市長臨時記者会見(2020年5月7日)
日時
2020年5月7日 午後2時31分~午後2時55分
場所
豊岡市役所本庁舎 3階 庁議室
会見事項
「豊岡スマートコミュニティ推進機構」の設立
質疑応答〔発言要旨〕
Q1 運営資金はどのくらいですか?
A1 具体的にはまだこれからですが、多くはトヨタ・モビリティ基金の側が資金を出すということになります。もちろん豊岡自身のことでもありますので、市も必要に応じて負担します。トヨタ自体がこういったことのための基金を元々お持ちで、本腰を入れて豊岡で活動し、結果を出していきたいとおっしゃっていました。資金の負担についても、そういう覚悟をしておられるというふうにお聞きしています。
Q2 なぜ豊岡が選ばれたのですか?
A2 いくつかありますが、ひとつは豊岡が先端的な取組みをしているということです。「小さな世界都市」ということを旗印に掲げて、演劇のまちづくりを行っていること、コウノトリの野生復帰の取組みなどです。元々先端的な取組みを行っているまちなどに対して、トヨタとしても支援をしたいといった思いをお持ちでして、そこで豊岡がふさわしいということになりました。また、豊岡市役所自身のフットワークの良さも評価をいただいたというふうに聞いています。
Q3 具体的には、小型自動車コムスのさらなる活用の検討ですか?
A3 そこからスタートするぐらいのイメージです。
Q4 コムスだけを走り回せるという取組みではなくて?
A4 ではないです。地域の公共交通をどのようにしたら支えることができるのか。あるいは、演劇祭のようなイベントにおけるアクセスをどのようにしたらいいのかということもあります。
Q5 例えば豊岡に合うような乗り物などの開発もするのですか?
A5 豊岡のために開発するというところまではいかないだろうと思います。トヨタの戦略の中でさまざまな技術開発が行われていますので、そういったものについて、豊岡への適応を考えていくということはあるかも知れません。今、地域おこし協力隊がコムスを使用し宅配を始めていますが、実はこれもトヨタと豊岡との協議の中でスタートしています。コムスはあくまでも協働事業の具体的な姿の入り口ぐらいだというふうにご理解ください。
Q6 現在、豊岡に提供を受けているコムスの台数は?
A6 15台です。
Q7 コムスがスタート地点だとしても15台では足りないのでは?
A7 どういうネットワークを作り上げるかということだと思います。先ほど当面の取組みとして言いました「日高地区をモデルとしたスマートコミュニティ構想(1ページの2(2))」を進めようとしていますので、まずはこの中で具体的なハードであるとかソフトを考えていくことになると思います。15台で足りないかもしれないし、足りるかもしれないと。
Q8 実際に具体的な協働事業が見えてくるのは第1回演劇祭ですか?
A8 形として見えるのは第1回豊岡演劇祭になります。
Q9 地域おこし協力隊の宅配事業は、スマートコミュニティ推進の第一歩と捉えていいですか?
A9 第0歩ぐらいですね。先行的な事業という位置付けにはなると思います。今まで、あのようなモビリティの必要性は豊岡にはなかったです。それが、新型コロナウイルスにより外出自粛要請がなされる中、手軽に、気軽に行き来できるコムスによる宅配が表舞台に出てきました。
さきほども言いました日高エリアをモデルにしたスマートコミュニティの検討では、公共交通が現にあり、それに対して他の手段でどのように補い合うのかということ。それからさまざまなデータを蓄積し分析をして、それを最新のテクノロジーでどのように支えるのかなどが検討課題になると思います。
Q10 日高地区をモデルにするのは但馬空港があるためですか?
A10 但馬空港もありますが、やはり江原河畔劇場があり、江原駅があり、神鍋がある中で、過疎地の交通手段をどうするのか、河畔劇場や演劇祭のようなみんなの楽しみに対してどのようなアクセス方法があるのか、学生の足をどうするのかなどです。
Q11 「モビリティシェアリング」はカーシェアリングと同じような意味ですか?
