出石藩「御用部屋日記」に書き残された江戸時代の天気
出石藩「御用部屋日記」は、1815年(文化12年)から1869年(明治2年)まで藩の役人が書き継いだ公式記録で、市の指定文化財として大切に保護されています。
御用部屋日記には、当時の事件などのほか、当日の天気が書かれている日もあります。
豊岡市立歴史博物館(但馬国府・国分寺館)では、2020年に実施した企画展「風と人のくらし」の関連データとして、御用部屋日記に書き残された日々の天気を一覧表にしました。
台風とみられる事例(1850年10月8日)
「台風」が日本語として使われ始めたのは明治時代で(例えば、岡田、1908)、これ以前の文書には「大風雨」などと書かれています。
1850年10月8日(嘉永3年9月3日)は、出石で北東の風が明け方から強く吹き、暴風雨がほぼ一日続いて、洪水や土石流が起きたと記録されています。
ほかの地域での記録などから、この暴風雨は豊岡市の東側を通った台風によるものとみられます。
<引用文献>
岡田武松(1908):『気象学講話 附録 簡易気象観測法』

天気一覧表の利用にあたって
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御用部屋日記の閲覧などについて
- 御用部屋日記の画像は、豊岡市立図書館「郷土資料デジタルライブラリ」でダウンロードできます。
- 『分類 出石藩御用部屋日記』に主な災害記録などの翻刻があり、豊岡市立図書館「郷土資料デジタルライブラリ」でダウンロードできます。
- 全文の翻刻はありません。
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