平成30年度 教育行政の方針と施策の展開

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ページ番号1004745  更新日 平成30年5月17日

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平成30年度 教育行政の方針と施策の展開

 平成30年第1回豊岡市議会で、嶋教育長が『教育行政の方針と施策の展開』を説明しましたので、お知らせします。
 

 平成30年第1回豊岡市議会定例会の開会に当たり、議員の皆様のご清栄をお喜びいたしますとともに、日頃の教育行政に対するご理解・ご支援に対しお礼申しあげます。

 「ふるさと豊岡を愛し 夢の実現に向け挑戦する子どもの育成」を基本理念とする「とよおか教育プラン」の実施からほぼ3年が経過しました。
 この3年間、実践の基盤としてきたことは、子どもの感じ方、考え方、行動の仕方といった“子どもの事実に学ぶ”ことと、“子どもに寄り添う”ことでした。今後もこの実践姿勢を貫き、本市の教育課題の改善はもとより、子どもと教師の、また、子ども同士の肯定的なかかわりの中で、子どもたち一人ひとりが抱えている課題の解決に取り組むことが重要であると考えています。

 教育を取り巻く環境は、著しいスピードで変わろうとしています。こうした中、「主体的・対話的で深い学び」を実現することを意図した次期学習指導要領が昨年3月に告示され、平成30年度より移行期に入ります。

 本市では、国の教育改革の方向性を注視しながら、今年度から全ての公立小中学校において「小中一貫教育」を実施しています。
 この取組が、子どもたちの“夢実現力”を育むための取組として定着していきますよう、教育活動にまい進してまいりますので、さらなるご支援を賜りますようお願いいたします。

 それでは、平成30年度の「教育行政の方針と施策の展開」について、『夢実現力を育む教育の推進』、『子どもたちの学びを支える仕組みの確立』、『文化財保護の推進』の三つの項目に分けて説明します。

夢実現力を育む教育の推進

 はじめに、『夢実現力を育む教育の推進』について申しあげます。
 豊岡の教育は、子どもに寄り添うことを基本姿勢として、「家庭でしつけ、学校で学び、地域で育てる」を合言葉に市全体が、子どもの成長にかかわる当事者として子育てに取り組みます。
 また、現在の子どもたちの姿から、不登校児童生徒の増加傾向、学力の二極化現象、特別な支援が必要な子どもたちの教育的ニーズを最重要課題として位置づけ、その対応を進めます。

主な取組

 それでは、夢実現力を育む教育を構成する「あたまの力の育成」、「こころの力の育成」、「からだの力の育成」、「あたま・こころ・からだの三つの力を支える基礎力の育成」、「特別支援教育の充実」の五つの施策ごとに主な取組を説明します。

あたまの力の育成

 はじめに、「あたまの力の育成」について説明します。
 豊岡市は全国に先がけて、平成19年度から小中連携教育に取り組んできました。今年度からは、連携教育の実効性を一層高めるため小中一貫教育「豊岡こうのとりプラン」を公立の全9中学校区において実施しています。
 「豊岡こうのとりプラン」の中心となる取組は、「ふるさと教育」、「英語教育」、「コミュニケーション教育」の三つの柱で構成する「ローカル&グローバル学習の時間」での実践です。
 三つの教育をバランスよく実践することが、子どもたちの夢実現力を育み、小さな世界都市を目指す豊岡の未来を創造する力を持った子どもを育てていくことにつながっていくものと考えています。

 ふるさと教育では、引き続き「ふるさと学習ガイドブック」やDVD「豊岡ふるさと学習 山陰海岸ジオパーク」を効果的に活用し、外部講師の招へいや現地でのフィールドワークを通して、体験に基づく探究的な学習を行います。
 また、豊岡で学んだ子どもたちが、豊岡の価値を自分のこととして、自分の言葉で語ることができるよう、来年度もふるさとの「学びの記録」を個人ごとに作成し、中学校卒業時に一人ひとりに贈ることとします。

 英語教育では、グローバル化時代の中で世界とつながる力の一つとしての英語を身につけるため、幼児期から小中学校までの連続性と系統性のある学習を行います。この学習を通して、「自分のこと」、「ふるさとのこと」を英語で語ることのできる資質・能力を育成します。

