令和8年第2回豊岡市議会(定例会)市長総括説明(2026年2月27日)

このページの情報をツイッターでツイートできます
このページの情報をフェイスブックでシェアできます
このページの情報をラインでシェアできます

ページ番号1037025  更新日 令和8年3月2日

印刷大きな文字で印刷

 おはようございます。

 令和8年第2回豊岡市議会定例会の開会に当たり、議員各位のご健勝をお喜び申しあげますとともに、日頃のご精励に対し深く敬意を表します。

 まず「第16回ロケーションジャパン大賞の受賞」について申しあげます。
 第16回ロケーションジャパン大賞において、豊岡市が、滋賀県、大阪府東大阪市とともに、映画「国宝」のロケ地としてグランプリを受賞いたしました。
 去る2月19日、東京で行われた授賞式に出席してまいりましたが、今回の受賞は、本市のロケ地としての魅力に加え、撮影を支えた市民の皆さんの協力やサポートが、全国的に高く評価された結果であると受け止めています。
 映画の公開以降、いわゆる「聖地巡礼」により、昨年4月から今年1月までの出石永楽館の来館者数は6万2,883人となり、前年同期比で約491.6パーセントと大幅に増加しており、出石地域を訪れる観光客も前年同期比で約10パーセント伸びています。このように、官民一体となった取組みが、着実に経済効果に結び付いています。
 映画を通じて、私たちのまちが改めてスポットライトを浴びたことは、市民の皆さんの大きな誇りとなり、地域への愛着を一層深めるものになったと感じています。今後もこの受賞を弾みとして、ロケ誘致を推進し、本市の多彩な魅力を全国へ発信してまいりたいと考えております。

 次に「大雪対応における課題と今後の対応」について申しあげます。
 今年の冬は、市内全域にわたって断続的な降雪があり、市民生活に広く影響をおよぼしました。市では、一連の雪害対応にあたり、コミュニケーションツールの活用や部長級職員を対象とした連絡会議を開催し、被害状況の把握や気象状況などの情報共有に努めてまいりました。
 一方、意見交換の中で、道路の通行止めや除雪の進捗状況といった重要情報の収集、および庁内での共有、さらには市民の皆さんへの情報発信において、改善すべき課題が浮き彫りとなりました。
 こうした状況を踏まえ、本日午後から、改善策などについて意見交換を行うこととしています。
 今後も市民の皆さんが、雪の季節も安心して暮らせる環境づくりに取り組んでまいります。

 さて、今議会は、2026年度当初予算をはじめ、諸案についてご審議いただく極めて重要な定例会です。
 本日、私から提出いたします案件は、報告事項1件、事件決議5件、条例8件、予算22件の合計36件です。
 さらに、会期中に人事案件19件を追加提出する予定としておりますので、あらかじめご了承賜りたいと存じます。

2026年度 施政方針

 ここで、2026年度の市政運営に対する私の基本的な考え方につきまして、述べさせていただきます。

 豊岡市は今年度、合併から20年という大きな節目を迎えました。この間、本市を取り巻く社会経済環境は大きく様変わりしています。
 コウノトリの野生復帰をはじめとする自然との共生、芸術文化観光専門職大学の開学や豊岡演劇祭、おんぷの祭典、永楽館歌舞伎など文化芸術による「まちの活性化」、さらには温泉や豊かな自然など、他地域にはない強みを数多く有しています。これら多彩な魅力が互いに結びつき、独自の価値を形作ってきました。

 しかしながら、本市が直面する課題は多岐にわたります。少子高齢化や人口減少、その背景にある若年層の流出や出生数の減少。これらに伴う地域経済の縮小や産業の担い手不足、さらには地域コミュニティの希薄化といった切実な問題に加え、猛暑や大雪など気候変動への対応も急務となっています。働き方や暮らし方も大きく変わりつつある中、私はこれらの状況を嘆くだけではなく、むしろ「新しい豊岡」を創る機会と捉えたいと考えています。
 人口減少を逆手にとり、一人ひとりの声が市政により届きやすい、顔の見える関係を活かし、多様な市民との共創のまちづくりに挑戦してまいります。豊岡ならではの魅力を活かしながら、次の世代につながる地域の姿を、市民の皆さんと一緒に描いていきたいと思っています。

