市長定例記者会見(平成26年5月1日)

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ページ番号1003607  更新日 平成30年5月23日

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日時

平成26年5月1日(木曜日) 午後1時15分~2時5分

場所

豊岡市役所 3階 庁議室

会見事項

  1. 「第5回コウノトリ未来・国際かいぎ」を開催
    全国から参加者を募る(資料1)
  2. 「豊岡稽古堂塾」の開講
    「平成の藩校」で未来の豊岡市を担う人材を育成する(資料2)
  3. 「第34回日本旅のペンクラブ賞」を受賞
    豊岡の取組みが評価されました(資料3)
  4. 平成26年度北但大震災メモリアル事業の実施
    あの大震災を決して忘れず 教訓に(資料4)
  5. 事業系ごみ減量・資源化キャンペーンの実施
    ごみの適正排出を通して、減量・エコを進める(資料5-1、5-2)
  6. ジオツアーバスの補助事業の実績・成果
    ジオパークつながりの誘客促進(資料6)
  7. 城崎温泉を訪れる外国人観光客の推移
    世界に通じる城崎の魅力(資料7-1、7-2)
  8. 豊岡市海外戦略推進員採用
    豊岡を世界に売り込む(資料8)

質疑応答〔発言要旨〕

(1) 「第5回コウノトリ未来・国際かいぎ」を開催 全国から参加者を募る

Q1 「第5回コウノトリ未来・国際かいぎ」の参加費は、税込みで、前売りは1,500円、当日は2,000円ですか。
A1〔市長〕かいぎの関連イベント・「夜(よ)も夜(や)もバル」の参加費は、税込みというのかどうか分かりませんが、その金額です。

Q2 このバルのチケットで何杯でも飲めるのですか。
A2 ワンドリンク、ワンフードというかたちです。ミニ講演付きです。

Q3 次世代を担う若者たちの参画を促すということですが、これに対する取組みや手段は、どのようにされるのですか。
A3 この会議では、2日目の第三部『野生復帰とすすめ』に、これまで豊岡が進めてきた野生復帰とともに若い人たちに前に進んでほしいという意味を込めています。安倍昭恵さん(内閣総理大臣夫人)などの講師陣がおられるのですが、その教室に若い人たちに参加いただき、さまざまな議論を重ねていただきたいと思っています。若い人たちというのは、特に年齢を制限しているわけではなく、小学生もいるかもしれませんし、あるいは大学生もいるかもしれません。議論のプロセスを通じて、自分たちも野生復帰の輪の中に入っていこうというモチベーションにつなげていただこうということが狙いの一つです。
 それから、またこのことが皆さんの力によって外に発信されることを通して、若い人たちの取り組みへの参加を促したいと考えています。
 初日の安倍昭恵さんの基調講演は、「野生復帰へのエール」とありますが、これも若い人を意識したお話をしていただきたいと思っています。

Q4〔神戸〕「第5回コウノトリ未来・国際かいぎ」を今年開催する背景などについて、もう少し詳しく話していただけますか。
A4 コウノトリ野生復帰は、今どちらかというと少し方向性を失っている状況にあります。ある意味で、非常にうまくいってきました。これまでの長い道のりは、2005年のあの空へコウノトリを帰す(コウノトリの自然放鳥)ということで、ある程度目的が達成されてしまいました。2年後の2007年にコウノトリのヒナがかえり、以来順調に毎年ヒナがかえって、今、野外で暮らすコウノトリは75羽という状況になっています。昨年度の事業で、兵庫豊岡モデルの検証に入っていますが、ある種奇跡的といえるほどうまくきたので、その要因は何かと今検証しています。併せて、これからどこへ向かっていこうとするのかを考えたときに、明確な目標が非常にぼやけた状況にあります。今回の国際かいぎは、それを探る機会にしたいと考えています。その柱の一つは、まさにシンポジウムの過程の中で出てくると思いますが、次の世代へ引き渡していくこと、あるいは次の世代を育てていくこと、それがまず間違いなく柱の一つになるだろうと思います。そこで、ターゲットを若い人たちというふうに絞り込んだという経緯があります。
 今までの目標は、とても明確で、これまでになかった「コウノトリを空に帰そう」ということでした。それが、野外で卵を産んで、ヒナがかえるところを見て、それが育って結婚をしてというところまで来ています。既に野外の三世代まで生まれるというところまで来ましたので、最初に、まさに20数年前に、「コウノトリを空へ帰そう」といったときの目標というのは、とりあえずは達成されたような状態になっています。
 しかし、これが終着点であるはずはありませんので、次に私たちが向かうべき旗印は何なのかと、そのことをこの機会に探りたいということが、この時期に国際かいぎを開催する理由です。

