市長臨時記者会見(2021年5月6日)
日時
2021年5月6日 午前10時30分~午前11時30分
場所
豊岡市役所 3階 庁議室
会見事項
市長就任について
質疑応答
初登庁にあたって
Q1初登庁式で職員に訓示され、受けた感想は。
A1合併後、16年過ぎた今、これまで職員の方は新しい市長に変わった経験がないので、新市長を迎えるということについて、少しばかりの戸惑いを感じているという雰囲気を感じました。
Q2改めて職員、市民に伝えたいことは。
A2職員の方については、11年と5カ月、議会人として接していたので、その分の違いは当然ありますが、私自身を見ていただいた時間も十分あったと思います。それをもとに、同じ立場で、同じ目標に向かってやっていくということで、最大限の能力を発揮していただき、初心者マークをつけた私にも最大限の協力をお願いしたいという思いを初登庁式で伝えました。
市民の方に関しては、選挙の結果を踏まえ、半数を上回る方に共感してもらったことを前提に、私の公約を粛々と進めていき、また、否とする方に対してもその内容を伝えていき、理解を深めていきたいと思います。
今後の市政について
Q3一番に着手したい政策は。
A3もちろんマニフェストに書いている真っ先の内容から着手していくのが本来ですが、現在の市民サービス並びに福祉関係、要するに市民の方に直結し関連をもっている部分に関してやり方、その内容がそれでいいのかどうかということをまず、チェックするということを早急に着手したいと思います。
Q4具体的にはどういうことになるのか。
A4行政サービスにおいて、市民はいろいろな手続きをされていますが、ワンストップではないというところが多々あるということを伺っています。そのあたりの改善を早急に図ります。同じような場面で、それが福祉となった場合も手続き上、煩雑さがたくさんあるということも他から入ってきた方に伺っています。そのあたりを一早く改善したいと思います。
Q5重要施策については、市長のトップの意向を受けて推進する必要があると思うが。
A5私がやるべきであることは選挙公報などに書いてこれまでから言ってきています。市自体がこれまでやっていたことで、これはやるべきである、これはもう少し待つべきであるということもいろいろと言ってきたところですが、その意向は確実に職員に伝えて、その方向で行っていただきたいと思っています。
Q6今の市政にどんな課題があり、それに対してどのようにリーダーシップをとっていくのか。
A6私自身、幹部の方々がどういう思いで業務を進めているのか、具体的に今わかっていません。幹部職員から聞き取りし、理解した上で、今後の方向性に対して指示させていただきたいと思います。理解するということをしないと、自分のわがままだけで物事を進めていくとか、思いだけで進めていくのはいかがなものかと感じています。
Q7「小さな世界都市」という市のキャッチフレーズは変えるのか。
A7「小さな世界都市」を強調できない市政を進めていくのであれば、それは使えないと思っています。変わるものがあればという思いもありますが、そこのところはよく考えさせてください。
Q8 3歳児までの子どもの医療費無料化のタイムスケジュールは。
A8幸いにして7月実施で、非課税世帯を対象に子どもの医療費の無料化が行われます。無料化にはシステム変更が絡んできますので、今回のシステム変更がどこまでフォローしているか確認して、もしそれでいけるならば、早くて9月補正に上げられるのではという感じはします。ただし、財源を考えるとシステム改修だけではないので、もう少し熟慮する時間が必要かと思っています。確実に来年度には実施したいと思っています。
Q9現行予算について、削減したり、増額したりする考えは。
A9今の時点ではありません。その予定で動いているものや始まっているものもあります。タイムテーブルに合わせてできるかできないかを考えないと、むやみに削ると市政の停滞につながります。
Q10当初予算を修正しないのであれば中貝市政を継承するということか。
A10継承ではありません。ただ、180度変えるとマイナス要因が必ず起きることが予想できるので、その部分で関わっている人にとって大打撃にもなります。ソフトランディングしていかないと影響が大きすぎる分が出てきそうな感じがします。
Q11現行の予算をストップしないということは、中貝市政で計画された事業は今年度進めていくということか。
A11演劇祭については、コロナの影響をみて判断しますから、昨年度のような実施の仕方にはならないと思います。コロナの影響がない状況になれば、必要な予算を計上していますし、大きなギャップは作ると困る方も大変多く出てきますので、実施しても問題ないと思っています。でも、来年度はわかりません。
Q12独自色を出すのは、来年度からになるのか。
A12そうならざるを得ないと思います。
Q13極端な変化は押しつけるつもりはないということだが、人事に関してはどう考えているか。
A13現時点でさわるつもりはまったくないと考えています。新しい予算が決まってそれに邁進している職員ですから、結果が出ていないことが多く、それに対して本人との意見交換もできていない状況ですので、そこにふれることはできません。