 私は、昨年の市長就任以来「出張市長室」やタウンミーティング、学校現場や放課後児童クラブへの訪問など、できる限り市民の皆さんや現場の生の声に耳を傾け、施策に思いを巡らせてまいりました。
 これまで、市独自の奨学金返済支援制度の創設、農業の渇水対策、県内初となる緊急銃猟訓練の実施、文化会館整備の具体的方向性の確定、日本初の「バス型日本版ライドシェア」導入による公共交通の最適化実証、物価高騰対策、部署横断的なプロジェクト体制の構築、空飛ぶクルマの社会実装に向けた協議会の立ち上げ、神戸大学との包括連携協定締結など、検討や実施が可能な取組みみについて、速やかに行動に移してまいりました。 

 2026年度は「誇りと魅力が息づくとよおか」の実現に向けた、新たなスタートとなる重要な一年と認識しています。これらの取組みみを、より体系的・戦略的な施策へと昇華させ、豊岡の新たな可能性を切り拓く「挑戦の年」として、全力を尽くしてまいります。
 地域の経済をより強くしていくことは急務です。地場産業の成長、観光や文化芸術の価値を活かした好循環、脱炭素やデジタル技術への挑戦。こうした動きを地域全体で循環させ「ここで働きたい」と思える環境を広げてまいります。地域経済が元気になれば、暮らしの安心感が高まり、子育て世代をはじめとする定住・移住の促進につながります。
 同時に、市民生活の土台である子育て、教育、医療、福祉、防災、交通といった分野にも丁寧に向き合うこと、また、地域の集いの場やコミュニティのつながりを大切にする環境を育むことに意を用いていくことが重要であると認識しています。

 こうした考えのもと、私は「子育て」「経済」「安心安全」「集い」「学び」の五つを市政推進の柱に据え、分野横断的な取組みを進めてまいります。

子育てにやさしいまちづくり

 第一は「子育てにやさしいまちづくり」です。

 子どもを産み育てたいという願いが叶い、すべての子どもが健やかに成長し、自分らしく生きられる環境は、市の未来を創る基盤です。切れ目のない支援体制を維持・強化するとともに、妊娠・出産期からの相談支援の充実、保育環境の機能強化を進めます。また、企業と連携した柔軟な働き方の促進や地域全体で支える子育てを推進したいと考えています。

経済が活性化するまちづくり 

 第二は「経済が活性化するまちづくり」です。

 産業・観光・雇用、そして人材育成を結びつけ、地域内で経済が循環する仕組みを強化することが必要です。

 鞄産業などの地場産業や、農林水産業をはじめとした地域産業のブランド力を高め、高付加価値化や新分野への挑戦を後押しいたします。また、観光面では、市内各地域の資源を磨き上げ、豊岡市全体を一つの観光地として捉えた取組みみを推進いたします。

 これら産業全体を魅力あるものとして、将来世代へとつないでいくため、事業者の皆さんの現場の声に寄り添った「伴走型支援」として「能動的な姿勢」へと転換いたします。
 あわせて、若者や女性、多様な人材が活躍できる働く場を広げ、定着と人の流れを生み出してまいります。

安心安全なまちづくり

 第三は「安心安全なまちづくり」です。

 市民の命と暮らしを守ることは、市政の最も重要な使命です。防災・減災を基本に、自助・共助・公助が連携した地域防災力の向上を図ります。 

 消防・救急体制の充実や地域医療の維持、介護を取り巻く環境の最適化など、誰もが住み慣れた地域で健やかに、安心して暮らし続けられる環境を整えます。あわせて、日常生活に不可欠な地域交通、道路、上下水道など、都市生活インフラの持続性を高め、日常生活を支える基盤を守ります。

みんなで集えるまちづくり 

 第四は「みんなで集えるまちづくり」です。

 世代や立場を超えて人がつながり、誰もが地域の一員として役割を持てる「共創のまち」を目指します。地域活動や関わり合いの場の価値を見つめ直し、コミュニティ組織や関係団体などによる市民主体の「現地解決型」のまちづくりを進めます。
 また、公共施設や地域資源の多機能化・複合化、さらにはシェアリングの考え方を積極的に取り入れ、多様な人々が関わり合える、温かな居場所づくりを進めてまいります。