 就学前の英語活動としては、「英語遊び保育」を今年度から市内の各幼稚園・保育園・認定こども園で積極的に実施しています。平成30年度以降においても、引き続き子どもの実態に合わせて内容の充実に努めます。

 今年度、外国語指導助手(ALT)を全小学校に配置することにより、多くの児童が英語の授業を楽しみにしているだけでなく、休み時間、給食、掃除の時間など、授業以外の学校生活の中でも、ALTに英語で積極的に話しかけようとする姿が見られるようになりました。また、自宅でもテレビで英語番組を視聴したり、自主学習で英語に取り組む児童も見られ、英語に対する興味関心が高まっています。

 さらに、来年度からは、学習指導要領の移行期間の取組として、3・4年生では「外国語活動」、5・6年生では「外国語科」の授業を行い、中学校の「英語科」へつなぎます。加えて、1・2年生では、今年度から実施している豊岡市独自の取組の「英語遊び」を継続します。
 また、夏季休業中においては、今年度も開催した小学校1年生の希望者を対象とした「英語遊びサマースクール」や、新たに中学校3年生の希望者を対象とした「イングリッシュ サマー キャンプ」を開催し、学校外でも、英語に親しんだり、学んだ英語を活用する場を提供していく予定としています。

 コミュニケーション教育では、性別や年代を超えて、対等な関係の中で自分を主張し、他者を理解できる基礎的なコミュニケーション能力の育成を目指し、継続して取り組みます。
 特に、小学校6年生と中学校1年生では、多様な意見をすり合わせて合意形成を図ったり、仲間と協働して課題を解決したりすることを目標とした演劇的手法による授業を行います。
 また、全ての学年において、通常の学習、生活の中にコミュニケーション能力の育成という視点を取り入れた指導を引き続き行っていきます。

 小中学校の授業実践については、平成26年10月に豊岡市学力向上検討委員会より提起された「授業における五つの『徹底・継続』実践事項」を軸にして、「何を理解しているか、何ができるか」というこれまでの指導と併せて、「理解していること、できることをどう使うか」という視点での授業改善に努め、確かな学力の定着と教職員の授業力向上に取り組みます。

こころの力の育成

 2点目に、「こころの力の育成」について説明します。
 子どもたちが将来を見据えて、夢や目標を持ち、それに向かってがんばりぬく力を育成するため、「キャリア教育」に教育活動全体を通して組織的・系統的に取り組みます。

 次に、大きな社会問題となっているいじめ、SNS等に関する情報モラル等の問題に対しては、さまざまな機会を捉えて保護者やPTAの取組と連携しながら対応を進めます。小中学校においては、全校で子ども・保護者・教職員を対象にした情報モラルの研修会等を開催します。

 防災教育については、年3回のメモリアルデーの防災、減災授業を継続するとともに、各校で家庭・地域・関係機関と連携して訓練を実施し、災害の教訓を風化させず、子ども自らが状況を判断し、「自分の命は自分で守る」力を育てるための実践的な防災教育を推進します。
 また、昨年に引き続き、8月に実施予定の風水害を想定した市民総参加訓練に、地域の一員として役割をもって中学生が参加できる体制を整えます。

からだの力の育成

 3点目に、「からだの力の育成」について説明します。
 全国体力・運動能力テストの結果から、ここ数年、「50m走」や「上体起こし」など、体幹を使って行う運動の能力が低いことが課題といえます。
 しかし、全8種目の記録を総合的に比べることができる「体力合計点」は向上しており、昨年度は小5・中2の男女全てで全国平均を上回りました。これは、運動遊び、豊岡市版小学校体育準備運動の取組が運動能力の底上げにつながっているものと考えられます。
 したがって、子どもの発達と学習の系統性、連続性を重視した保・幼・小の連携教育の核として幼児期の運動遊びや全小学校での豊岡市版小学校体育準備運動を引き続き実施し、健やかな体づくりに向けた取組を推進します。

