令和2年第7回豊岡市議会(定例会)市長総括説明(2020年11月27日)

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ページ番号1013553  更新日 令和2年11月27日

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 おはようございます。

 令和2年第7回豊岡市議会定例会の開会に当たり、議員各位のご健勝を お喜び申しあげますとともに、日頃の ご精励に対し深く敬意を表します。

 まず、新型コロナウイルス対策の状況について申しあげます。

 STAY豊岡についてです。
 9月末をもって、事業は終了しました。延べ利用人数は1万531人、補助金額は6,621万円で、予算額8,000万円の82.8パーセントに達しました。
 市の補助率から算出すると、少なくとも1億6,060万円以上の直接的経済効果が得られています。市内観光需要の増加に一定の役割を果たせたものと考えています。

 EAT豊岡についてです。
 販売した8万セットの食事券は、9月25日に完売しました。
 使用期限である12月31日までに販売済み食事券がすべて使用されるとすると、少なくとも5億2,000万円以上の直接的経済効果が生まれることとなります。
 11月13日時点では、販売済み食事券の82.3パーセントに当たる4億2,801万円分が使用されています。

 BUY豊岡についてです。
 9月末をもって、事業は終了しました。補助金部分を含めた売上総額は2億710万円で、目標売上額の2億円を超えました。
 産品別の売上額は、上位から、鞄・革(かわ)小物が9,995万円、但馬牛(ぎゅう)が5,171万円、乾麺等の出石そばが3,737万円などとなっています。
 新たな顧客の獲得につながった店舗も多く見られ、一定の成果があったものと考えています。

 PLAY豊岡についてです。
 6月末、外出自粛等を余儀なくされていた市内の子どもたち6,451人に対し、市内の体験アクティビティ等で利用できる2,000円分のチケットを配布しました。
 11月24日時点で、体験チケットの利用者数は延べ799人となっています。利用金額は約110万円で、利用率は8.5パーセントにとどまっています。
 チケットの利用期限は来年3月14日までであり、スキー体験のメニューを加えるなど、引き続き利用促進を図りたいと考えています。

 THEATER豊岡についてです。
 コロナ禍の中、子どもたちに元気を取り戻してもらうため、演劇やパフォーマンス等に接する機会を7月から提供してきました。11月24日時点で、全114公演のうち107公演を終了したところです。
 市内小学校等を訪問しての演劇・パフォーマンス公演については、延べ3,361人の子どもたちが鑑賞しました。
城崎国際アートセンター、江原河畔劇場での子ども向け公演や、市内各所でのまちなかパフォーマンス公演等では、市内の親子を中心に延べ3,598人の方が鑑賞しました。
 保護者の皆さまから、子どもたちの笑顔をたくさん見ることができたとのメッセージをいただくなど、子どもたちにとって有益な体験となったものと考えています。
 なお、同様の取組みとして、有限会社アゴラ企画が文化庁の助成金を活用し、但馬地域の子どもたちにアートを届ける「たじまアートキャラバン」を実施中です。劇団青年団等による学校等の訪問公演や、観光地での大道芸パフォーマンスなど、11月7日から来年3月までの間に、但馬全域で160公演程度が行われる予定と聞いています。THEATER豊岡に引き続き、素晴らしいアート体験が届けられるものと期待しています。

 新型コロナウイルス感染症対策認証制度「CLEAN and SAFE TOYOOKA(クリーンアンドセーフトヨオカ)」についてです。
 11月25日時点で、認証を取得した施設数は348となっています。今後とも、感染リスクをゼロにすることはできないことを受け入れた上で、可能な限り、まち全体の感染予防力の向上を図ってまいります。
 なお、最近の全国や県内での感染者の増加を受けて、防災行政無線を通じ、すでに認証を取得されている方にはゆるみがないかどうか確認していただくよう呼びかけるとともに、まだの方に対し、ぜひ認証を取得していただくよう促したところです。

 次に、高齢者の施設入所に際しての新型コロナウイルス検査への助成について申しあげます。
 介護老人福祉施設等でのクラスター発生を防ぐとともに、本市の入院医療体制のひっ迫を招かないよう、施設への新規入所前に本人が「PCR検査」又は「抗原検査」を希望する場合、検査費用の全額を助成したいと考えています。
 予備費を活用することとし、12月中旬から助成を開始できるよう、豊岡市医師会や検査を実施する医療機関との調整を行っているところです。