 整備された「学び」のあるまちづくり

 第五は「整備された『学び』のあるまちづくり」です。

 子どもから大人まで、市民一人ひとりが生涯を通じて学び続けられる環境を整え「主体性」と「協働する力」を育んでまいります。学校教育と豊かな地域資源を結び付けた「豊岡ならではの学び」を推進するとともに、リカレント教育やリスキリングなど、時代の変化に対応した学びの場を充実させることで、個人の自己実現が地域の活力へとつながる「学びの循環」を創出いたします。

2026年度予算の概要

 続いて、2026年度予算の概要について申しあげます。

 本市のまちづくりは、先ほど申しあげました「子育て」「経済」「安心安全」「集い」「学び」の五つの柱を「創生5((ファイブ)」として掲げ、強力に推進してまいります。

 新年度予算は、「創生51(ファイブ プラス ワン)新しく起動する」をテーマに据え、まちの総力を結集して人口減少に立ち向かうという、本市の強い決意を示す重要な予算となります。

 一般会計では総額517億5,000万円、2025年度当初予算と比較して1.1パーセントの増としています。一般会計のほか、8つの特別会計の予算額209億4,725万3千円、および2つの企業会計の予算額142億7,551万7千円を合わせ、全会計の総額は869億7,277万円、2025年度当初予算と比較して0.4パーセントの減としています。

 一般会計の歳入についてです。国の2026年度地方財政計画において、市町村税収入は前年度と比較して4.7パーセントの増、地方交付税総額は6.5パーセントの増とされています。

 市税について、2025年度当初予算と比較して、個人市民税、法人市民税、固定資産税の増額を見込み、市税全体で99億3,970万3千円とし、2億978万円、2.2パーセントの増を見込んでいます。

 地方地方交付税について、普通交付税は149億円で、市税の増収による基準財政収入額の増加により、2025年度と比較して3億円、2.0パーセントの減としています。特別交付税は除排雪経費の増額を見込み、23億2,000万円で、1億2千万円、5.5パーセントの増としています。

 地方譲与税および各種交付金は31億4,725万2千円で、1億2,468万4千円、4.1パーセントの増を見込んでいます。これは、配当割交付金や利子割交付金の増額などによるものです。

 好調なふるさと納税は17億円で、1億8,880万円、12.5パーセントの増を見込んでいます。

 市債は22億3,710万円で、18億6,030万円、45.4パーセントの大幅減を見込んでおりますが、竹野学園整備事業や総合健康ゾーン健康増進施設「ウェルストーク豊岡」などの公共施設の長寿命化事業の完了によるものなどです。

 一般会計の歳出については、子どもの医療費助成の拡充、RSウイルスワクチンの定期接種化、保育料の軽減、国の施策ではありますが小学校給食費の無償化などを行います。また、官民共創の推進、稼ぐ力強化総合支援、脱炭素先行地域推進事業などを行い「子育て」と「経済」に力を入れた予算付けを行いました。

 2026年度の予算編成においては、例年のことではありますが、歳出に見合う一般財源の確保が困難であったため、財政調整基金から17億円を取り崩し、収支均衡を図っています。

 さらに、極めて厳しい経営状況にある公立豊岡病院組合に対して、財政調整基金から10億円、地域振興基金から9億1,350万円を取り崩して貸付を行うため、2026年度当初予算時の財政調整基金の残高は約27.1億円になる見込みです。この残高は、先ほど申しあげました同組合への約19億円に及ぶ貸付などにより、2025年度当初予算時と比較して13.9億円、34パーセントの減となり、厳しい財政状況となります。

 2026年度当初予算は、好調なふるさと納税と財政調整基金に依存した予算編成となっており、極めて不安定な状況です。

 今後ますます厳しくなる財政状況を見据え、経常的経費の抑制、公共施設マネジメント、DXの推進や第5次行財政改革の実行に取り組んでまいります。

主要事業

 次に、2026年度の主要事業、および諸般の報告事項などについて、先ほど申しあげました「創生5(ファイブ)」の体系に沿って、ご説明申しあげます。

《柱1 子育てに優しいまちへ》

 まず、一つ目の柱「子育てに優しいまち」について申しあげます。

保育所等保育料の軽減

 「保育所等保育料の軽減」についてです。

 保育所や認定こども園などを利用されている3歳未満児のご家庭には、世帯の所得に応じた保育料をご負担いただいております。
 市では、これまでも市の独自施策として、保育料を国基準から全体で約20パーセント軽減するとともに、運動遊びの導入など保育の質の向上に努めてまいりました。
 「こども計画」の策定にあたり、2024年に実施したアンケート調査では、理想の子ども数を持たない理由として「子育てや教育にかかる経済的負担の重さ」を挙げる方が非常に多く、深刻な現状が改めて示されました。
 市といたしましては、この結果を重く受け止め「子育てに優しいまち」を真に実現し、より一層、安心して仕事と家庭の両立が図られ「豊岡で暮らしてよかった」と実感していただくため、保育料のさらなる軽減に踏み切ることといたしました。

