市は1市5町が合併してできたまちで、もともと一つではないということと、今回の不祥事は関係していないですか。
A3 分かりません。しかし、税の取り扱いの間違いなど、市町合併して目が変わったことによって発見された誤りもたくさんあります。それぞれの中に旧態依然の扱いを残したまま市町合併して、新しいまちができて、当初はできる限り地元の職員をそのまま残しておく形でやってきました。
 したがって、それが温存されたまま新豊岡市になってしまったということは間違いないです。
 それを職員のかきまぜをすることによって違う目で見たら、あれっということがいろいろと出てきて、相当その辺は整理したつもりでいたのですが、なおまだできていないものがあったと思います。

Q4 市の10大ニュースは日付順ですが、市長の思いでの一番のニュースは何でしょうか。
A4 私としては、市の情報発信はかなり健闘したと思います。これは、豊岡の認知度の低さということが、豊岡の活性化を考える上で非常に大きな課題であるということで、そこに果敢に挑戦したものです。
 前に申し上げましたけれど、7月に有楽町の前で、通行人440人に、「豊岡を知ってますか」と聞いたところ、見たことも聞いたこともない方が52%でした。城崎は40%で、逆に60%は知っておられたということで、これはたいしたものです。しかし、40%の方は城崎を知らない。
 出石にいたっては70%が知らない。竹野や日高などを聞いてみるともっと認知度は低い可能性があります。それが今の豊岡の認知度に関する厳しい現実なのです。知られなければそもそも選択肢に入れてもらえません。今度家族でどこか旅行に行こうと言った時に知られていなければ選択肢にすら入りません。そこで、市の情報発信は相当頑張ってきました。
 それから10大ニュースの中で痛恨の極みは水道会計の誤りです。しかし、これはこんなふうに遅まきながら分かって、全部洗いざらい外に出して、これを機に克服できれば、豊岡市役所はもっといいチームになるという思いがありますので、逆を言うと、それができれば、払った代償はコストとしては元が取れることになります。私自身や職員の処分であるとか、市に対する信頼や議会の信頼を失って傷つけたとかが、大きなコストになっているわけです。そのことを私たちは真剣に受け止めて、ダブルチェックを徹底し、危機管理を徹底できれば、これは素晴らしい組織になると思います。どこに出しても恥ずかしくないという組織になると思いますので、そういう機会と捉えたいと思います。

Q5 市の情報発信は来年も続けられるのですか。
A5 もっと拍車を掛けます。

Q6 「こうのとり3号機」はいつ飛ぶのですか。
A6 まだ聞いていません。また聞きます。

Q7 10大ニュースはそれぞれ違うことですが、トータルではどんな年でしたか。
A7 豊岡の強みを伸ばすことができた年だったと思います。個性を伸ばすことができた年でした。市の個性はというと、「コウノトリも住めるまち豊岡」です。例えば最初に挙がっている「宇宙や鉄道にもこうのとり」がそうですし、南極地域観測隊員に市職員を派遣できたというのも環境都市としてということがありましたし、情報発信もいろいろしてきましたが、基本的には「コウノトリの住めるまち豊岡」です。それから、市の農業関係者の受賞、農業もコウノトリが住めることが非常に関係していて、バイオマスもそうです。
 この辺を見ると、豊岡自身の個性、あるいは豊岡の強みをさらに広げ発揮できた1年だったのではないかと思います。外に向かってということについては非常に良くて、内に向かっては先ほど言ったとおりです。
 しかし、今年1年はとなると大災害が一番だと思います。

Q8 災害もいろいろ支援をされたのですが、今回の震災で特に強く感じられたことはありますか。
A8 一つはやっぱり量の恐ろしさです。圧倒的な量の恐ろしさ。死者・行方不明者が2万人に達するという、まち全部が消えてしまうという量の恐ろしさをまざまざと感じたということがあります。
 二つ目は、条例ではないですが、いのちの共感をみんなが考えた年だったと思います。今日の市議会閉会のあいさつのときに申し上げたのですが、自分や自分の身内以外の人のいのちに日本中が思いを寄せたという、こんなことはなかったと思います。それに匹敵するとしたら、過去の大災害や戦争で多くの方が亡くなられたようなことだと思います。自分の身内や親しい人を亡くした時には、当然、人のいのちにリンクすると思いますが、今回そういうつながりはないけれど、あの東北の人たちにみんな思いを寄せました。それは、翻って自分のいのちに思いを寄せることでもあったわけです。被災地で、東北で、普通の暮らしを失ってみんな苦しんでいるといういのちへの思いを寄せて、翻って豊岡の平凡な暮らしは何て大切だろうと自分のいのちへの思いを寄せました。人のいのちへの思いを寄せて、自分のいのちへの思いを寄せると、そのくり返しの中でいのちへの共感は出てきます。いのちへの共感というものがやさしさであったり、思いやりであったり、あるいは支えあいであったりすることの基本になるのだろうと思いました。

