市長臨時記者会見(平成25年2月15日)

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ページ番号1003629  更新日 平成30年5月23日

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日時

平成25年2月15日(金曜日)午後2時~3時40分

場所

豊岡市役所東庁舎別館2階会議室

会見事項

  1. 国の緊急経済対策に伴う豊岡市の補正予算について
  2. 平成25年度当初予算について
  3. 「かんなべ湯の森 ゆとろぎ」の利活用事業者募集(資料3-1、3-2、3-3、3-4)

質疑応答〔発言記録要旨〕

(2) 平成25年度当初予算について

Q1 平成25年度当初予算において、財政の危機を強調されて予算編成をされたのはなぜですか。
A1 財政の危機は平成28年度で目前に迫っています。
 平成25年度予算で財政の危機を強調した理由の一つは職員へのメッセージです。同時に財政の危機は、さまざまな市民サービスへの危機でもありますので、市民の皆さんへのメッセージでもあります。
 これがあまりに早いと誰も実感として持っていただけません。いずれ財政の危機は来るのだろうけれど今はいいやということになりかねません。もともと分かっていた危機ではあるのですが、平成28年度の財政の危機まで、平成25・26・27年度の3年しかありませんので、このタイミングで、はっきり言葉として打ち出すことにしました。
 併せてコミュニティーの危機についても表に出し、公民館のあり方というか、新しい自治組織のあり方についての検討に入ります。
 経済の危機はこれまでにも申しあげてきました。災害の危機ももちろんです。豊岡の面している厳しい側面・危機と、豊岡の希望「小さな世界都市」というものを、平成25年度予算で明確にし、市民の皆さんと職員に示していく、一緒になって乗り切っていこうという決意を込めました。

Q2 限界集落と言われている所がいくつかあり、区の再編的なことをやらなければいけないと感じておられると思いますが、その危機感は防災関係で感じておられますか。
A2 1番は災害で、除雪もそうです。除雪は地区の助け合いでやってきたのですが、もう限界に近づきつつあります。いざ大災害が来たときにどうなるかということもあります。また、みんな元気ないよと言ってみたところで、もう子どももいない、人もいない所で元気もないということが、かなり顕著に進んできています。
 他方で、豊岡市は合併後、小学校単位の公民館整備を積極的に進めてきて、ほぼ整備が終わるところまできました。これを一段進めて、社会教育施設ではなく、小学校単位でのコミュニティーの強化の拠点・維持の拠点にしようと考えています。しかし、これも言うほど簡単ではないので、いくつかの所でモデル的に先行的にしていただいて、どうすればいいのかを探っていきたいと思っています。

Q3 コミュニティー強化の予算を区に渡すのではなくて小学校単位に渡すとなると、区の財源につながる事業展開になりませんか
A3 そのようなことにはなりません。みんなその区で頑張ってきているわけですから、区民が少なくなったからといって、それを超えるということはなかなかできることではないと思っています。区で頑張るということを前提にした上で、足らざる部分を小学校区単位で補っていく、小学校単位で団結することによって、より大きな力を持って活性化につなげようと考えています。

Q4 限界集落が広がっている所は、防災計画は小学校単位で作ってもいいというような話に持っていくことにならないのですか。
A4 それは、どういう動きになるかやってみないと分かりません。
例えば公共交通の維持であるチクタクは今非常に好調です。小学校単位でするとすれば、公共交通チクタクのようなものもいるだろうと思います。その地域がコミュニティーを維持するために何が大切なのかはっきり優先順位をつけていただき、防災や日々の助け合い、公共交通チクタクを小学校単位で維持していくことなどをしていただきます。それができればさらに進んで、何かその地区の名物を作ろうと前向きなところまでいくかもしれません。まずはコミュニティーの維持という、そこの危機に立ち向かっていきます。

