平成26年第2回豊岡市議会(定例会)市長総括説明

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 5月30日、第2回豊岡市議会定例会の議案提出に当たり、中貝市長が、施政方針と、当面する市政の諸課題、提出議案の主なものについての説明(市長総括説明)を行いました。

 おはようございます。
平成26年第2回豊岡市議会定例会の開会に当たり、議員各位のご健勝をお喜び申しあげますとともに、日頃のご精励に対し深く敬意を表します。
 また、このたび永年にわたり自治の伸展にご尽力いただいたご功績により、兵庫県功労者表彰をお受けになりました野口逸敏(のぐちいつとし)議長、ならびに、永年にわたり市政の伸展にご尽力いただいたご功績により、全国市議会議長会から表彰をお受けになりました伊賀 央(いがひろし)議員、木谷敏勝(きたにとしまさ)議員、椿野仁司(つばきのひとし)議員に対しまして、心からお祝いを申しあげます。
 今後さらなるご活躍を祈念申しあげます。
 今般、豊岡市は「第34回日本旅のペンクラブ賞」を受賞し、5月16日に授与式が行われました。これは、旅行ジャーナリスト等からなる日本旅のペンクラブの主催で、旅の文化向上に寄与したと認められる団体、個人、行政機関などに贈呈される賞です。
 市の「失われた大切なものを取り戻す」ことをテーマに掲げ、環境と経済、観光が共鳴するまちづくり、とりわけコウノトリとの共生を進めていることが高く評価されたものです。
 また、昨日、政府の「地域活性化の推進に関する関係閣僚会合」が開かれ、本市の「豊岡エコバレー」と大交流による経済成長に向けた取組みが、国の地域活性化モデルケースに選ばれました。
 これは、国が地域産業の成長・雇用創出のために総合的な改革に取り組む地域をモデルケースとして選定し、関係府省の関係施策で最大限の支援を行い、具体的な成果につなげるとともに、他地域のモデルとして提示しようとするものです。具体的な支援内容は、これから国と協議を行います。
 今回の選定を受け、「小さな世界都市・豊岡」の実現に向けた取組みをさらに推進したいと考えています。
 さて、今議会に私から提出いたします案件は、報告事項7件、事件決議5件、条例10件、予算5件の合計27件です。
 なお、会期中に人事案件2件を追加提出する予定としておりますので、あらかじめご了承賜りたいと存じます。
 それでは、当面する市政の諸課題および提出議案の主なものについてご説明申しあげます。

安全に安心して暮らせるまち

 第1に、「安全に安心して暮らせるまち」に関連する内容について申しあげます。
 まず、円山川水系河川整備計画等についてです。
 現在、国により無堤対策として行われている、城崎大橋・奈佐小橋間の左岸側特殊堤(パラペット)整備工事や、戸島地区、日高地区稲葉(いなんば)川(がわ)合流部の堤防整備工事は、今年度も継続して進められる予定です。
 また、中郷の遊水地整備については、継続して用地買収が行われる予定で、鶴岡・日置地区の無堤防対策についても、今年度から輪中堤の用地買収に着手されると聞いています。
 野上地区に仮置きをしていました河道掘削土砂は、小河江(こがわえ)地区への搬出が終わり、現在ほ場の整地中です。下鶴井地区分の仮置き土砂は、円山川運動公園への流用土を除いて、今年度中に小河江地区の残土処分場に搬出される予定です。
 今後とも、安全・安心の確保に向けて、国と一層の連携を図ってまいります。
 次に、市立高橋診療所について申しあげます。
 高橋診療所は、平成24年3月まで「但東の健康と医療を守る会」が指定管理方式で運営してきましたが、現在は市の直営としています。
 医師の高齢化を受け、平成24年4月から新たな医師を募集してきましたが、このたび、関東の医療法人が高橋診療所運営について意欲を示し、交渉を行った結果、基本的な事項について合意を得、5月16日に医療法人と基本協定を締結しました。
 この法人は医師が一人で、法人自体の移転を行う必要があります。このため、医療法人の移転に関する認可が得られ次第、市立診療所から医療法人の運営する診療所への移行を予定しています。移行に当たっては、診療所の施設を無償で貸し付けることとなるため、移行期日が確定した段階で無償貸し付けについて議会の議決を得たいと考えています。
 基本協定では、高橋診療所のエリアが不採算地区であることから、一定範囲内で赤字相当分を補助金として補てんすることとしています。
 運営形態は、施設の無償貸与による民営方式とすることとし、今議会に関係条例の改正案および医療機器の充実等に係る補正予算を提出しています。