 具体的には、保育料を国基準から全体で約55パーセント軽減することとし、保育所等利用者の約94パーセントの世帯においては、現行から概ね半額となるよう設定したいと考えております。

子ども医療費助成制度の高校生等への拡充

 次に「子ども医療費助成制度の高校生等への拡充」について申しあげます。

 子育て世帯の経済的負担を軽減し、子どもたちが安心して医療を受けられる環境を整えるため、現在、小学4年生から中学3年生までとしている外来診療の医療費助成について、対象を18歳以下の高校生年代まで拡充いたします。
 また、これまで時限的に実施してまいりました「1歳から小学3年生までの医療費助成の所得制限を設けない措置」につきましても、7月以降、これを継続して適用することといたします。
 これらの拡充により、高校生年代までの入院費用がすべて無料になるだけでなく、外来診療につきましても、市民税所得割額23万5千円未満の世帯では、自己負担額が「無料」または「1カ月当たり1医療機関ごとに上限300円」に抑えられます。その結果、本市の対象となる子育て世帯の約8割において外来の自己負担のさらなる軽減につながります。

 なお、いずれも本年7月1日からの診療分から適用するため、これらの条例改正案を今議会に提出しております。

子育て支援の拡充

 次に「子育て支援の拡充」について申しあげます。

 まず、産婦健康診査の助成を拡大いたします。これまでの「産後1カ月」の健診に加え、新たに、心身ともに不安定になりやすい「産後2週間」の時期に行う健康診査費用についても、一人当たり5千円を上限に助成いたします。このことにより、豊岡病院での受診が実質無料となります。経済的理由による未受診を防ぎ、産後の初期段階から母子への支援体制を強化してまいります。

 次に、本年4月から「妊婦へのRSウイルスワクチン」が定期接種化されることに伴い、本市においても自己負担なしで接種いただける環境を整えます。このワクチンは、妊婦の方が接種することで母体を通じて赤ちゃんに免疫を届け、重症化しやすい新生児や乳児の感染を予防するものです。
 接種対象者への案内につきましては、国が定める標準的な接種期間(妊娠28週~36週)に合わせ、母子健康手帳の交付時に予診票を配布いたします。なお、すでに手帳をお持ちの方には、3月末に予診票を郵送する予定です。

特定不妊治療の交通費助成制度の創設

 次に「特定不妊治療の交通費助成制度の創設」について申しあげます。

 本市では、2022年度から特定不妊治療に係る治療費の助成を行っています。しかしながら、但馬地域内には当該治療を実施している医療機関がなく、治療を受ける方は遠方の医療機関を何度も受診せざるを得ず、移動時間や交通費の支出は、心身両面において極めて大きな負担となっています。
 このため、子どもを望まれる方々の経済的負担をさらに軽減し、安心して治療に専念できる環境を整えるため、新たに「特定不妊治療交通費助成制度」を創設いたします。
 助成内容の詳細につきましては、自己負担額の8割程度を想定していますが、今後、国県の補助制度の動向により、助成内容を精査してまいります。

物価高対応子育て応援手当

 次に「物価高対応子育て応援手当」について申しあげます。

 物価高騰の影響を強く受けている子育て世帯を支援し、子どもたちの健やかな成長を応援するため、0歳から高校3年生年代までの子どもを養育する保護者に対し、子ども一人につき、2万円の手当を支給いたします。これは、国の総合経済対策に基づき、本市においても重点的な支援策として実施するもので、3月上旬から順次支給を開始してまいります。この取組みが、日々の暮らしの一助となるとともに、子どもたちの笑顔につながることを願っています。