ジェンダーギャップの解消について
Q14豊岡市のジェンダーギャップの取組みは注目されてきたが、その取組みはどのようにしていきたいのか。
A14推進室に進めてくよう助言します。見直すということではありません。ただし、定義づけを変えていただきたいと思っています。給与格差の現象でジェンダーギャップを定義するのは無理があるということは職員と話し合いたいと思います。
Q15給与格差がジェンダーギャップの原因ではないということはどういうことか。
A15給与格差を改善することがジェンダーギャップ解消ではないということを言っているだけです。ジェンダーギャップそのものは解消すべきであると強く思っています。
Q16新たなジェンダーギャップ解消の取組みはあるのか。
A16豊岡でのジェンダーギャップ自体の事象を私がきっちりと認証することから始めたいと思っています。
Q17ジェンダーギャップ対策室の名称についてどう思うか。
A17今やっている方々が、その名前でやりたいということであれば、そのままでよいと思います。ジェンダーギャップ自体を止めるつもりはありませんので、職員が思う内容で進めてほしいと思っています。
Q18初登庁式に女性が少なかった。市の女性職員をどれぐらいにしたいか。
A18割合ということであれば、急展開して半数にすることは難しいので、少なくとも3分の1に近い数字を目標にしたいと思っています。現在の職員構成がそこに届かないものになっているので、今後、職員採用という場面から改革していかなければならないと強く感じています。
Q19新規採用について女性を増やしたいか。
A19希望としてはあります。ただし、能力の問題がありますので、試験の結果を無視するわけにはいきません。女性には社会進出をどんどんしていただきたいですが、それなりの努力もしていただかなければならないと感じています。
Q20ジェンダーギャップについて、今年度、条例化が考えられているが、そのことについての考えは。
A20今の時点では、そのことについて何も伝わってきていませんので、その内容が伝わった時点で判断したいと思っています。でもジェンダーギャップに対する条例というのが、今の世間では受け入れやすい内容か。その流れに沿って行動するだけがいいのかどうか、それを見たいと思います。
Q21「その流れに沿って行動するだけがいいのか」とは、具体的にどういうことか。
A21今、豊岡市内においてジェンダーギャップを問題視して、その部分を強調して行動すべきかどうかということに関して疑問を持たれている市民の方も多々あります。だから、そういう意見がありますので、決定する際にはよく考えたいと思います。
Q22ジェンダーギャップについて、前に進めようとしているのか。見直そうとしているのか。
A22ジェンダーギャップは前に進めようという思いです。それが条例化ということについてはよく考えないといけません。いくら条例化をしたって、それを守らない、それをよしとしない思いの市民の方がいらしたらそれは問題です。贅沢をいえば全員がその条例に対して共感をしていただける状況に持っていく必要があります。
Q23給与格差のことについて補足説明をお願いしたい。
A23男性の平均年収が420万円、女性の平均年収が280万円という表現に基づいて、こんなに給与格差があるのは、職場におけるジェンダーギャップが発生しているのだという論調だったので、その年収額の結果をジェンダーギャップがあるがゆえにそうなっている論調ではないですよということを言っています。それぞれ女性の方々の希望も含めて短時間労働になったり、夫の扶養から外れてしまう年収130万円ラインを鑑みて、女性もフルタイムで働くより時短で働きたい、家庭での時間、自分の時間を持ちたいという要求のもとで、そういう働き方をされて年収がその程度に収まっているのが現状であるということをよく聞きます。ですから、何か外圧的にそのように定義されているよう思えたので、それは違いますよと言っているだけです。
Q24職場で男女格差の是正をしても、家庭内の役割分担が是正できず女性がパートタイムでしか働けないといことが問題であるといわれていると思うが。
A24女性が選べなかったというのではなく、女性が選んだと言われています。市民への聞き取りの中では、全部が全部、選べなかったわけではありません。制度的に女性はこうだからこれだけの年収しかないという制度はありません。女性自身が選択されています。女性が選択をせざるを得ないという状況はもちろんあると思いますが、それがイコールジェンダーギャップの原因としているという声は聞こえてこなかったです。
Q25男女の給与格差はどこからくるのか。
A25年収がジェンダーギャップの差であるというのであれば、ご本人の選択の結果であると感じています。会社の制度で、女性にはこれだけの給与しか出さないとかということであれば、それは明らかにジェンダーギャップだと思います。
Q26男性の育児休暇の取得は推進するのか。
A26女性の方に聞いてみると、そのことを要求していることは当然あるようですので、進めることで問題はありません。ただ、それに対しては職場の環境を変えないといけないことが当然出てくるので、男性も取りやすい環境を検討する必要があると思います。
