市長臨時記者会見記録(平成24年2月20日)

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ページ番号1003646  更新日 平成30年5月23日

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日時

平成24年2月20日(月曜日)午後2時~3時30分

場所

豊岡市役所東別館別館 2階会議室

質問・回答(発言記録要旨)

平成24年度当初予算について

Q1 なぜ、平成24年度に但馬空港周辺用地の買戻しなどを含め、積極的な予算が組まれることになったのですか?
A1 合併特例債で私たちが守られている期間は、あと4年です。この間に私たちに求められていることは、歳出構造の肥満体型の是正、歳入構造の虚弱体質の是正です。歳出構造の肥満体型の是正と歳入構造の虚弱体質の是正は、一見矛盾しているようにありますが、行革はきっちり進めていく、それから大きな課題についてはケリをつけておいて歳出圧力を押さえ込んでおく、そういった意味で相通ずるものがあります。
 歳入構造が虚弱体質で、経済が弱いため税収が少ないです。豊岡の経済を元気にするため、残された4年の間にしっかり主要施策を行っていく必要があります。こうした観点から平成24年度は積極予算になりました。

Q2 太陽光発電所の整備については、豊岡市は日照時間が短く、地理的に不利だと思います。他の自然発電という選択肢もあったと思いますが、あえて太陽光発電を選ばれたのはなぜですか?
A2 太陽光発電は、今最も進んでいる、安定している分野だからです。その他のものについて、ペレットや地熱発電は現在取り組んでいる段階であり、まだまだというのが日本全体での状況です。太陽光発電は、豊岡市では不利な条件ではありますが、太陽光発電のシステムそのものは相当安定していますし、それを生産している企業が豊岡市にありますので、エネルギーの地産地消につながります。
 例えば、瀬戸内側にだだっ広い場所があれば、太陽光パネルの台を高く設置しなくてもよいですが、豊岡市では雪の対策のために、台を高くしなければならず、その分余計にお金が掛かります。それに台に積もった雪を落とすために台に角度をつけなければならず、その分も余計にお金が掛かってしまいます。日照時間はそれほど大きなハンディではない、実際の発電を阻害することはそれほどないと聞いています。
 しかし、日本全体が省エネ、再生エネルギーの側へ舵を切る必要があり、さらにエネルギーの多様化を図っていくことが求められています。このようなエネルギーについて、豊岡市としてしっかりと考える必要があります。これらは、地産地消に役立ち、豊岡エコバレーに通ずるものでもあります。
 不利な豊岡で設置した場合、現実にどれくらい発電量が違うのか明確なデータをとる必要があります。また、不利な条件をどうすればカバーできるのか、次の課題解決につながりますし、その辺の先頭を切りたいと思います。

Q3 不利な条件をカバーできるのですか?
A3 不利な条件をカバーするためにはどういう開発、手当をすればよいのか、あるいは思ったほどのハンディはないのか、その辺のデータをとり、条件不利地域に有利な設置のあり方を探っていきたいと考えています。
これから日本が再生エネルギーに舵を切っていき、今までCO2を出していた所に(国が)お金を出してメガソーラーができて、むしろ自然に適合して頑張ってきた山陰の村部が遅れるようなことがあってはいけないと思います。

Q4 今攻めに出ないと地域間格差が生まれるため、条件が悪いところでも元がとれる仕組みを考え、行政が先例を作ることで民間もやってくれるのでないかということですか?
A4 民間では難しいと思います。市民の出資を募ってつくることも考えましたが、時間が掛かりすぎます。発電の買取価格は、年が後ろにいけばいくほど下がっていきます。早く作って一番高い単価で契約を結びたいと思っています。発電所の全体規模を1メガワットとする計画で、まず第1期として680キロワット程度を整備します。

Q5 雪のない季節では、設置されるメガソーラーはどのような風景になるでしょうか?
A5 太陽光パネルの角度が30度あり、低いほうが90センチメートル、高いほうが230センチメートルで、パネル間が2メートルになり、約28,000平方メートルは、太陽光パネルだらけになります。