ペアレントトレーニング事業の拡充

 次に「ペアレントトレーニング事業の拡充」について申しあげます。

 発達に特性のある子どもの行動への対応が分からず、強く叱ってしまったり、自己嫌悪に陥ったりするなど、育児に不安や悩みを抱える家庭が年々増加しています。
 そのため市では、「第7期障害福祉計画」に基づき、2023年度から、保護者がお子さんの特性に応じた適切な関わり方を学ぶ「ペアレントトレーニング事業」に取り組んでいます。

 来年度からは、年々増加する需要に的確に対応するため、委託事業により、作業療法士、理学療法士および言語聴覚士などによる専門的な支援体制を強化・拡充いたします。子どもの成長にあわせた学びを支え、保護者支援のさらなる質の向上を図ってまいります。

 なお、本市の子育て施策は、市独自の取組みを含め多岐にわたっております。このため、マンガや動画を活用し、視覚的に分かりやすく伝える工夫を凝らすことで、市内外に「子育てに優しいまち・豊岡」の魅力をアピールしてまいります。

《柱2 経済が活性化するまちへ》

 次に、二つ目の柱「経済が活性化するまち」について申しあげます。

国内および外国人観光客の動向

 「国内および外国人観光客の動向」についてです。

 まず、国内観光客の動向について、兵庫県観光客動態調査に基づく、昨年7月から12月までの市内主要3地点の実績を申しあげます。コウノトリ文化館の入館者数は3万3,279人で前年同期比4.8パーセントの減、城崎温泉外湯の入浴者数は59万6,683人で、5.2パーセントの減となりました。一方で、出石地域駐車場の利用台数は6万9,601台と、前年同期比21.9パーセントの大幅な増となっています。これらの状況は、大阪・関西万博の波及効果が限定的であった一方で、昨年6月に公開された映画「国宝」がヒットし、ロケ地となった出石地域の魅力が広く認識されたことによるものと考えております。

 次に、外国人観光客の動向について、昨年1年間に本市に宿泊した外国人の延べ人数は、10万2,270人泊となりました。これは2006年の統計開始以降、初めて10万人を突破したものであり、前年比で約3割増、過去最高を更新いたしました。

 国別では、アメリカが2万1,039人泊と最多で、前年比60.4パーセント増と大きく伸びています。また、前年8位であったカナダが、77.1パーセント増の5,406人泊で4位に急浮上した一方、3位だった香港は31.2パーセント減の5,041人泊で6位となっています。

 今後も、豊岡観光イノベーションと連携し、各国のメディアや旅行会社への継続的なアプローチとともに、観光DX等の推進による動態分析の精度を高め、更なる誘客促進につながるよう、戦略的に事業を推進してまいります。

稼ぐ力強化総合支援事業

 次に「稼ぐ力強化総合支援事業」について申しあげます。

 市内中小企業の収益性や生産性の向上、いわゆる「稼ぐ力」を多角的に強化し、地域経済の持続的な成長と安定した雇用の創出を目指して、来年度から3年間、新たな総合支援事業をスタートいたします。
 本事業では、企業の成長段階を「土台作り」「戦略立案」「競争力強化」「成長加速」の4つの過程に分け、それぞれの段階に応じた支援を展開してまいります。
 具体的には、まず「土台作り」として、インターンシップ受入支援による若者の確保と定着を促進します。また「戦略立案」においては、専門領域における専門家派遣への支援を通じて、経営課題の解決を図ります。

 さらに「競争力強化」の要として、大胆な設備投資や経営革新に取り組む企業に対し、最大500万円の補助金を交付し、高付加価値化への転換を力強く後押しいたします。あわせて「成長加速」に向け、広域的な販路拡大を目指す産業展への共同出展を支援してまいります。

 本事業を通じて、市内企業が変化の激しい市場環境を勝ち抜き、さらなる飛躍を遂げられるよう、企業の成長支援を推進してまいります。

産業用地の適地選定調査

 次に「産業用地の適地選定調査」について申しあげます。

 本市の産業用地は、2024年度に「コウノトリ豊岡産業用地」および「出石中川産業用地」が完売いたしました。これにより、現在、新たな企業誘致や市内企業の事業拡大を受け入れるための用地が不足している状況にあります。
 こうした中、北近畿豊岡自動車道の延伸等を踏まえ、新たな産業用地整備の可能性を探る「産業用地適地選定調査」に着手いたします。
 具体的には、土地利用の法規制や地形、道路交通網、さらには電力などのインフラ状況等を多角的に分析・検討し、2カ所程度の適地を絞り込み、その実現に向けた検討を始めてまいります。

