市長臨時記者会見(2025年4月30日)
日時
2025年4月30日(水曜日)午後2時15分~2時55分
場所
豊岡市役所 3階 庁議室
会見事項
市長退任について
質疑応答(発言要旨)
Q1 改めて選挙戦を振り返ってどうか。
A1 選挙戦というのは、いつであっても大変で、苦しい部分があると感じている。今回はやはり、現職として行う選挙だったので、準備という点で言うと、満足にできなかったと思っている。選挙戦の直前、選挙中で言うと、やはり何らかの力が、この選挙には加わっていると感じるところがあった。結果を見ると、日高エリアから2人出たということで、票が割れてしまったと感じた。その他のところでは、日頃の動きにより、こちらを推す、あちらを推すという方々がいるが、それは仕方がないこと。自分自身が市内満遍なく支援者を作ることができなかったことは、反省するところの一つであると思っている。
Q2 4年間の市政運営を振り返って、今の気持ちを。
A2 楽しいこと、うれしいこと、苦しいこと、嫌なこと、それぞれあった。市政を担わせていただいて、市長としての行動として、結果が出たことが嬉しいこと。嬉しいことに関しては、苦しさやつらさを払拭してくれるだけの内容があった。そして何よりも、過去の市政とは変えたと感じている。地道に将来の豊岡を考え、行政としてこうあるべきという信念に基づいて、やってきたことは大変よかったと思っている。豊岡市自体も変わってきた。かつ、職員の皆さんも変わってきてくれた。そういったことが強く感じられる結果が、この4年間で出たと思う。しかしそれが100パーセントでき上がったということではなかったのを十分感じるので、私自身は続けてこの変革・変化を、完成に向けてやっていこうという思いは強くあった。けれども、市民の方々の選択という意味では、そこを選んでいただけなかったので、大変残念には思うが、それも市民の選択だったということで、真摯に受けとめたいと思う。
Q3 市民から結果が出た、うれしいことがあったというのは、具体的には。
A3 これまで市政の中でできなかったことができたという結果がでた際「ありがとうございました」という言葉を市民の方々から受け取ることができたこと。
Q4 「ありがとうございました」という言葉を、実際にどういった政策で受けたのか。
A4 子どもに関する政策で、医療費の無料化が一番に来る。子育て支援という内容で考えると、各種申請がいつでもどこでもできるようになったことが、働いているお母さん、お父さん方には大変ありがたいことだという言葉をたくさんいただいた。新年度予算に含めたが、妊娠中、出産後のお母さんへのケア、子どもたちのケアが、プラスアルファで拡大してできること。全般的には子育て支援に関連したこと。
Q5 3候補出られて、1万票以上とっているが、市民の皆さんからどんな期待を込めてその票が集まっていると思うか。
A5 「1期目では、以前の影響が強くあるだろうから、関貫カラーを思う存分出すのは2期目から。だからそれに期待して入れた。そして、1期目であなたのしたことは間違いではない」という言葉を受け取った。
Q6 市議の時代から豊岡市に関わってきたが、市長を実際に経験して、まちに対する見方は変わったか。
A6 市自体が発展していく、人口減少が緩和される、移住者が増える、いろいろな課題を解決することは、市全体として考えるべきことも当然あるということを改めて感じた。それをやる際に、あるいはその周辺旧町の問題を解決するために、すべてに関して市民の方々の、市役所への依存度・期待度が市議の時には大変大きく感じていた。市長になってからも、重いと感じていた。そういった点では、今後、人口減少に伴って市役所自体が、小さくなるということを前提に考えると、行政に依存したことがすべて解決するわけではないと、この4年間で改めて感じた。そのためにも地域の課題に地域の皆さんと一緒に向き合おうという気が強くなった。それを進める、始めるためのツールが若者会議だったと思うし、自分ごと化会議の実施もした。
Q7 そういう意味では、志半ばだと思う。市政を転換した功績は、先ほどの市民の言葉だと思う。次の市長にこうして欲しい、ここは心掛けて運営してほしいというのはあるか。
A7 次の方も明らかに、私とそれまでの方とのやり方、進め方の違いを感じていると思う。それを是とするか、非とするかは本人次第。私は当然、是としていただき、続けて、豊岡に変化をもたらしてほしい。
Q8 運営する中で、どのようなことを大事にしてもらいたいか。