Q9 「いのちへの共感に満ちたまちづくり条例」は、市議会で継続審査になりましたがいかがですか。
A9 継続審査になっている理由は三つあると思います。
 一つは、条例の中に植村直己や東井義雄などの個人名を入れることは個人崇拝につながるのではないかという危惧があります。
 二つ目は、人のいのちへの共感ということであるならば戦争はどうなのかという、これはその人にとって何が大切な経験かということによるのですが、そこのギャップがあります。例えば条例に書かれていることと、年配で自分は戦争で父親を亡くしたという経験を持っている人とのギャップが違和感として残っていることです。
 三つ目は条例でなくてもいいのではないかということです。条例がなくても、例えば来年度の予算の中で、私はいのちの共感に満ちたまちをつくりますといっても通ることなのですが、条例という豊岡市の意思表示として最高の形式で、いのちの共感に満ちたまちづくりをするということは、私の背中を押すことであり、行政の背中を押すことであると思っています。そういう理解をぜひいただき、ご賛同いただきたいと思っています。これからしっかり議論していきたいと思います。

〈会見事項以外〉職員の処分について

Q1 農林事務の遅れは今まで明らかになってなかったのですか。水道関係の大きい処分がある中で、他の処分をくっつけてしまえば一回で済むという見方もできます。ある程度分かった段階で言っていただけるようにしていただけませんか。
A1 農林事務関係事務の遅れは対外的には公表しませんでしたが、今回処分することは決めていました。従来からその都度にはしていなくて、影響の大きさなどで処分しています。
 まずこういうことがありましたという発表とこう処分しましたという発表と二つする場合と、処分の時だけ発表する場合とがあります。こちらの判断としては、この職員の場合にはこういうことがありましたと発表することではありませんでした。どちらにしても処分したときには処分内容を全て公表するという豊岡のルールというか、基本的な姿勢ですので、その時で足りるだろうと判断しました。

Q2 軽重で考えたら、そこまで重大なことではなかったということですか。
A2 関係者にとっては重要なことですが、事務の遅れだったということです。処分の文章だけ見ると強く感じられるかもしれませんが、一つ一つこんなふうに遅れましたと発表するほどのことではありません。

Q3 水道関係の処分ですが、市長は言われたように経営責任があるということですが、副市長2人は監督責任が重大だと考えたらいいのですか。
担当でない副市長までというのは、どうしてなのですか。
A3 真野副市長は直接の担当ですが、中川副市長の場合は私と似たようなことでの処分です。豊岡市全体に対して、ダブルチェックをやれとか、それにもかかわらずミスが出たときには「逃げるな 隠すな うそつくな」と言っています。たまたま今回水道で問題が出ていますが、組織文化をつくり上げるということは両方の副市長の責任においてやっていることです。

Q4 一般職員の処分は担当部長と課長、指示された方、この3人は分かるのですが、後の方はどういう責任があるのですか。
A4 報告を受けていたにもかかわらず、それを重要なことと思わなかったり、流用で対応しますからと言われてそうかと、ことの重大さを考えずに放置したことです。
 それから、例えば現在の企業総務課長は、過ちが起きた後に行って、彼が発見をしたわけですが、対応が遅かったということで処分の対象にしています。4月に分かっていて、問題になる時点まで彼もそんなものなのかなと思いながらいたということです。問題を見つけてきたのは良いことだがもっと早く言ってほしかったと伝えています。
 悪い情報は早くとかねてから言ってきましたし、失敗というのは早く対応しないと傷が大きくなります。そこはもっと感度良くしてほしかったという趣旨です。
 しかし、現在の企業総務課長への「訓告」というのは、地方公務員法上の処分ではないので履歴書には残りません。

Q5 早くタイミングを逃さずに対応するということで、具体的に改善されているのですか。
A5 今回は、収支見通しをまず担当者が間違えたわけですが、収支見通しを何に使うのか分からずに上司に言われて、とりあえず作り、それが何カ月後かに水道料金の議論の前提として使われてしまったというものです。
 担当者はその後資料を直したのですが、自分が前に作った資料が何に使われているか分かっていなかったので、訂正をしなかったとかということです。そこで、収支見通しという基本的な資料については、数字を変えるときに必ずそれは課長に了解を取る。そういう欄を設けて、課長が承認したものでなければ資料として扱わない、ものによっては部長の了解も取るというような取り扱いに変えていきます。

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