環境省事業『脱炭素先行地域』の採択

 次に「環境省事業『脱炭素先行地域』の採択」について申しあげます。

 昨年10月に応募いたしました環境省の「第7回脱炭素先行地域」につきましては、去る2月13日に選定結果が公表され、全国12の計画の一つとして、本市の提案が選定されました。これにより、2026年度から2030年度までの5年間、国の交付金による支援を受けながら、対象エリアである「日高神鍋地域」において、総額約43億円の事業規模で、太陽光発電設備や木質バイオマス利用機器といった再生可能エネルギー設備の導入などを、集中的に進めてまいります。
 本事業を通じて「脱炭素化」を原動力とした地域の観光再生と経済活性化を目指してまいります。

城崎温泉交流センター 通称『さとの湯』の整備事業

 次に「城崎温泉交流センター 通称『さとの湯』の整備事業」について申しあげます。

 本事業は、城崎文芸館および城崎麦わら細工伝承館の機能を統合した施設として建て替えるものであり、今年度は、現施設の解体工事および実施設計に向けた設計者選定のプロポーザルを実施する予定としておりました。
 しかしながら、解体工事において、新たなアスベストが発見されたことや、関係機関との協議に時間を要したことから、本年度内の完了が困難となり、工事を来年度へ繰り越すことといたしました。

 また、設計者選定プロポーザルにつきましても、要求水準書などの精査に時間を要していることから、公募開始時期を、当初予定していた2025年12月から、2026年4月以降へと延期することといたしました。

 これらに伴い、事業全体のスケジュールを精査した結果、リニューアルオープンは当初の予定より1年遅れ、2030年3月頃となる見込みです。

 今後も、地域住民や関係機関と緊密に連携を図りながら、新たな賑わいの拠点として、将来にわたり多くの方に親しまれる施設となるよう、事業を進めてまいります。

道の駅『神鍋高原』のソフト面での機能強化

 次に「道の駅『神鍋高原』のソフト面での機能強化」について申しあげます。

 現在、神鍋高原は、雪不足やスキー人口の減少に加え、経営者の高齢化による民宿の廃業が相次ぐなど、将来にわたり観光地として持続するための、極めて重要な局面にあります。
 この現状を打破するため、株式会社日高振興公社が指定管理者として運営を担う、道の駅「神鍋高原」のソフト面での機能を強化いたします。市といたしましては、神鍋地域全体の「訪問価値」の向上と、四季を通じて人を呼び込める体制の構築に向け、同公社による取組みを支援してまいります。

 具体的な施策といたしましては、指定管理者が主体となり推進する、地元食材や地域資源を活かしたオリジナル商品の開発を実効性のあるものとするため、新たに総務省の制度を活用した「集落支援員」を配置するほか、専門的な知見を持つ「観光事業アドバイザー」を招聘(しょうへい)し、推進体制の強化を支援いたします。

 神鍋高原の豊かな自然と暮らしを次世代へと引き継ぎ、持続可能な未来を切り拓くため、官民一体となって取り組んでまいります。

旧豊岡清掃センター解体工事

 次に「旧豊岡清掃センター解体工事」について申しあげます。

 北近畿豊岡自動車道「豊岡道路(Ⅱ期)事業」に伴う、旧豊岡清掃センターの解体工事につきましては、去る1月28日の入札の結果、契約候補者が決定いたしましたので、今議会に契約締結にかかる議案を提出しています。

 本工事は、基幹道路の整備を前進させるために不可欠な工程であり、実施にあたっては、周辺環境への影響や安全管理に十分意を用い、円滑な事業実施に努めてまいります。

《柱3 安心安全なまちへ》

 次に、三つ目の柱「安心安全なまち」について申しあげます。

2026年度の国民健康保険税

 「2026年度の国民健康保険税」についてです。

 去る1月22日、豊岡市国民健康保険運営協議会から「2026年度豊岡市国民健康保険事業運営の基本方針」について答申を受けました。
 国民健康保険制度につきましては、国が「財政運営の都道府県化」および「保険料水準の統一化」の方針を示しており、兵庫県においても、2030年度に県内の保険料率の完全統一を行うこととされています。