 次に、新型コロナウイルス感染症に係る受診体制の整備等について申しあげます。
 去る10月26日、県は、新型コロナウイルス感染症の診療や検査を担う指定医療機関を拡大すると発表しました。現時点で、但馬地域で31カ所が指定されています。指定医療機関の名称は、公表されていません。
 発熱等の症状がある場合は、まず、かかりつけ医等の身近な医療機関へ電話で相談いただき、当該医療機関が指定医療機関である場合、医師の判断に応じて、診療又は検査を受けることができます。
 かかりつけ医等がなく、相談先に迷う場合は、「豊岡健康福祉事務所の発熱等受診・相談センター」や「新型コロナ健康相談コールセンター」へ電話で相談すれば、指定医療機関の紹介を受けることができます。
 なお、公立豊岡病院での感染症患者の受入れ体制につきましては、軽症から中等症患者の場合は、まず感染症病床4床で対応し、患者が増えれば、1つの病棟を専用病棟に転換するなどにより、最大45床まで増床されます。中等症から重症患者の場合は、集中治療室において最大5床で対応できます。
 さらに、朝来医療センターにおいて、9床で軽症患者の受入れが可能と聞いています。

 次に、豊岡最終処分場の使用期間延長について申しあげます。
 クリーンパーク北但の完成以降、香美町の最終処分場にその焼却灰等が搬入されていることなどもあり、豊岡最終処分場の残容量には相当の余裕があります。しかし、地元の口岩井区、奥岩井区との協定により、施設の使用期限は今年の10月31日までとなっていました。
 このため、豊岡最終処分場が満杯になるまでその使用期間を延長するべく、本市と北但行政事務組合は、地元区と協議を進めてきました。
 その結果、使用期間を10年間延長すること、及び10年後になお残容量がある場合には協議を行い、使用期間を再延長するための条件を定めることに同意をいただき、去る10月30日に協定書を締結しました。
 ご理解・ご協力をいただきました口岩井区、奥岩井区に対し、改めて感謝を申しあげます。
 なお、香美町の最終処分場の使用期間についても、このたび5年間延長され、2026年8月末までとなっています。豊岡最終処分場への焼却灰等の搬入開始は、その後となる予定です。

 さて、今議会に私から提出いたします案件は、報告事項1件、事件決議  17件、条例8件、予算8件の合計34件です。
 また、会期中に人事案件1件、条例3件、予算1件を追加提出する予定としておりますので、あらかじめご了承賜りたいと存じます。

 それでは、当面する市政の諸課題及び提出議案の主なものについて、基本構想の「市民の暮らしを支える施策の体系」に沿ってご説明申しあげます。

 

安全に安心して暮らせるまち

 第1に、「安全に安心して暮らせるまち」に関連する内容について申しあげます。

 山田川流域内水(ないすい)対策事業についてです。
 奈佐川右岸の山田川流域においては、内水氾濫により浸水被害がたびたび発生することから、国土交通省が所管している「福田第一樋門」付近に排水機場を築造することにしました。
 財源として、充当率100パーセント、交付税措置率70パーセントの「緊急自然災害防止対策事業債」を活用することとし、2022年度末に事業を完了したいと考えています。
 必要な債務負担行為に係る補正予算を今議会に提出しています。さらに、工事契約締結に係る議案を3月定例議会に提出する予定としています。

 

持続可能な「力」を高めるまち

 第2に、「持続可能な「力」を高めるまち」に関連する内容について申しあげます。 

 まず、豊岡演劇祭2020(ニーゼロニーゼロ)についてです。
 規模を縮小するなど、感染症対策に重点を置きながらの実施となりました。結果として、感染者の報告はなく、トークイベントやナイトマーケットの参加者を含め、延べ6,547人の方に来場いただくことができました。
 アンケートの結果によれば、来場者の居住地は、市内が30パーセント、本市を除く県内が19パーセント、県外が51パーセントとなっています。
 市外からの来場者のうち、73パーセントの方が宿泊しています。
 試算では、観光消費額が4,483万6千円、経済波及効果額が7,532万4千円となっています。今回の取組みで、演劇ツーリズムの可能性がはっきりと見えてきました。
 今後さらに、トヨタ・モビリティ基金やKDDI等と実施したオンデマンド交通などの実証実験の結果を検証し、まちの課題解決や未来のまちづくりへとつなげたいと考えています。
 なお、実行委員会の決算では剰余金が生じる見込みで、繰越しを行い、後年度の市負担金を調整することとしています。