 次に、豊岡市国民健康保険税条例の一部改正について申しあげます。
 豊岡市国民健康保険運営協議会において審議いただき、5月9日に「平成26年度豊岡市国民健康保険事業運営の基本方針について」の答申を受けました。この答申の趣旨を尊重し、豊岡市国民健康保険税条例の一部改正案を今議会に提出しています。
 今年度の被保険者一人当たりの医療費の見込額は、昨年度の最終実績値との比較では2.7パーセント増ですが、昨年度の国保税算定時の見込数値との比較では6.5パーセントの大幅増となります。
 さらに、後期高齢者支援金分は昨年度の実績値と比較して3.7パーセント増、介護納付金分は8.9パーセント増となります。
 そこで、国保税額の算定に当たっては、急激な負担増を緩和するため、前年度繰越金の2分の1相当額の1億1千万円を活用するとともに、国民健康保険財政調整基金から2億5千万円を取り崩すこととしました。
 その結果、被保険者一人当たりの国保税額は、基礎課税分、後期高齢者支援金分、介護納付金分を合わせて、対前年度比6パーセント増の9万9,874円となります。

人と自然が共生するまち

 第2に、「人と自然が共生するまち」に関連する内容について申しあげます。
 豊岡市給水条例の改正についてです。
 給水条例の規定により徴収している給水装置工事設計審査手数料および給水装置工事検査手数料については、平成17年度の合併当初から、条例上、消費税の課税対象として扱い、消費税相当分を手数料に含めて徴収してきました。
 さらに、昨年の12月定例議会では、今年4月1日からの消費税率改定に対応するため、税率を8パーセントとする条例について可決いただき、4月1日から施行しています。
 ところが、今年4月10日に豊岡税務署から、昨年10月に市担当部署が条例改正に当たり行っていた問い合わせに対する国税庁の見解として、この手数料は本来非課税である、との回答がありました。これを受け、課税扱いにしている給水装置工事設計審査手数料および給水装置工事検査手数料を非課税扱いとするため、今議会に改正条例案を提出しています。
 本来徴収すべきでなかった消費税相当分については、できるだけ早期に還付させていただきます。
 また、合併前の旧城崎町では、平成9年度から合併直前まで、前述の手数料以外にも、給水装置工事指定工事店の登録手数料および下水道関係手数料を課税扱いしていたことが分かりましたので、併せて還付をいたします。
 なお、すでに市から納付した消費税については、5年間分について、国から還付がなされることとなっています。
 改めて、議会、市民の皆様に深くお詫びを申しあげます。