あたま・こころ・からだの三つの力を支える基礎力の育成

 4点目に、「あたま・こころ・からだの三つの力を支える基礎力の育成」について説明します。
 幼児期の教育・保育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要な時期です。子どもたちは、集団の中で遊びに夢中になる中から興味と関心を広げ、新しいことに挑戦し、自分で考える力・学びに向かう力を身につけていきます。
 幼稚園・保育園・認定こども園では、望ましい基本的生活習慣や言葉の理解とそれを表現し伝え合うこと、思いやりと人とのかかわり方など幼児期に身につけるべき子どもの姿を見据えた教育・保育を「すくすくプログラム~育てたい五つの力~」や「スタンダード・カリキュラム」などを活用しながら進めます。
 今後も引き続き幼児期の運動遊び、英語遊びを推進するとともに、さまざまな体験活動を通して、人と積極的にかかわろうとする気持ちや、外国の言葉や文化に興味を持とうとする気持ちを育みます。

特別支援教育の充実

 5点目に、「特別支援教育の充実」について説明します。
 特別な支援を要する子どもたちが、就学前から学校卒業時まで系統的、継続的に適切な支援を受け、その能力や可能性を最大限伸ばし、自立し、社会参加するために必要な力を培うことが重要だと考えています。

 こども支援センターでは、さまざまな困難や課題を有する子どもにかかる相談を受けて、教育と福祉、保健等の関係機関と横の連携を図りながら、子どもと家庭が抱える問題を解決するため、適切な支援を行います。
 保護者や学校園からの発達が気になる子どもの相談に応じ、その子どもの発達特性や子どもが置かれた環境等を、臨床心理士等による面接や学校園訪問により把握し、必要に応じて心理検査等を実施し、効果的な支援方策を考えていきます。昨年度実績としては、相談件数が393件、訪問件数が444件あり、学校園や保護者からのニーズは年々高まっています。

 学校に行きたくても行けない児童生徒を適応指導教室「ふれあいルーム」で受け入れ、子どもや保護者の思いを受けとめて、再び学校に戻れるよう支援します。
 子どもや家庭のさまざまな要因が複合的に絡んだケースについては、児童生徒の心身に課題があるのか、家庭状況に課題があるのか等を十分に考慮し、学校園と家庭相談員・スクールソーシャルワーカーが連携して対応します。
 また、大学研究者のスーパーバイザーの指導のもと、モデル校において、子どもたちの発達課題を把握し、全ての子どもが分かる授業を目指して、「授業のユニバーサルデザイン化」の視点から授業研究を行います。

子どもたちの学びを支える仕組みの確立

 次に、『子どもたちの学びを支える仕組みの確立』について申しあげます。
 学校園は、子どもたちにとって安心して自己表現し、他者と協働して学び合う場であり、心身ともに安全安心な場所でなければなりません。
 家庭は、子どもの教育に第一義的責任を有し、保護者が子どもの基本的生活習慣を身につけさせるとともに自立心を育成する場です。
 また、地域は、子どもがさまざまな体験を通して生きる力や他者を思いやる力を身につける所であり、地域の行事への参加を促すなど、「顔でつながり、声でつながり、心でつながる」を合言葉に、地域全体で積極的に子どもを育てる機運を高めていかなければなりません。
 学校園・家庭・地域がそれぞれの責任と役割を自覚し、連携・協力していくことが、子どもの学びを支えるためには重要であると考えています。

主な取組

 それでは、子どもたちの学びを支える仕組みを構成する「学校園の組織力および教職員の資質能力の向上」、「安全・安心な教育環境の整備」、「家庭の教育力の向上」、「地域全体で子どもを育てる環境づくりの推進」の四つの施策ごとに主な取組を説明します。

学校園の組織力および教職員の資質能力の向上

 はじめに、「学校園の組織力および教職員の資質能力の向上」について説明します。
 まず、社会的に大きな問題となっているいじめについてですが、子どものサインを見逃さないため、引き続き全ての学校で毎月1回「いじめアンケート」を実施し、いじめの積極的認知に努めます。
 子どもの声を丁寧に聴き、子どもの良さや持ち味を見出そうとする姿勢を持つことによって、児童生徒と教師がお互いを信頼し、普段から何でも話すことができる環境を整えます。
 加えて、小学校3年以上の全児童生徒に心理検査である「アセス」を実施し、子どもたちの心の状況を客観的にとらえ、学級での子どもの状況把握に努めます。
 また、5月・9月・2月を「子どもの心を理解する強化月間」とし、個別面談を行い、いじめや問題行動の未然防止、早期発見、早期対応に取り組みます。
 それに並行し、研修を通して教職員の個々の対応能力や学校の組織としての対応能力の向上も図り、いじめの根絶を目指します。