Q5 「次の世代」にというのは、具体的にはどのようにしていくのですか。
A5 「まず、自然のことをよく知っている。同時に、環境経済戦略に代表されるように、経済もしたたかにうまく巻き込んでいく。そのようなあり方が普通である」そのような人材を育てていくことだと思います。
今まで、私も、彼らの中の一人として、みんなと野生復帰を引っ張ってきたわけですが、環境経済戦略は当たり前ではありませんでした。自然のことをよく知っているということも当たり前ではありませんでした。みんな発見をしながらここへ進んできたということがあります。いわばみんなで切り開いてきました。
 これから次の世代は、私たちが切り開いてきたことが当たり前だというところからスタートしてほしいと思います。生物部に入って、私このことが好きで仕方ないのということではなく、自然との関わりが普通に身についている、しかし環境と経済はいらない、私は環境大好きよという、そういったことではない。豊岡のこれまでの経験の到着点の一つは、したたかであることです。環境行動の持続可能性を担保するためにも、経済を敵に回すのではなく、味方につけてしまうといったものを見つけてきたわけですが、それがごく当たり前になっているという子どもたちが育ってくればいいと思っています。そのような人々が大勢を占める社会ができるとこれは画期的な社会ができあがるだろうと思います。
 世界中の環境問題というのは、経済とけんかをして、あるいは行政権力とけんかをして、ときに勝つこともありますが、多くは負けてきました。そういう中で、この豊岡の取組みというのは、敵をできる限り作りませんでした。行政ももちろん有力な推進部隊でしたし、農家も仲間にし、経済も環境経済戦略ということで仲間に引きつけ、その輪を広げてきたという、世界の中でもおそらくまれな道を歩んできたのだろうと思います。
 これが今後の潮流として確実なものになるためには、次の世代がそれを引き継がなければいけません。少し小難しい話になりましたが、そういうことではないかなと思っています。逆に言うと、それを次の世代へきちんと今つなげられているかというと、必ずしもそうではないという反省もあるということです。

Q6 生物学的な目標ではなく、事業として次に何を目指すのかという分岐点に来ているといったことですか。
A6 そうだと思います。方向性を失っているというのは言いすぎだったかもしれませんが、ちょっと一服感があると思います。コウノトリが空を飛んだ、普通に見られるようになった、ということで、かつてまさに放鳥するというその瞬間に向けて、ものすごいエネルギーをみんなが集約をしてきた。そういう状態が今ない状況で、階段の踊り場にいるような状況になっていると思います。
 コウノトリの野生復帰は、中間目標を明確にしてきました。次の中間目標は何なのか、最終目標だけを見ていくのではなくて、次の中間目標は何なのか設定をして、そこまでみんなを引っ張っていく、みんなと進んでいく、それでまた将来を見定めて、次の中間目標を定めるということをやってきたわけですが、その中間目標の設定と、改めて最終目標って何だろうと。これまでのいろんな経験の中で、最終目標というもの自体が、もっと豊かなものとして構想できるのではないかというふうに思います。
 たとえば、スタートしたころの最終目標というのは、生物多様性という切り口、自然との共生ということだっただろうと思います。では、たとえばそこに住む人たちが、音楽を日々楽しんで、あるいは芸術を楽しんで、お腹の足しにもならないものを豊かに楽しんでいるということは、コウノトリが空を飛びまわってることと関係があるのかないのか、というとたぶんそこは非常にファミリアーな関係というか、親和性がある関係なのだろうと思います。そうすると、コウノトリ野生復帰の旗印が、自然との共生ということだけでいいのかどうか、つまりそこにもっと何かより豊かな社会のありようというものを盛り込むことができるのではないかというふうに私自身は思っています。そういうものをこれまでのことを踏まえて議論する中で、方向性を見いだしていこうということかなと思います。
 コウノトリ野生復帰の行動がここまでうまくいったのは、中心線が非常にしっかりしてるからなので、まさに哲学的にはっきりしているというか、理念がはっきりしていた、かつ、したたかであったと思います。これだけ長い期間がかかって、多くの人を巻き込まなければいけないとき、大切なことは、中心線がしっかりしていること、理念が明確で、みんなの共感を得るものでなければいけないと思います。その意味では、絶えず理念や哲学を野生復帰の運動自体はシャッフルして、より明確なものに育てていくということが不可欠だと思います。
 余談ですが、今、兵庫豊岡モデル「なぜコウノトリ野生復帰がここまでうまくいったのか」という中で、議論が進んでいますが、キーワードの一つは成長戦略から成熟戦略へということです。つまり、量的なものを求めるのではなくて、質的なものを求めるということなのですが、それは何なのかというようなことを哲学的に議論していく必要があると思います。

Q7 涌井史郎さんに、コウノトリ野生復帰の検証を依頼されたのはいつですか。
A7 平成25年度です。

Q8 「第5回コウノトリ未来・国際かいぎ」が、検証の発表の場になるのですか。
A8 はい、そうです。今ほとんど最後の詰めのところまできていまして、かなり膨大な量になっています。それをまとめた上で、今度の国際かいぎで発表させていただくことになります。

Q9 この国際かいぎの日までは、検証結果は発表されないのですか。そこで初めて出すよりは議論する場になった方がいいのではありませんか。
A9 それまでに記者発表させていただくことになっています。より詳しくは、国際会議ということになります。

(2) 「豊岡稽古堂塾」の開講 「平成の藩校」で未来の豊岡市を担う人材を育成する

Q1 藩校の稽古堂には、池田草庵なども来ているので、「豊岡稽古堂」は但馬を育てていくような人材育成をすることにならないのですか。とりあえず豊岡を固めていくということですか。
A1 重要なご指摘だと思います。昔の藩校も決して英才的ではなくて、他藩からも受け入れ、外にも出て行き、藩主だけでなく町民も受け入れたとあります。豊岡稽古堂塾の将来のあり方としてはそういう方向もあると思います。
 しかし、いきなり広域にすると焦点がぼやけてしまいます。この豊岡をどうするかという基本のところをまずはっきりさせるということが順番なのではないかと考えています。豊岡自体がどんなまちで、どういう可能性を持っているかということすら明確ではありませんので、ここからスタートしたいと思います。外からも、ここで学びたい人を受け入れるというところまでいけば良いと思いますが、まずは一歩を確実に踏み出すことを考えています。

Q2 市職員も受講料を払って受けるのですか。
A2 はい、そうです。職員に対しては、市の人材育成の観点から、受講料の補助をすることにしています。

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