持続可能な「力」を高めるまち

 第3に、「持続可能な「力」を高めるまち」に関連する内容について申しあげます。
 先ず、海外戦略についてです。
 近年、本市を訪れる外国人観光客は、城崎温泉を中心に大幅に増加しています。平成25年の城崎温泉の外国人宿泊客数は年間約1万人で、平成24年と比較して約2倍、平成23年と比較すると約9倍に増加しました。
 今年に入っても増加傾向は続き、1月から3月の3カ月間の城崎温泉の宿泊客数は、昨年同期と比較して約1.8倍に増加しています。
 外国人観光客誘致を一層推進するために全国公募した海外戦略推進員が5月1日に着任しました。海外旅行博への参加や国内外への旅行エージェント・メディアへの営業などのプロモーション活動のほか、看板・パンフレットなどの外国語表記、外国人観光客の受入施設への助言、国際会議・海外要人の受け入れのサポートなど、全庁的に国際関係事業等に従事させます。
7月3日・4日にフランス・パリで開催される、フランス都市連合主催のフォーラムに招待されました。このフォーラムは、フランス各地から自治体関係者が集まり、環境と経済をめぐる国際協力について話し合うもので、私はコウノトリの野生復帰をシンボルとした本市のまちづくりおよび環境経済戦略について講演する予定です。
 あわせて、この機会をとらえて、日本政府観光局パリ事務所、兵庫県国際交流協会パリ事務所、ミシュラン本社等を訪問し、一層の関係強化を図ってまいります。また、同時期に開催されている海外最大の日本文化の総合博覧会「ジャパン・エキスポ」の豊岡紹介コーナーを視察してまいります。これは、本市が社員を受け入れている楽天株式会社のご好意により、情報発信させていただくものです。
 次に、「第5回コウノトリ未来・国際かいぎ」について申しあげます。
 7月19日・20日の両日にわたり、県・市主催で、「第5回コウノトリ未来・国際かいぎ」を開催します。今回のテーマは、「未来へ!野生復帰のすすめ」です。
 この会議は、70羽を超えるコウノトリが野外で暮らすようになり、第3世代の誕生や韓国への飛来といった新たなステージが幕を開けつつある今、コウノトリ野生復帰事業の現状と課題を認識し、今後の展開について議論を深めようとするものです。
 コウノトリ野生復帰事業については、平成23年度に県が中心となって策定した「コウノトリ野生復帰グランドデザイン」、「コウノトリ野生復帰推進計画(第2期)」、昨年度に市が呼び掛け、国、県、市共同主体でとりまとめを行っている「コウノトリ野生復帰検証事業」などを通して、現状と課題が整理されてきています。
 コウノトリ野生復帰がさらに進展していくためには、豊岡の地で蓄えられてきた取組みの成果や課題を、同様にコウノトリと共に暮らすまちづくりに取り組む国内外の地域等と共有するとともに、次代へしっかりと継承していくことが重要です。市民の皆様、とりわけ次世代を担う若い方々の積極的な参加を得ながら議論を展開してまいりたいと考えています。
 次に、有害鳥獣対策事業について申しあげます。
 このたび、県は、野生動物による農林業被害に対して、シカの個体数管理を柱とする県の補助制度の見直しを行いました。
 これを受け、本市は、今後3年間、捕獲を集中的に進める対策を講じることとします。
 具体的には、市有害鳥獣捕獲班員のシカ捕獲報償金を増額し、班員の駆除に対する意欲を高めるとともに、平日を中心とした捕獲活動に従事する捕獲専任班を新設します。これにより、有害捕獲期間における捕獲頭数を昨年度実績より約1,500頭増の年間約5千頭とし、狩猟期間中の捕獲を合わせて今年度は約6,500頭の捕獲を目指します。
 また、有害鳥獣駆除に関する十分な知識と能力を有する嘱託職員一人を新規採用しました。当該職員は、捕獲専任班の編成および運営についてのコーディネートや市有害鳥獣捕獲班の活動調整、また、すでに整備された防護柵の適正管理指導などに従事し、鳥獣被害対策の促進を図ります。
 次に、田結漁港のごみ漂着対策の検討について申しあげます。
 市が管理する田結漁港は、円山川の河口に位置していることから、台風時や冬季の波浪の際には、漁港内に多量の流木、稲ワラ等の漂着や砂の堆積が発生します。その撤去費は、平成23年から平成25年の3年間で約4,700万円に上ります。
 漁港の船の出入開口部が北西に位置しているため、波浪や高波の影響を直接受けやすいと考えられます。そこで、これらの課題の改善に向け、ごみの漂着および砂の堆積の現況分析や要因の推定を行い、対策案を検討します。
 次に、地域経済循環創造事業について申しあげます。
 国は、地域の金融機関の資金を活用し、地域内の経済循環と雇用を拡大させるため、地域経済循環創造事業交付金を創設しました。
 この交付金は、初期投資の負担を軽減すれば事業化できる事業であって、地域内の経済循環と雇用の拡大が見込めるものに対し、国が自治体を通じて交付するものです。
 地域内の経済循環と雇用の拡大は、豊岡市経済成長戦略の方向性と一致することから、事業者等に対して事前協議を呼び掛けたところ、4件の申し出がありました。
 その後、事業者、金融機関と協議を重ね、事業化のめどが立った3件について国に交付金を申請したところ、3件とも交付決定を受けました。全国の採択件数は35件で、3件の採択は徳島県と並んで全国最多です。
 採択を受けた事業は、(1)豊岡のスギ・ヒノキを使用した高級木製ブロック製造、(2)地元間伐材の木質ペレットを熱源とするトマトのハウス栽培、(3)但馬牛・シカ・イノシシ等の地元食材を使った薫製製造です。
 金融機関による交付金相当額の融資が必要ですが、非常に有利な制度であるため、引き続き事業者、金融機関に呼び掛けを行い、制度の利用を促します。
 次に、コウノトリ但馬空港の利用状況について申しあげます。
 昨年度は、年度当初から12月まで過去最高の利用率を記録するなど、好調に推移しました。しかし、冬季ダイヤで午後便が繰り上がったことによる利便性の低下、悪天候による欠航などの影響により、最終的に年間の利用率は対前年度比2パーセント増の62.2パーセントにとどまりました。
 一方で、伊丹経由の東京乗継利用者数については、対前年度比18パーセント増の1万1,113人で、開港以来初の1万人を記録しました。
 これは、羽田空港への乗継の利便性が広く認知されてきたことによるものと考えられます。
市としましても、東京直行便の実現に向けて、引き続き東京乗継利用を中心とした但馬-伊丹路線の利用促進に努め、年間利用率70パーセントを目指してまいります。
 次に、全但バス神鍋線の上限200円バス社会実験について申しあげます。
 昨年4月から開始した第2期社会実験の評価対象期間が3月末で終了しました。
 その間の利用者数は、目標の12万1千人に対し11万1,260人、達成率は92.0パーセントでした。運賃収入は、基準年度の平成22年度を184万円下回る1,556万7千円でした。
 しかしながら、第1期と比較し、利用者数は2万3,268人増加、運賃収入も247万5千円増加と大幅に改善しました。
 期間中、地域、運行事業者、市が一体となって運行ルートの改正、戸別訪問による啓発、道の駅「神鍋高原」でのビアナイト、ノーマイカーデーを利用した各地区の取組みなどを行った成果と考えられます。
 あらためて、地域の皆様と運行事業者の取組みに対し心からの敬意を表します。
市としては、今後、結果の分析を更に進め、地元の方々や運行事業者と協議の上で、今年10月以降の方向性を示したいと考えています。