 不登校の児童生徒数は、平成24年度から増加傾向が続き、豊岡市の教育の中心課題となっています。
 また、不登校の原因や背景も多様化、複雑化しており、学校の対応能力の向上が求められています。
 豊岡市不登校対策アクションプランに基づき、授業づくり、集団づくりを中心とした魅力ある学校づくりを推進することに加え、こども支援センターとも連携しながら、個に応じたきめ細かな指導の充実に向け、教職員の能力、専門性の向上を図ります。
 併せて、小中連携教育で培ってきた小学校から中学校への引継連携システムについては、児童生徒の実態を把握しつつ、各中学校区の特色を生かしながら見直しを図り、一層強化させます。それにより、小中学校間の引継ぎ内容および情報の質を高めるとともに、スムーズに中学校生活を始められるように、各中学校区ごとに作成した小学校から中学校へのアプローチカリキュラム、中1のスタートカリキュラムに基づく実践に取り組みます。

 次に、学校現場の働き方改革については、全国的に教職員の長時間業務が課題となっており、本市においては、平成29年12月に「学校における働き方改革」推進方針を策定しました。
 その取組の一環として、市内の全公立小中学校に統合型校務支援システムを導入し、業務の効率化を推進するとともに、学校現場における働き方の見直しに向けた意識改革、業務改善を推進します。
 これらの取組により、教員が子どもと向き合う時間を確保し、専門性の発揮が求められる業務に専念できる環境を整備することで、学校教育の質の向上を図ります。

安全・安心な教育環境の整備

 2点目に、「安全・安心な教育環境の整備」について説明します。
 屋内運動場等に吊り天井があった11小中学校で行ってきた「落下防止対策事業」は、今年度完了しました。さらに、学校施設の安全性や防災機能の充実を図るため、引き続き中学校の体育館および武道場を対象とした「照明器具等非構造部材の落下防止対策事業」を実施します。
 平成30年度は、5校の工事と4校の実施設計を行います。なお、落下防止工事にあわせて、照明器具を水銀灯から節電効果の高いLEDへ交換します。
 また、昨年度から整備を行っている中学校の空調設備については、平成30年夏の一斉稼動に向け、設置工事を行っているところです。

 保育所待機児童の早期解消を図るために、0~2歳児の保育ニーズの高い豊岡地域内において、小規模保育事業所の展開を進めており、4月に市内で2カ所目となる事業所が開園します。さらに1カ所の開園を目指し、来年度に賃貸物件の活用を想定した小規模保育事業設置運営事業者の公募を行い、その施設改修工事について支援することを計画しています。

 その他、子どもたちの安全を確保し、学習・保育環境を向上させるため、防犯カメラを設置するほか、定期的に遊具、防火設備等を点検し、教育・保育施設の修繕、改修を行います。

 子どもたちが情報モラルを身につけ、情報を適切かつ主体的、積極的に活用する能力を育成するとともに、一人ひとりに応じた学びや子ども同士の学び合いを推進するため、タブレット端末等教育用情報機器の計画的な整備と更新を進めます。
 タブレット端末については、今年度で全小学校の整備が完了したのに続き、平成30年度には中学校8校の整備を行い、全ての公立小中学校への導入完了を目指します。

 学校給食においては、(1)「安全安心な食事の提供」、(2)「『食育』につながる給食づくり」、(3)「地域とつながり地域を大切にする給食づくり」を学校給食の目標とし、食材の地産地消率の向上に努めます。
 また、「食物アレルギー」については、対応マニュアルに基づき、学校給食センターと学校園が関係機関とも連携して、事故防止と発生時の即時対応の徹底など、アレルギー対応の充実を図ります。