 次に、国内外からの観光客の動向について申しあげます。
 まず、外国人観光客の動向です。
 今年7月から9月の第3四半期に豊岡市内に宿泊した外国人の延べ人数は268人で、前年同期比1万1,083人の減、97.6パーセントの減となっています。
 現時点では、積極的な誘客を図る事業は停止しており、海外現地の定期的な状況把握や、旅行会社及びメディアとの関係維持のため、情報発信業務に取り組んでいます。これにより、今年度上半期の海外メディアでの記事掲載件数は247件と、前年同期比114件の増、85.7パーセントの増となっています。このメディアとのつながりが、今後必ず成果を生み出すものと考えています。
 次に、国内からの観光客の動向です。
 今年度上半期の本市の宿泊者数は24万3,009人で、前年同期比27万2,584人の減、52.9パーセントの減となっています。
 また、兵庫県観光客動態調査に係る本市の基礎調査では、今年4月から  10月までのコウノトリ文化館の入館者数が3万2,340人で前年同期比76.1パーセントの減、城崎温泉外湯の入浴者数が34万1,134人で52.8パーセントの減、出石地域市営駐車場の利用台数が5万2,097台で22パーセントの減となっています。
 ただ、6月以降の城崎温泉外湯の入浴者数等を見ますと、予断は許さないものの、回復傾向にあります。
 11月から城崎温泉等では繁忙期に入りました。新型コロナウイルス感染症の感染リスクをゼロにすることはできないことを受け入れた上で、まち全体の感染予防力を可能な限り高め、社会・経済活動の再起動を促進したいと考えています。
 次に、有害鳥獣対策について申しあげます。
 今年度10月末までのシカの有害捕獲数は4,042頭で、前年同期比724頭の増となっています。このまま推移すれば、過去最高レベルである4,800頭 程度の実績となる見込みです。
 狩猟での実績と合わせて年間6,500頭の目標を立てていますが、7年連続で達成できるものと考えています。
 また、サルによる農作物被害防止のための防護柵設置等への補助金については、現時点で、豊岡地域と城崎地域で計12件の実績があり、好評を得ています。引き続き、補助金の利用促進を図りたいと考えています。

 次に、但馬空港の利用状況について申しあげます。
 新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛等が影響し、今年の3月以降、利用者数は大きく減少しています。都道府県をまたぐ移動の自粛が解除された6月以降は回復傾向にありますが、依然影響は大きく、今年の4月1日から11月24日までの利用者数は前年同期比60.3パーセント減の1万1,052人、利用率は前年同期比38.2ポイント減の31パーセントとなっています。
 この状況が続き、仮に今年度の利用率が50パーセントを下回ると、運航事業者との取決めにより、利用率50パーセントでの収益を保証するための欠損補填金を但馬空港推進協議会が支払うこととなります。協議会にはそのための基金が現存していますが、長期的な財政運営、ひいては本市への法令外負担金に影響を及ぼす可能性があります。
 このため本市では、現有予算を活用し、12月から来年2月までの搭乗者に対し、現行の助成金額に搭乗1件当たり1,500円を上乗せして助成することとしています。また、11月から2022年3月までの間、搭乗回数に応じて豊岡市の特産品を進呈するポイント制度も実施しているところです。

未来を拓く人を育むまち

 第3に、「未来を拓く人を育むまち」に関連する内容について申しあげます。

 まず、子育て支援総合拠点等の整備についてです。
 雨天時等でも親子等で遊べるキッズランドの整備のほか、子育て総合センターのアイティ7階からの移転等により、地方創生を先導する子育て支援の総合拠点等を創出します。先行して生涯学習サロンを整備し、最終的には、高齢者や子どもたちを始め、多様な人々が触れ合い、交流できる場としたいと考えています。
 現在、施設のコンセプト、機能、整備方針、管理運営の考え方等を盛り込んだ「子育て支援総合拠点等整備構想」を策定中です。構想の策定にあたっては、子育てサークルなど関係団体等へのヒアリングを実施しており、 12月中に施設のコンセプト、配置する機能及び規模等をまとめた中間報告を行い、来年3月には策定を完了したいと考えています。
 生涯学習サロンについては、整備工事に向けて、必要な調査及び設計監理を進めています。来年1月に整備工事に着手し、3月末の竣工、4月中のオープンを予定しています。
 主な利用者として想定している但馬高齢者生きがい創造学院では、来年度の受講生の募集を来たる1月から開始すると伺っています。懸案となっていた施設の老朽化や交通の利便性の課題がようやく解消されることとなり、学院生の増加につながればと考えています。
 なお、アイティ4階フロアの取得につきましては、不動産鑑定業務が終了し、さとうグループである株式会社藤屋との不動産売買仮契約を11月16日付けで締結したところです。今議会に土地及び建物の取得に係る議案を提出しています。不動産の引渡しについては、生涯学習サロン部分を12月28日に、子育て支援総合拠点部分を来年6月30日に行う予定としています。