A8 職員から意見が言える市役所内の雰囲気づくり。トップダウンではなく、ボトムアップ。部長たちが集まる会議があるが、その場の意見で、昔の首長の言葉として、トップダウンで指示されたことは、絶対的だった。しかし、今は我々自身が上に対して意見を言えるので、ありがたいという言葉があったそう。それを聞いて、大変よかったと思った。
Q9 これは市職員に関することだが、市民に影響がある、途絶えずに続けて欲しい施策は。
A9 ふれあいトークという、市民の方々とのやりとり。後半は出張市長室に名を変えて行ったが、集まっていただける方々は行政的なところでは全く関係ない方々。本来の市民でのグループ、仲間なので本当に市民の方が思っていることが聞けた。そこで説明して納得していただいた部分もあるし、意見を伺った上で市政に反映できる点もあるので、続けて欲しい。
Q10 市政に4年関わって、これからはどのような形で市政に関わりたいか。
A10 市政には関わらないと思う。市長という立場ではなく、民間の会社との話をしている部分は、民間人の一人として進められることがある。私が行政を離れても豊岡市のためになるはずなので進めていきたい。
Q11 民間の代表者としてか。
A11 代表者としてではなく、一市民として。
Q12 どんなことをしたいか。
A12 したいではなく、今進めている話の結論・結果を出せるようにする。「市長だから進められた」ではなく、そのまま相手企業と話を進めたい。
Q13 具体的に、この企業でしているこの事業というのは。
A13 相手に許可を取っていないので申しあげられない。もう具体的な動きになっている。結果をまたご覧いただければ。
Q14 志半ばでの退任だと思うが、現在の市長として思う将来の懸念事項は。それに対して、こういうふうに対処すればいいと思っていることは。
A14 ほとんどの自治体が言われている、人口減少によって働き手不足になり、だんだんその市町が縮んでいく。今年度の予算編成の中で入れているのは、外国人人材の活用をしていくこと。それに対して応じてもらえる外国人の方を育成していきたい。その方にニュー市民として、豊岡で活躍していただきたい。それにより、将来の懸念に対する対応は、ある意味できると思っている。それと先ほど言った、企業との話の中身を進めていくことは、雇用が若干でも増えるとしか言えないが、今までなかった雇用が一つでも二つでも発生するということは必ず言えるので、今の問題提起ならびに解決方法の一つになると感じている。
Q15 人口減少の中で、市長は「若者は大学等へ進学後、そのまま戻ってこないと」よく言われている。雇用問題、働き場所が一番ポイントになるのではないかということか。
A15 そのことが食い止められるという確証はないが、豊岡市に戻ってきてくれることは明らかに起こり得る現象だと思う。出ていった若者が、帰ることがないという状況を打開する内容なので進めてきた。若い方の言葉をいろいろ聞いた。例えば、USJなりディズニーランドがここにあったら、楽しい過ごし方はできるかもしれないけれど、それはそこを楽しむだけであって自分の生業にはなり得ないと言っていた。自分の生業としてできるものの選択肢が余りにも少ないので、その解消に繋がる行為行動をするべきだと常々言ってきた。それをするために、私はできるだけの最大限の努力をした。
Q16 自社の調査で、豊岡演劇祭や演劇のまちづくりを続けるかやめるかを聞いたときに、半分以上の市民が続けるという選択をしていると分かった。市長は、予算は使える分だけ、出せる分だけということでされていた。4年してみたら、市民には認知度が高まったという見立てをしている。4年前の選挙をどういうふう振り返るか。
A16 あの主張は正しかったし、それを賛同する方が多かった。半分以上の方がやりたいと言っているという意見は、私はまだ信じられない。やりたいという意見はたくさんあるが、その裏付けとして、どのような財政状況で豊岡市が関わっているかを明確に分かっていただけていないと思う。そこを正しく理解したら、今のやり方でやることには賛成しない方も出てくると思う。やること自体はやっていただきたい。それは前から言っていること。しかし、演劇さんの開催が財政を圧迫する要因になっているのなら、取り除かなければいけない。芸術という意味では、おんぷの祭典もしている。芸術文化関係の活動内容を否定したことは一度もない。だけど、それに集中して財政投入することで、市民に対する他の行政サービスができない状況があったので、それはよくないと言ってきた。そのあたりを誤解せずに受けとめていただきたい。