家庭の教育力の向上

 3点目に、「家庭の教育力の向上」について説明します。
 家庭の就労環境が変化し、保護者が子どもと向き合う時間が十分に持てない状況があります。
 子どもの健やかな成長には、十分な睡眠や適切な食事など、生活習慣の確立が欠かせません。
 子どもたちにとって、睡眠の大切さなどに関する正しい知識を保護者に伝えていく必要があります。そのため、学校園においては、本市教育委員会が作成し、配布している「すくすくメッセージ」・「はばたきメッセージ」や紙芝居等を活用するとともに、子育てセンターやこども支援センター等において、保護者向けに「望ましい生活習慣」や「子どもの発達への理解」を深めるための子育て講座等を充実します。

地域全体で子どもを育てる環境づくりの推進

 4点目に、「地域全体で子どもを育てる環境づくりの推進」について説明します。
 地域全体で次代を担う子どもたちを育成するために、行政・地域・職場が連携し、社会総がかりで子育てを支え合うことが大切です。全ての子どもが笑顔で育ち、子育てを楽しいと感じられる社会を目指して、子育て支援の充実を図ります。

 “地域の主体的な学校支援の取組”として、学校支援地域本部事業を継続し、学校と地域のつながりを高めるとともに、“地域ぐるみで子どもを育てる取組”として、土曜チャレンジ学習事業や放課後子ども教室等を実施し、地域における多様な体験活動の場や子どもの居場所づくりに努めます。

 昨年4月に開設したファミリーサポートセンターは、会員募集、会員研修が円滑に進み、当初、秋から予定していた相互援助活動を夏休みから開始しています。会員数も、今年度の目標である50人を超え、2月1日現在64人となっています。現時点では、会員間の大きなトラブルもなく順調に活動している状況です。

 今後も、会員募集に努めるとともに、会員研修や会員間の交流事業の充実を図り、育児と仕事を両立し、働きながら子育てがしやすい環境づくりに資するよう取り組んでいきます。

 放課後児童クラブは、小学校低学年の4割を超える児童が利用する状況にあります。児童が放課後等に安心して過ごせる生活の場となるよう、クラブを運営する支援員の研修の機会を確保し、適切なクラブ運営に努めます。

 平成29年12月8日に幼児教育の無償化が閣議決定されました。制度の詳細は平成30年夏までに決定される予定ですが、3歳児から5歳児までの全ての子どもの幼稚園、保育所、認定こども園の費用が無償化されることになります。開始時期は平成31年度から5歳児、令和2年度から3、4歳児とされています。

 保育ニーズの高まりにより待機児童が増加している中、幼児教育の無償化で、さらに大幅に保育の需要が増加することが見込まれることから、早急に保育の受け皿の確保が必要となるため、待機児童解消対策の検討を進めます。
 まずは、喫緊の課題である保育士等の確保のため、保育所等の業務改善に取り組み、「働きやすい職場」づくりを推進するとともに、その取組によって保育士等が教育・保育に専念できる時間を確保することにより、「働きがいがある職場」づくりを推進します。
 また、能力開発、身体育成、人格の形成、情操と道徳心のかん養にとって極めて大切な幼児期の教育・保育はとても重要です。量の業務改善だけでなく、幼児教育・保育の質の向上についても、あわせて取り組みます。
 これらのほか就学前施設のあり方も含め、短期に集中して検討していく必要があることから、こども育成課内に「幼保政策室」を設置し、課題の解決に取り組みます。

文化財保護の推進

 続いて、『文化財保護の推進』について申しあげます。
 文化財は、地域の歴史や文化を理解するための貴重な財産です。
 今日まで守り伝えられてきた、文化遺産を保護し、しっかり後世に引き継げるように、保存と活用に努めます。

主な取組

 主な取組としては、国指定文化財である山名氏城跡の整備、但馬国分寺跡の発掘調査および指定地の買上げ、伝統的建造物群保存などの事業を引き続き実施します。
 市立歴史博物館は、これまでの国府・国分寺をメインテーマとした館から豊岡市の成り立ちを学習できる、わかりやすく親しみやすい展示にリニューアルするとともに、「ふるさと学習」のための施設としての役割を担っていきます。

 教育委員会は、「とよおか教育プラン」、「豊岡市子ども・子育て支援事業計画」を踏まえ、市長部局と一丸となって本市の教育行政に取り組んでいかなければならないと考えています。 
 議員の皆様には、格別のご理解とご協力をお願い申しあげます。

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