Q5 今回、西気小学校と清滝小学校が保護者からの発信で一つになりますが、これは非常に特異なケースだと思います。小学校の再編は行革の一つとして考えてはいけないことかもしれませんが、財政の危機が数年後に来る中で、施設の維持や人件費のこともあります。小学校の再編をどのように考えておられますか。
A5 小学校・中学校の合併は、第3次行革の中でどうするかという議論をする必要はあります。教育という意味からみると一定規模の学習集団は不可欠だと思っています。子どもたちは、大人たちから学ぶこともありますが、子どもたち同士で学ぶこともいっぱいありますので、子ども同士で学ぶチャンスを小規模の学校は奪っていることになります。教育の観点から統廃合をどうするかということは考えなくてはいけないと思っています。
 本市が真っ先に手をつけたのは、幼稚園・保育園で、その次に小学校はどうするのかということは当然議論するべきだと思います。
 しかし、二つの小学校を一つにすると財政的に楽になるかというと、必ずしもそうではありません。なぜかというと、先生の給与を市は持っていません。したがって、先生の数が減ったとしても、豊岡市は財政的にはプラスにもマイナスにもなりません。また、小学校の合併によって、どこか中間の場所に新しく学校を作ろうとすると、学校の施設整備は豊岡市の負担になります。遠くなった子どもたちにはスクールバスを運用しなければなりません。財政負担を減らせるかどうかという観点から見ると、小学校の統廃合は必ずしも良いという選択肢にはならない場合があります。小学校の統廃合の問題は、子どもたちが成長する場をどう確保するかという観点から議論がなされるべきものだというふうに考えています。
 幼稚園・保育園の場合は、一つにすることによって、4歳児・5歳児を昼間は一緒に教育することになります。生活集団が大きくなりますので、子ども同士が学びあう機会が増えます。同時にそこの職員の給料は市が持っていますので、統合することによってコストが下がります。下がった費用で、1年だった幼稚園を順次2年制にしています。その財源に充てるというフレームで、保育・教育の質を高めると同時に、財政的な効率化を図り、なおかつ1年保育(教育)を2年保育(教育)にするという、いうなれば一石三鳥みたいなことができます。

Q6 小学校の再編は、第3次行革に盛り込まれますか。
A6 選択肢としてはあります。盛り込むとか盛り込まないではなくて、検討の材料には当然入れなくてはいけません。しかし、その結果、行革の中に盛り込むかどうかということは、今の時点では分かりません。
他方で、校舎の老朽化が進んでいますので、古い校舎の老朽化の調査をします。長寿命化を図るための計画を作ろうとしていますが、どうしてもこれは長寿命化を図れないという校舎が出てくるような場合が予想されますので、そういうことも踏まえた議論もする必要があると思っています。

Q7 平成25年度の当初予算は、どのようなことを考えて予算編成をされたのですか。
A7 最初に一般財源がどの程度になるか見込み、その中におさまるように予算編成をしました。
 緊急経済対策のこともあり、補正予算を組みましたが、絞りこんでいかなくてはいけないので、どうせやらなければいけないものならば今やるようにして、平成28年度以降の財政負担をできる限り楽にしようと考えました。そのことが、平成25年度予算で、また昨年度もそうですが、意欲的にハード整備にも取り組む背景になっています。
 注意しなければいけないのは、ランニングコストなどの経常的な経費をどこまで絞り込めるかですが、それはまだ十分できていません。
 平成24・25年度予算だけを見ると黒字が出ていますので、豊岡市の財政は別に危機でも何でもありません。
 しかし、平成28年度以降が見えているわけですから、残せるものはできるだけ残し、将来早晩作らなくてはいけないものなら今のうちに作り、さらにできる限り繰り上げ償還をして、将来の人たちが返済しなければいけない額をできるだけ下げていくということを相当意識して予算編成をしました。

Q8 どうせやらなければいけないものであるという観点から予算計上されたものを一つ二つ言っていただけませんか。
A8 耐震化がそうです。道路では、災害時の代替道路になる阿金谷轟線の整備もそうです。
 予算規模は小さくてもパフォーマンスを落とさないという道を探る必要があります。もちろんハードは予算がないとできないのですが、それ以外のことは予算が少なくなったとしても、より優れた手段を探し出して、職員が生産性高くやれば、むしろ市民にはより満足度を与えることができるということがあります。そういうふうに取り組むという、意識なり行動パターンを変えようということが、事務事業評価から政策評価・作戦評価へという流れなのです。平成26年度にこれを本格実施して平成28年度に間に合えば、その後いろいろなソフト事業で予算を落としていっても、職員が「もっと安くで同じ効果が出ますよ」というように、絶えず組み替えていく、組織の体質を変えていくことができると考えています。これはまだ結果が出せるかどうかやってみないと分かりませんが、そういうものを予算に組み込んでいます。

Q9 今までこういうふうにしていたものをこういうふうにした結果、安くてより効率が上がるようになったという具体例があげられますか。
A9 都市整備部では、工法などを考えることによっでずいぶん効率が上がっており、設計費を抑える努力は実を結んできています。
 細かい例を言うと、自殺対策として講演会を行うこととし、300人のお客さんを見込んでいますので予算をつけましょうかというのがこれまでのやり方です。しかし、8万6千人いる市民の中で300人集めて、1回講演を聞いて自殺予防になるのかというと単なる自己満足でしかありません。自殺者の人数が減ることを実現したいということを明確に目的として持つと、その講演会は役に立つのかどうか、あるいは研修会を継続することは役立つのかどうかということになります。講演会は、一般の方を集めたのでは意味がないかもしれないけれど、民生委員の方を対象とすると同じ300人を集めたのでも意味が違ってくるわけです。つまり、目的は何なのか、目指しているのは何なのかを明確にして、それを実現するために本当に効果があるのかということを徹底して議論していくと、同じ300人の研修の効果が全く違ってきます。今までなかなかこういったことを徹底してこなかったので、それをやっていこうと考えています。