未来を拓く人を育むまち

 第4に、「未来を拓く人を育むまち」に関連する内容について申しあげます。
 まず、豊岡がんばりタイムについてです。
 昨年度の全国学力・学習状況調査の結果、本市の小学校は、実施された算数、国語ともに全国平均を下回り、学力の向上が喫緊の課題となっています。
 そこで、学校現場の声を反映し、中学校への学習のつながりを重視して、系統性が高く、学習の積み重ねが重要な算数に絞り、基本的な計算力を高めることに重点を置いた補充学習を、「豊岡がんばりタイム」として実施します。
 対象校は、クラスの児童数が多く、日ごろきめ細かな授業の実施が難しい規模の大きい豊岡・八条・五荘・日高・弘道の小学校5校とします。県費負担教職員の非常勤講師が、週1日から5日、放課後の1時間程度、学校が選定した児童を指導し、学力の向上を図ります。事業費については、全額県補助金を充てます。
 次に、土曜チャレンジ学習事業について申しあげます。
 子どもたちが健やかに成長するためには、さまざまな体験活動が必要です。しかし、土曜日等の体験活動の選択肢が限られているため、やりたいことが見つからず、土曜日等を有意義に過ごせていない子どもたちがいます。
 そこで、子どもたちの体験活動の選択肢を広げるために、地域の人材を活用して、県の補助事業「土曜チャレンジ学習事業」を実施します。
 この事業は、年間10回以上、土曜日等に地域の方々が講師となり、小学校児童にさまざまな体験活動の場を提供するものです。
 事業のコーディネーターが一人とされているため、5年をかけて計画的に全市に広げていきます。初年度については、年度中途からの取組みになるため、活動の基盤があり、比較的事業が導入しやすい五荘・福住の小学校2校で実施します。その後、順次、全市に拡大してまいります。
 これにより、子どもたちが夢実現力を身に付けるとともに、地域の教育力が向上することを期待しています。

人生を楽しみお互いを支え合うまち

 第5に、「人生を楽しみお互いを支え合うまち」に関連する内容について申しあげます。
 まず、城崎国際アートセンター設備の充実についてです。
 4月26日にオープンした「城崎国際アートセンター」では、9月に、日本を代表する劇作家である平田オリザさんとともに、世界3大映画祭の一つであるカンヌ国際映画祭で女優賞を受賞したフランス人俳優の滞在が予定されているほか、来春には現在ヨーロッパで最も人気があるとされている演出家の滞在も内定しています。滞在中に制作される作品は、それぞれ世界初演が豊岡でなされた後、世界各国で上演されることになっています。
 また、今年11月から来年3月までの間の滞在アーティストを公募したところ、海外5カ国の5件を含む25件の応募がありました。審査の結果、海外団体を含む7件が決定しました。この7件を合わせて、今年度すでに日本を含む世界6カ国15団体の滞在制作が内定しています。この中には、世界的な評価を受けている団体も含まれています。今後さらに、一流の海外アーティストの利用増加が見込めるものと考えています。
 こうした中で、日本を代表する舞台美術家から、施設の改善についてアドバイスがありました。これを受け、より柔軟な舞台作りが可能となるよう、既存舞台を撤去して平土間(ひらどま)の大きな舞台空間を確保するとともに、ハレーションの原因となっている天井の一部撤去等を行いたいと考えています。作業は、舞台芸術のワークショップに参加する学生たちの実習活動として行います。
 また、新たに排水管の老朽化が判明したため、既設排水管の調査を行うとともに、海外アーティストに配慮し、トイレのユニバーサル化のための改修設計等を実施することとしました。今議会に、これら設備の充実に係る補正予算を提出しています。
 なお、排水管およびトイレの改修工事に係る費用については、9月定例議会での補正を予定しています。
 次に、伊藤清永美術館の名称変更について申しあげます。
 伊藤清永美術館は、平成元年11月に開館し、今年度25周年を迎えています。市町合併後、唯一の市立美術館として地域の芸術文化振興の役割を果たしてきました。
 しかし、名称に「豊岡市立」が付いていないため、市立の美術館としての認知度が低く、他の美術館との作品交流の際に、私的な美術館として誤解され交渉に手間取るなどの課題がありました。
 そこで、名称を「豊岡市美術館-伊藤清永記念館-」に改めて、市の美術館としての位置付けを明確にします。そして、世代を超えて、市民の皆様に愛され、親しまれ、集う、文化芸術のコミュニティの拠点としてさらなる事業展開を図ってまいりたいと考えています。
 なお、今議会に名称変更に係る条例改正案を提出し、本日ご審議いただくこととしています。
 これは、夏に予定している開館25周年の記念事業を円滑に実施するとともに、名称の変更についてご理解をいただいた伊藤家をはじめ関係の皆様の気持ちにできるだけ早期に応えたいと考えているためです。なにとぞご理解賜りますようお願い申しあげます。