 次に、幼児教育・保育及び放課後児童のあり方計画について申しあげます。
 計画案の市民説明会を去る8月24日から9月11日までの間、6地域9会場で開催し、延べ306人の皆さまに参加いただきました。
 子どもの減少が続く地域においては、「統合で友達が増えることは良いことだと思う」、「早く統合を進めて欲しい」など、統合に前向きなご意見をいただきました。
 一方で、「民営化は不安だ」、「通園距離が長くなると送迎の負担が大きくなる」など、統合に不安を感じる方もあり、今後とも市民の皆さまへの丁寧な説明が必要であると改めて認識したところです。
 その後、要望のあった地区で再度の説明会を行ったほか、11月13日から 27日までの間でパブリックコメントを実施しました。
 今後、いただいたご意見を参考に計画案の見直しを行い、来年2月には策定を完了したいと考えています。

 次に、小中学校の適正規模・適正配置の検討について申しあげます。
 保護者向けの地域別意見交換会を9月23日から10月6日までの間で、住民向けの地域別意見交換会を10月13日から29日までの間で、合わせて12回開催し、延べ479人の皆さまに参加いただきました。
 学校再編の必要性について、「複式学級は解消するべき」、「子どものためには、もっと大勢の中で学ばせるべき」など、前向きなご意見をいただき、一定のご理解をいただけたものと考えています。
 一方で、「学校が無くなると地域が寂れる」、「少子化対策に力を入れるべき」など、再編以外の手段を求めるご意見もいただきました。
 これらのご意見について、今後の適正規模・適正配置審議会で十分に検討が行われ、来年2月に答申がなされる予定となっています。
 なお、個別に調整を進めている「五荘小学校と奈佐小学校の統合」及び 「港東小学校と港西小学校の統合」に関し、今月、それぞれの準備委員会から、統合に必要な調整項目に係る結論が示されました。これに合わせ、必要な条例改正案を今議会に提出しています。
 また、去る9月18日に中竹野小学校と竹野小学校の統合に関する要望書が提出され、同月24日の教育委員会において、2022年4月を目標に統合する方針を決定しました。今後、準備委員会を設置し、協議を進めていくこととしています。
 次に、専門職大学の進捗について申しあげます。
 去る10月23日、文部科学大臣から大学の設置が認可されました。
 認可申請時の仮称は「国際観光芸術専門職大学」でしたが、文部科学省の審査を踏まえ、正式名称は「芸術文化観光専門職大学」となっています。
 この認可を受け、12月12日の学校推薦型選抜試験を皮切りに、12月20日に総合型選抜試験、来年2月7日から一般選抜試験が行われる予定です。
 また、学舎は来年2月26日に、学生寮は1月29日に竣工する予定となっています。
 引き続き、県と連携しながら、眼前に迫った開学に向けて取組みを進めてまいります。

 

人生を楽しみお互いを支え合うまち

 第4に、「人生を楽しみお互いを支え合うまち」に関連する内容について申しあげます。

 まず、東京2020(ニーゼロニーゼロ)オリンピック・パラリンピックについてです。
 延期後の日程が確定したことを受け、市民を挙げて再度盛り上げるべく、来年5月23日の聖火リレーや7月のボート代表チームの事前合宿に向けて準備を進めています。必要な債務負担行為を含む補正予算を今議会に提出しています。
 また、新型コロナウイルス感染症対策について、国において「新型コロナウイルス感染症対策調整会議」が設置され、選手等の滞在期間中における検査を含めた健康管理のほか、様々な対策が検討されています。
 本市としてもこの会議の結果に従い、ドイツやスイスのボート代表チームが心置きなく大会に集中できるよう、適切な対応を行いたいと考えています。感染症対策に必要な予算については、来たる3月定例議会に提出する予定です。

 次に、地域コミュニティ中間支援組織について申しあげます。
 組織の立上げに向けて地域サポーターを1名増員して2名体制とし、地域づくり計画の策定支援など、地域コミュニティ組織への各種支援を実践しつつ、支援組織体制の検討等を行っています。
 地域サポーターは、12地区において地域づくり計画の策定支援を行っているほか、意見が出やすい会議の持ち方や労務管理・年末調整事務などについて、地域に近い立場で、細やかな支援を実施しています。
 去る10月1日に任意団体「ちいきのて」が発足し、県の地域再生アドバイザーや社会福祉協議会等の参画も得ながら、来年4月に中間支援組織を一般社団法人として設立する準備を進めているところです。

