多文化共生講座・日本語学習支援ボランティア研修「見過ごされがちな日常の差別に気づくために」を開催しました(2025年11月8日)
「何気ない言動に潜む差別(マイクロアグレッション)」について学びました
(一財)アジア・太平洋人権情報センター(ヒューライツ大阪)研究員の朴 利明(パク リミョン)さんを講師に招き、何気ない言動に潜む差別(マイクロアグレッション)について講義をしていただきました。
日本語学習支援ボランティア、一般市民、市職員など20人が参加しました。
講義
マイクロアグレッションといっても、ジェンダー、人種などさまざまなことに対して存在しますが、今回は外国にルーツを持つ方に対するマイクロアグレッションについて講義を受けました。
マジョリティとマイノリティとの認識の差。悪意はないが、その言動が時に「攻撃」となってしまう。また、長く日本に住んでいても、外国籍だからという理由で起きること。
マイクロアグレッションには、攻撃型(敵意や排除)、侮辱型(属性に対する偏見、見下し)、軽視型(無知・無関心を示す)があり、攻撃型はわかりやすいが、侮辱型、軽視型は悪意なく行われているので気づきづらいということが問題であり、受けた側にはどんどんモヤモヤが蓄積していってしまい、社会生活が行えないところまで行くこともあるというお話もありました。
「悪意がないのに、批判されると何も言えなくなると思ってしまうこともある」と言われることがあります。まずは、この事実を知り、お互いのことを知ろうとする姿勢、アライ(味方)になることが大切だということでした。

グループワーク
5つのグループに分かれて、それぞれのグループでワークシートを使った話し合いをしました。課題は3つ配布され、それぞれのグループが一つ選んで話し合うということでしたが、結果的に5つのグループが同じ課題を選んでいました。観光地に外国人観光客が殺到しているというワイドショーの報道についての話だったので、身近に感じられる話題だったようです。それぞれのグループからは「ワイドショーの報道の仕方にも問題があるのではないか」「どういうふうに自分は味方だということを伝えたらいいか難しい」などの声があがり、マイクロアグレッションをしている側、されている側の双方に伝えるための工夫を悩みながら考えている様子がうかがえました。

アンケート
終了後のアンケートでは次のような感想がありました。
- 自分自身のさまざまな発言の中に、マイクロアグレッションにあたるものがたくさんあるのだということに気づかされました。アライとしてできることを考えるための個人ワークで、身分が特権側にいる時とマイノリティ側の立場となった場合で感じたことの大きな差を体感しました。グループワークでは、初めてお会いした4人でさえ、ひっかかる部分がそれぞれ違う。お互いの違いを認め合う社会を目指していきたいと思います。まず、自分の発言を振り返りたいと思います。
- マイクロアグレッションに気づいたとしても、行動にうつすことはむずかしいと思っていたので、具体的に事例で話し合うことができてよかったです。
- マイクロアグレッションについては知っていましたが、改めて良い学びの時間を与えていただきました。自分自身も感度を高めて、気をつけていきたいと思いますし、発言できる時は、発言していこうと思いました。
豊岡市では、今後も多文化共生に関する研修を行っていきます。
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このページに関する問合せ
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