A11 カー以外のシェアリングも含みます。今後さまざまなものをつなげるMaaS自体の検討も行いますので、公共交通機関もあれば、例えば自転車、徒歩など、そういったものをつなげることです。
Q12 MaaSの意味を教えてください。
A12 Mobility as a Serviceの略です。サービスとしてのモビリティです。これは既に日本のさまざまなところで実験が始まっており、例えば東京から城崎に遊びに来るとした場合、今はまだ新幹線の切符をJRで買い、来てから駅前で自転車を借りたりバスに乗ったりします。これを東京で、新幹線や在来線、そして城崎でのレンタサイクルあるいはバスの予約までできて、また歩くというようことも含めさまざまなモビリティのサービスを繋げていこうという実験です。それと同様のことをこの日高エリアでもやりたいということです。
Q13 竹野地域でも実験を行っていましたよね?
A13 はい、竹野海岸線には市営バスイナカーというものが走っています。運転手の確保がなかなか難しくなっているという現実を踏まえて、地域の方々を運転手として活用するという実証実験を行いました。トヨタ・モビリティ基金にその活動資金の援助をいただきました。
Q14 市役所に専用のオフィスも作るのですか?
A14 はい、本庁舎2階のエレベーターホールに設けます。
Q15 調印式は行いますか?
A15 コロナ次第ですが、行います。今トヨタ自体もコロナ問題で非常に状況が厳しい中にあります。ただ、このままお互いがずるずるいきますと、せっかく設立に向けて努力してきたことが弱まってしまう可能性がありますので、とにもかくにも早く組織を立ち上げようということにしました。ですので、改めてセレモニー的なことはタイミングを見てやりたいと思いますし、それからオフィスがオープンするときにもまた皆さんにはご案内したいと思っています。
Q16 第1回演劇祭は予定通り行いますか?
A16 今のところその予定です。これもほんとコロナ次第ですけれども。すでにいくつかの県では50人以下のコンサート等については、実施するところが出てきています。今よりも状況が和らいでいくとすると、観客と観客の間の距離を取るとか、例えば200人のキャパを考えていたところを100人にするとかいうことは可能ですので、現時点ではそういう工夫をしながら演劇祭はやりたいと思っています。
Q17 開催日数も増やせばいいですよね?
A17 それは考えていません。そうではなくて、一つの演劇に入るお客さんの数を減らすことです。元々チケット収入は全体予算の約7000万円のうち500万円です。観客が半分になったとしても全体の中の予算の割合はそう大きくないというふうに考えています。ただし、これも宿泊施設がすべて休業要請中であると、そもそもお客さんを呼ぶことができないため、そのときは断念をせざるを得ないだろうと思っています。9月の段階では少なくとも宿泊が可能になっているのではないかという見通しを立てて、場合によっては外からお越しになる劇団員は2週間早く豊岡に入っていただき、2週間隔離をした上で舞台に立っていただくことなども考えています。
Q18 青年団関係者によると開催の判断のデッドラインは6月ぐらいじゃないかと言われています。今はやる方向ということですか?
A18 やる方向です。しかし最終判断はしなければならないわけですよね。今申し上げたような工夫をしてでもやるのか断念するのかという。それは準備の期間のこともありますので、どこかでデッドラインが必要です。言われるとおり、6月の末ぐらいまでには判断をしないといけないというふうに考えています。
Q19 城崎温泉の外湯(さとの湯)の制限解除時期ついて考えを教えてください。
A19 基本的に旅館組合の考えと合わしたいと思っています。おそらく今既に旅館組合がいろんな議論をされていると思いますが、ただちに開けることにはならないのではないかと思います。元々、要請を受けたからということではなくて、ご自分たちの判断として、まちを守るために5月31日までの休業の判断をなされています。今月中旬には政府もなんらかの考え方を示すでしょうし、兵庫県としても中ごろには何らかの目安がでてくるのではないかと思います。そういったことも見ながら、旅館組合も判断されると思いますので、外湯としてはそれと歩調を合わせていきたいと思います。
Q20 今日からパチンコ店が再開していますがコメントをお願いします。
A20 判断は難しいですね。誰も悪者ではないと基本的に思っています。特に、この大型連休のときに、多くのお客が来るだけでなくて、県外からもお越しになるということを相当気にしたわけです。そのため休業の要請措置はやむを得なかったと思いますし、名前の公表というのもやむを得なかったと思います。しかし、本当は、誰も悪者ではないはずです。実際につぶれるかどうかをかけて、閉鎖しろというのは大変酷なことだと思います。他方で、周囲の人たちの心配ももっともなことであります。私としては、誰かを悪者にすることではなく、「極力みんながこの地域の一員としてできる限りの努力をする。」そのことをお願いしたいと思います。それは別にパチンコ店に限らず、旅館にしてもお店にしても同じことですので私としてはそう思います。
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