Q10 平成25年度予算に財政危機としてあがっているものはとっかかりみたいなものですか。今後また切り替えをして本格的な財政危機としてあがってきますか。
A10 はい、そうです。第1次行政改革・第2次行政改革は、行政改革本部の中で基準、ルールを決めました。それに照らして、例えばこういう性格の補助金は一律1割カット、こういう性格のものは5割カット、こういう性格のものは廃止というふうに、バサッと切ってきました。その累計が150億になっています。
 今度やろうとしていることはそういうことではなく、その組織に与えられている目的は何だ、どんな状態を作り出したいのかを考える。例えば健康福祉部だと市民が健康でニコニコ笑っている状態を作り出したい。それを実現するために何が必要なのか、みんなに歩いてもらうことが必要だとか、医療機関が大切だとか出てきます。
 これまでは、結果を先に決めていたわけですが、今回はそれぞれの部署、職員一人一人がそのプロセスを意識する中で、より高品質でより安価なものを目指し、結果として予算規模を下げて、成果はむしろ高くなっているということを目指そうというものです。
 行動観察研究所というプロの研究所があります。市役所の中でいくつかの部署を選んで、その研究所に朝から晩までずっと観察をしていただきます。無駄な動きをしていないか、全体の職員の動きがとても非効率な動きになっていないか、組み合わせが非常に非効率になっていないか、こうすればもっとコミュニケーションを取れるのではないかといった観察をしていただき、こんなふうにすると職員を減らしてもできますよという成果に結びつけていき、レベルを落とさずに職員を減らすことにつなげていこうと考えています。
 現在、保健師が既にやっています。本当に成果があがっているのかと考えて、それぞれの職員がどんな動きをしているのか把握していくと、この動きのパターンをこんなふうに変えたらもっと楽になるとか、動いている全体を見るとバランスを欠いているのではないか、こうしたいのにこっちの方に時間を取っている、ここを思い切って縮めて得られた時間をこっちに持っていくともっと効果を出せるというような作業を保健師はしています。そういうことを全庁的にやろうとしています。行動観察研究所に委託をして、まずは意識調査から始め、最終的には職員数を減らしても組織としてパフォーマンスをあげるという、その答えを見つけていこうとしています。
 第3次行政改革は今年11月に作ることになります。第1次・第2次行政改革のように補助金をいくら削ろうということはなかなか難しいかもしれませんが、組織の体質を変えることによって、ボリュームを小さくできるという、そのやり方、それをどう作り上げるのかという行政改革になるだろうと思います。

Q11 財政規模が小さくなっても市民サービスは低下させないという取組みを、事前に計画を立てて走りながらやるのですか。
A11 事後評価は、その事業が必ず意味があったことになってしまい、結局その事業を切らないで終わってしまうので、作戦評価に変えていきます。計画なので、予算の段階でやることになります。やってみて、どうもこれは具合が悪いと思ったら、作戦そのものをすぐ変えるという、そういう組織に変えていくことを狙っています。

(3) 「かんなべ湯の森 ゆとろぎ」の利活用事業者募集

Q1 「かんなべ湯の森 ゆとろぎ」を今年の夏で閉めるのはどうしてですか。また、スカイウェイは道の駅からの道線として非常に重要だと思うのですがなぜ壊すのですか。道線としてスカイウェイがなくなるのはつらいのではないですか。
A1 現在の施設は、道の駅とゆとろぎという温泉で構成されています。道の駅はリニューアルしてから以前より成績が良くなっていますが、ゆとろぎ温泉が足を引っ張っていて、全体で赤字になっています。今、ゆとろぎは経営を続ければ続けるほど赤字が膨らむという状況になっています。純粋に経営の話だけすると、できるだけ早く閉めた方が得ですが、他方でそこを楽しみにしている方々もあるので、その辺の両方の要素を加味して、普通なら新しい温泉施設ができてから壊す、閉鎖するということになりますが早く閉めることにしました。
 また、今度新しく作る温泉施設は、道の駅のすぐ裏側ですので、スカイウェイは要りません。スカイウェイは、今あるゆとろぎに行くのに必要なものです。今の工事期間に壊さず、将来使わなくなった時に壊すことになると財政負担が大きくなってしまいます。今なら作ることと併せた工事として、有利な起債も使えますから、基本的には壊すものは現段階で壊しておかないといけないと考えています。
 今のゆとろぎの施設は、温泉事業としては使わないという条件で、民間の方に差し上げてしまいます。そうするとスカイウェイはその企業のための利用になり、一般の方は行かなくなる可能性が高いです。

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