市政の運営

 第6に、「市政の運営」に関連する内容について申しあげます。
 がんばる地域交付金についてです。
 国の平成25年度補正予算において、「地域活性化・効果実感臨時交付金」いわゆる「がんばる地域交付金」が計上されました。
 この交付金は、「好循環実現のための経済対策」として、景気回復が波及していない財政力の弱い市町村であっても、地域活性化に取り組めるよう創設されたものです。
 その使途は、建設国債の対象となる国庫補助事業のほか、建設地方債の対象となる地方単独事業の財源としても充当できるものとなっています。
 豊岡市への交付限度額はまだ示されていませんが、現時点では4億円程度になるものと見込んでいます。経済対策の趣旨を踏まえ、今年度に積極的に投資単独事業を追加計上し、その財源として充当したいと考えています。

予算、決算

 続いて、平成25年度一般会計専決補正予算および決算見込みについて申しあげます。
 まず、平成25年度一般会計専決補正予算第9号についてです。
 地方譲与税・各種交付金・特別交付税等が確定したところ、予算額を上回る歳入額となりました。今後の財政見通しを踏まえた上で、財政調整基金へ5億6千万円を積立てることとし、去る3月31日に専決処分しましたので、今回、報告案件として提出しています。
 平成25年度の決算については、市税収入が予算額に対して1億円を超える増収となる見込みであることや歳出経費の不用額などにより、実質収支では約8億円の黒字となる見込みです。平成24年度の実質収支額との差引きである単年度収支も、約1億円の黒字となる見込みです。
 また、年度中の基金への積立金や取崩し額など黒字・赤字要素を加味した実質単年度収支は約15億円となる見込みです。財政指標から分析すると、財政運営はおおむね適切にできたものと考えています。
 次に、平成26年度宅地事業特別会計補正予算第1号について申しあげます。
 平成25年度宅地事業特別会計が赤字決算となることから、今年度予算から繰り上げ充用を行うものです。例年ですと専決処分をさせていただくところですが、今議会は出納整理期間内の開会となりましたので、本日ご審議をお願い申しあげます。
 次に、平成26年度一般会計補正予算第1号について申しあげます。
 緊急やむを得ないもののみ補正することとし、豊岡エコポイントや高橋診療所運営費補助金、指定管理者制度を導入する施設の管理者を公募するための債務負担行為、民間老人福祉施設の設備補助、経済成長戦略の推進、シカの捕獲拡大、田結漁港の漂着ごみ対策、国庫補助事業の採択に伴う建設事業費の追加、子どもたちの放課後や土曜日等の教育活動の充実、がんばる地域交付金を活用する事業などに、総額で5億2,260万9千円を計上し、必要な一般財源は地方交付税等で措置します。
 財政運営については、引き続き一層の財源の確保と経費の節減合理化に努め、中長期的な視点に立った節度ある運営に十分留意し、財政体質の健全化に努めてまいります。
 以上をもちまして、私の総括説明を終え、各議案の詳細については担当部長から説明いたしますので、よろしくご審議いただき、適切なるご決定を賜りますようお願い申しあげます。
ありがとうございました。

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