Q17 前の選挙は、おそらく多選批判が高まっていたところに、たまたま演劇のタイミングが固まってそういう動きが出たのではないかと思う。その中で、かなり独特の雰囲気の選挙だったと思う。そのことについてはどう感じているか。
A17 過去を振り返っても仕方がない。次の方のこれからに期待するところを大きく持った方がいい。これからの豊岡市が大事。
Q18 すごく大事なことではあったと思う。前回は、演劇のまちはいらないという言葉があって、それがあれだけの動きになってしまった。当選したあと、その意見は変えた。実は真意ではなかったわけではないのか。
A18 その時の表現として、いらないと引っ張り出しただけ。今のやり方でと付け加えていたと思う。
Q19 4年前の自身の公約で、演劇のまちづくりに対するあり方・距離感を主張していたが、4年間でどのように変えてきたか。選挙戦で訴えたことが、どういう成果で4年後に出ているのか。
A19 演劇のまちづくりは、オンリーではなく、演劇もあるまちと言ってきた。だからその通りにやってきたつもりだし、演劇祭の財政投入に関しては問題があると言っていたので、当時、トータルで最大5900万円を支援した内容を、今現在は3000万円に減らしている。減らした分は、どこかに使えるお金ができた。どこに使ったのかは、内容を見ていただければいい。
Q20 そういう点では、公約について自身としては納得した成果が出せたのか。
A20 完結はしていない。国が支援していたという事実に基づいて実際はできた。ところが、昨年はその補助金がゼロたった。今年も新たに二つ申し出たが、一つはゼロだった。その部分で、補助金を取るのが下手だと言う方がいるが、それは行政の向かい方・扱い方とすれば当然のこと。あるイベントに、市役所は、最初は当然支援するが、未来永劫するわけがないしできない。だから、国はその通りにされた。だから実施側が考えて工夫しないといけないということが実証された内容だと思っている。
Q21 自身が思っていた、市の良くない流れを食い止めることができたということか。
A21 今の時点での食い止める方法のプロセスは進んできた。完全ではないという思いはまだある。
Q22 完全ではないのは、どういった部分か。
A22 3000万円の支援を毎年続けるというのは一イベントではいかがかと思う。文化芸術面に関しては、メセナという格好を取っていき、財源の確保をするのは当然のことだと思っているので、そこを頑張っていきたいと思っていた。
Q23 演劇支援に対しても子育て支援に対しても、自身としては、方向性として、公約なり、考えてきたことが、一定程度できたという手応えがあるということか。
A23 道半ば以下。半分も来ていないと感じている。
Q24 その半分も来ていないことを、本来は二期目にしようと考えていたのか。
A24 もちろんそう。いずれにしても行政を担う職員の方々が、自分たちはこういうふうに進むべきだという新たな意識が生まれてきたというのは、すごい成果。
Q25 一番の成果だと思う部分は、職員の意識改革、市役所の変化か。
A25 はい。着任以来、すぐにやるべきだと新たに思わせてくれた部分はそこ。それが基本的にできてないと、どんなにいい施策をしたところで、良い結果は生まれてこないと思った。
Q26 職員が進むべきだという道は例えばどんなときに感じたのか。
A26 健康福祉部、福祉関係で、今まではこう対応していたけれど、これではいけないのでこういうふうに変えましたとか変えますという意見が積極的に出るようになったこと。その内容に関しては、他の部局でも言えること。
Q27 今回、選挙はこういう結果になったが、まちの皆さんにはこれからどんなふうに過ごしてもらいたいか。市政のここに関心を持ってもらい、こんなふうに見ていてほしいなど。
A27 市政に対して広報紙などで見られると思うが、興味や関心を深くしてもらえればと思う。
Q28 先ほど、市の職員と話をしたということだが、具体的にはどんなメッセージを伝えたのか。
A28 私が最初に選挙戦で申しあげた、主人公は市民という言葉があるが、その文字だけではなく、その文字に含まれた意味を十分理解してほしいと伝えた。
Q29 何か返事が返ってきたのか。
A29 やりとりはない。伝えただけ。
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