市政の運営

 第5に、「市政の運営」に関連する内容について申しあげます。

 まず、ジェンダーギャップ解消戦略についてです。
 戦略の策定に向け、去る9月23日に第1回目の、11月19日に第2回目の「豊岡市ジェンダーギャップ解消戦略会議」を開催しました。
 この会議では、ジェンダーギャップ解消を「自分ごと」として捉えることに重点を置き、無意識の偏見に気づく体験や、他者理解、自己理解を深めるための演劇ワークショップを取り入れるなど、従来の戦略策定手法とは異なる手法をとっています。
 今後、さらに議論を深め、若い世代の意見や経営者の先進事例に係るヒアリング結果などを反映させつつ、来年2月のパブリックコメントを経て、 3月に策定を完了したいと考えています。

 次に、公共施設マネジメントの推進について申しあげます。
 新型コロナウイルス感染拡大の影響により延期していました「地域デザイン懇談会運営支援業務」の事業者選定プロポーザルを去る8月に再開し、10月に支援事業者を決定しました。
 また、旧5町域で開催する地域デザイン懇談会に関しては、グループ討議のファシリテーターとなる市職員を庁内公募により決定し、市民メンバーについても選定を進めているところです。
 今後、ファシリテーターとなる市職員への研修・指導を支援事業者が行い、来年1月以降、地域デザイン懇談会を開催したいと考えています。

 次に、豊岡市土地開発公社の解散について申しあげます。
 公社はこれまで、土地価格が右肩上がりとなる経済環境を前提に、多くの事業用地の先行取得等を行ってきました。
 しかしながら、経済環境も大きく変わり、公社本来の業務である土地の先行取得や宅地開発は2011年度を最後に行っておらず、その存在意義が低下しています。
 このため、去る10月の公社理事会で解散について審議を行い、解散手続きに入ることを決定したところです。
 土地開発公社の解散に係る議案を今議会に提出しています。
 なお、主要な残余財産である「八代(やしろ)・小河江(こがわえ)地区周辺開発整備事業用地」につきましては、民間事業者及び地元の地域コミュニティ組織への貸付けを予定しています。

 次に、ふるさと納税の状況について申しあげます。
 前年度は、これまでで最高額となる6億8,721万円の寄附をいただきました。
 今年度は、4月から新たな寄附取扱い窓口として「ふるなび」を追加するとともに、返礼品も豊岡鞄を中心に前年から倍増の946品目に増やし、その見せ方も改善してきました。
 その結果、11月25日時点の寄附金額が3億3,549万円で前年同期比60パーセントの増、寄附件数が6,155件で前年同期比70パーセントの増と好調に推移しています。
 ふるさと納税は12月に最も寄附が集中するため、全国の皆さまから本市を応援いただけるよう、更なる情報発信に努めているところです。

予算、決算

 続いて、令和2年度一般会計補正予算第17号について申しあげます。
 歳入歳出予算全体を見直し、今後の執行見込額を精査して、過不足が生じる経費などを中心に計上しています。
 補正総額は、1億2,184万1千円の減額としています。
 債務負担行為の補正では、工事等の発注時期の年度内平準化や発注件数の少ない春先の受注機会の拡大などを目的としたゼロ市債、及び指定管理業務など来年4月から直ちに実施する必要のある業務のための設定のほか、山田川流域内水(ないすい)処理事業等、21件を追加しています。
 このうちゼロ市債については、一般会計では5件で5,845万円を、水道事業会計では1件で1億1,000万円を計上しており、合計では6件で1億6,845万円となります。
 また、歳出の主なものとしては、除雪業務に係る委託料を2億2,363万円計上しています。

 次に、来年度歳入の減収見込みについて申しあげます。
 現在、来年度予算の編成作業を進めているところですが、新型コロナウイルス感染症の影響により、大幅な減収が予想されます。
 今年度予算と比較して、市税、地方消費税交付金などが約6億2,000万円減収すると見込む一方で、減収に伴う普通交付税が約4億6,000万円措置される見込みであることから、差し引き1億6,000万円程度の減収と試算しています。
 ただし、この試算については、地方交付税の基礎となる「国の地方財政計画」が未策定であるため、2008年のリーマンショック時における本市の減収率を用いており、今後大きく変わる可能性があります。
 いずれにしても、非常に厳しい財政状況が予想されます。国、県の経済対策などの動きを注視しながら、感染拡大により傷ついた社会経済活動の再生に向けた取組みを推進するため、鋭意、予算編成作業を進めてまいります。

 以上をもちまして、私の総括説明を終え、各議案の詳細については担当部長等から説明いたしますので、よろしくご審議いただき、適切なるご決定を賜りますようお願い申しあげます。
 ありがとうございました。

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