Q6 他に太陽光発電を整備する自治体はありますか?
A6 売電事業で実施するところは非常に少ないです。現在自治体では、群馬県太田市が計画中というだけです。

Q7 兵庫県庁の太陽光発電設備の発電量は、県庁自体で使用しているのですか?
A7 県庁自体で使用していると思います。今までは全量買取制度はなかったので、余剰電力を売るしかありませんでしたが、今回、全量買取制度がスタートしました。今まで豊岡市でも学校の屋根に太陽光パネルを設置してきましたが、余剰電力のみを売っていましたので、ほとんど元がとれていませんでした。

Q8 メンテナンス費用はいくらぐらいかかりますか?また耐用年数はどれくらいですか?
A8 第1期として、売電収入2,100万円を見込んでいますが、メンテナンス費用に500万円掛かり、残りの1,600万円を次の環境施策に使うことができます。耐用年数は、17年ですが、もっともつだろうと思います。
 市は、これまでお金を掛けてわずかの発電量の太陽光パネルを設置してきましたが、今後は、20年以内に元がとれない計算であれば最低限(3キロワット、5キロワット)のものしか設置しません。その分をメガソーラーに集中します。ただし、補助金や合併特例債が入り、元がとれるならば、20キロワット程度を設置します。そのほうが同じお金を掛けても、発電量が大きいです。

Q9 空港周辺用地買戻しで借金が増えますが、買戻すことによって、財政が悪化したり改善が遅れたりしないのでしょうか?
A9 買戻すことによっての影響はあまり大きくないと思います。元々の借金のボリュームが大きいこともありますが、むしろ手を付けないでいることで将来の借金がどんどん膨らんでいきます(毎年1,700万円の利息が積みあがる)。あと4年経つと豊岡市の財政力は非常に弱まります。本当はもっと早く手を付けておくべきだったのですが、合併後の一元化、庁舎、災害対策などの問題にひと通り目途がついたため、買戻すことにしました。

Q10 今回の空港周辺用地の買戻しは、合理的だと思いますが、そもそも当時用地を先行取得したことが、政治的に間違いだったということはありませんか?
A10 当時確かに既にバブルは崩壊していましたが、但馬、豊岡の地価は、なお一貫して10年近く上昇し続けていました。大都市では地価が下落していましたが、地方での地価は上昇し続けていました。そういう状況の中での政治判断でしたので、一概にバブル崩壊後の誤った判断であったとは言いづらいです。しかし、結果として、今となってみると使い道に困る土地が残ってしまったということはあります。私の立場としては、このことが現在の市政の中に課題として残っているため、将来に残さないためにきっちりケリをつけたいという思いです。

Q11 高校生に対する事業取組みが拡充されているのは、学区再編(拡大)の件があったためでしょうか?
A11 学区拡大が引き金にはなりましたが、そのこととは別にして、豊岡として教育はどうあるべきかという姿を示さないといけないと思います。
 私がなぜ学区拡大に反対しているのかは、「なぜ子どもたちを地域から引き離すのか」ということが一番にあります。瀬戸内側のように利便性が高く、地域も非常に密で狭い地域では、通学区域を拡大することは特に問題ないのですが、この但馬でこの2月の降雪を見ていただくと分かるように、学区を広げることにどれほどの意味があるでしょうか。この広い学区の中で本気で生徒を移動させようとすると、時間的にも地域から子どもたちを引き離すことになります。
 また、普遍的な知識に対してアプローチが弱くなるのではないでしょうか。今まで但馬は、「地域の子どもは地域で育てる」という覚悟を持って連携校方式をつくってきました。学力を高める、世界に通用する子どもたちを育てるということを考えると、豊岡にいながら心は世界にはばたいていく子どもをつくらなければいけないですし、それができれば但馬の価値もあるのではないかと思います。

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