Q27ジェンダーギャップの担当部署の名前を以前変えたいと言われていたが、現状の考えは。
A27ジェンダーギャップにフォーカスすると今のままでよいと思いますが、市として果たしてその部分だけでよいのか。SDGs(持続可能な開発目標)では多くの問題が掲げられ、それに対して取り組んでいるところがたくさんあります。もちろんジェンダーギャップ解消もその中の一つと思っていますからトータル的にやっていくのがよいのか、断片的に一つずつやっていくのがよいのか、そのあたりは考えたいと思います。ジェンダーギャップ解消を止めて他のことをやるということはありません。
Q28ジェンダーギャップ対策室をSDGs推進室にしていくイメージはあるのか。
A28フォーカスして集中することも大切ですが、SDGs自体を掲げてやっているところが多くあるので、市がやることに関して、SDGsとして全体的に望んでやるのか、一つのポイントでフォーカスしてやるのか、そこは考えたいです。今後、聞き取りをして、今年度内に考えます。
演劇について
Q29改めて演劇のまちづくりに対する考えは。演劇祭はどうするのか。
A29私自身は演劇自体を否定するつもりはありません。その関わり合い方を考えていくべきだということを言ってきています。ですから、当初の言葉が助長した形で報道されたことがあり、大学自体も否定するような報道がされていることもありますが、大学は市と全く関係ありません。あれは県立大学ですので、その大学をつくっていただいたことは大変良いことだと思っています。毎年、80数名が大学に入ってくる。若い人たちの希望や夢をかなえるために豊岡に来られているので、その方を阻害することはとんでもないことです。学生たちに対しては、豊岡市はできるだけ支援すべきところがあれば、させていただく。市内でも学生対象にいろいろな支援を実施されたり、計画されたりしている部分がありますので、それはどんどんやっていただきたい。早く学生の方と地域の方が融合して、いろいろいな場面で、市民の方と協働してやっていただくことを願っています。
演劇も同じことです。江原河畔劇場という立派な劇場ができました。劇団員の方も自分たちの活動の中心として来られています。市として、市民として受け入れていくのが一番の原則だと思います。それを可能な状況にして、市民の文化芸術活動とジョイントして、みんなと進めていただければという気持ちです。基本的に、市の関わり合い方を是正していく、考えていくというところだけです。演劇もある豊岡というイメージで進めていきたいと思っています。
Q30演劇祭の見直しは。
A30昨年は、コロナ禍の中で、感染予防対策を完璧に行っているというもとで開催されましたが、そこに対して、市民の方からはいろいろな批判が出ています。今回、変異株が増え、大変な状況になっています。かつ、オリンピックの開催もどうかという状況もあります。そうしたことを考えると中止ということも考えて準備しておくべきではないかと思っています。
Q31コロナ禍だから中止を検討するのか。もし、中止なってコロナの影響が収まれば復活させることはあるのか。
A31市の関わり合い方をきっちりしたら、演劇祭を辞めて二度としないという理論にはなりません。ふるさと納税で演劇用の予算が1億1千万円ほど確実にあり、それをその関係に使うことは可能な状況ですので、コロナ禍で実施することが是か否かを考えていきたいと思っています。
Q32演劇的手法を取り入れたコミュニケーション教育が教育現場に負担があるので検討するという話を聞いたが、先生などに聞き取りしたか。
A32聞けるところに聞いてみましたが、それが絶対的であるとは思っていません。そういう意味で、意見をきっちり聞いて、中身を確認して検討したいということです。
Q33演劇を採り入れた職員の採用試験についてはどうするか。
A33いつまでもその手法による採用試験をやるつもりはないと言っていましたので、次の機会はどうするのか、どうしたいのか意向を担当者に聞いてみなければならないと思っています。
Q34ふるさと納税1億1千万円は演劇にそのまま使うのか。
A34使い道を変更できるかどうか制度的なところが問題になってくると思うので、そこを確認しないとわかりません。
Q35例えば、次年度からふるさと納税の項目から演劇のまちづくりを削除する可能性はあるのか。
A35選択肢としてはあります。しかし、それが是か否かは全体で考えていきたいと思います。演劇を全否定するわけではないので、それを実行していくには予算が当然必要です。
Q36選挙戦の時、演劇のまちなんていらないと言っていたと思うが、今のスタンスとズレがあるのでは。
A36今のような、市の関わり合い方をしている演劇はいらないという意味です。アートセンターの有料化などを検討していきたいと思います。
Q37演劇、教育のことに関して、市の参与である平田オリザさんに近いうちに面会する必要があると言っていたが、その状況は。
A37市全体のスケジュールもありますので、平田さんとお話をしたいと思っても、もう少し待たないとできません。ただ、早急に会いたいと思っていますので、6月中にでもお会いできればと思います。
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