 県内の他市町と比較して医療費水準および保険料水準が低い本市においては、県が示す標準保険料率との乖離(かいり)が大きく、統一に向けては大幅な負担増が見込まれる状況にあります。そのため、国民健康保険財政調整基金を計画的に活用し、被保険者の皆さんの負担増を可能な限り抑え、激変緩和を図ることとしています。

 なお、答申の趣旨を尊重し、国の法律改正などの動向を踏まえ、今後、国民健康保険税条例の改正に係る議案を提出する予定にしております。

介護人材の確保・定着および訪問介護事業所への支援策

 次に「介護人材の確保・定着および訪問介護事業所への支援策」について申しあげます。

 現在、市内の介護事業所における人材不足は極めて深刻であり、募集しても応募がない状態が続くなど、職員の確保に大変苦慮されていると伺っています。
 とりわけ訪問介護サービスにおいては、深刻な担い手不足に加え、訪問宅への移動コストがかさむことから、このままでは、竹野地域や但東地域などに居住する市民の皆さんが、訪問介護サービスを受けられなくなる恐れがあります。こうした事態を回避するため、市では新たに、人材の確保・定着および事業継続に向けた支援策を講じることといたしました。

 まず、人材確保の支援として、市内に住所を有する介護資格者が市内の事業所に就職した場合、3カ年にわたり、一人当たり合計30万円の就職奨励金を支給いたします。
 あわせて、現行の「介護職員養成研修費用助成金」の対象を拡大し、正規職員に加え、非正規職員についても助成の対象といたします。
 さらに、訪問介護事業所への支援として、遠隔地に在住する市民にサービスを提供した市内の事業所に対し、移動に伴う人件費およびガソリン代の一部を補助いたします。

 これらの取組みを通じて、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、介護従事者の確保・定着と事業所の負担軽減を図り、介護体制の維持・充実に努めてまいります。

 なお、次期、介護保険事業計画の見直しにおいて、同事業の持続可能性を高める議論がなされることを期待しております。

外出支援サービス助成事業の見直し

 次に「外出支援サービス助成事業の見直し」について申しあげます。

 本事業につきましては、事業費が年々高い水準で推移していることから、2024年度に利用者負担額を2.26倍とするなどの暫定的な措置を講じてまいりました。
 しかしながら、今後も本事業を持続可能な制度として維持していくためには、さらなる見直しが不可欠であり、2027年度から段階的に改正することといたしました。

 具体的な内容といたしましては、助成上限額の設定や利用者負担を運賃の一定割合とする方式へ変更いたします。また、中軽度の方を対象とした「区分3」を、重度の方を対象とした「区分2」へ統合し、利用者負担の偏りを出来る限り抑えることにより、一定数の利用者では引き下げになるものと考えています。

 なお、急激な負担増を避けるため、助成上限額や負担率については、2029年度および2031年度に段階的に変更いたします。
 実施に先立ち、来年度は利用者への周知を早期に行い、負担が増加する利用者の生活設計の見直しなどの準備期間としていただくなど、急激な変化に配慮してまいります。あわせて、負担増を緩和するための代替事業についても検討を進め、2027年度からの本事業の改正と同時に開始できるよう準備してまいります。

豊岡市障害者福祉計画の策定

 次に「豊岡市障害者福祉計画の策定」について申しあげます。

 本市では、障害者福祉に関する施策を総合的に推進するため「障害者計画」「障害福祉計画」および「障害児福祉計画」の三つの計画を合わせた「豊岡市障害者福祉計画」を策定しています。
 現行の計画期間が来年度末をもって終了することから、2027年度を始期とする次期計画の策定に着手いたします。

 新たな計画の策定にあたっては、学識経験者や当事者関係団体の代表者などで構成する「策定委員会」を設置し、当事者やご家族へのグループインタビュー、パブリックコメントなどを通じて、広く市民の皆さんの声を聞きながら検討を進めてまいります。

 障害のある人もない人も、お互いに支え合いながら自分らしく笑顔で暮らせるまちづくりを目指し、実効性の高い計画を策定したいと考えております。

公立豊岡病院組合への財政支援

 次に「公立豊岡病院組合への財政支援」について申しあげます。

 公立豊岡病院組合は、人口減少や少子高齢化、そして近年の物価高騰や人件費の上昇などにより、極めて厳しい経営状況に直面しています。
 このままでは、2025年度末には「起債許可団体」となる見込みであり、今後、抜本的な対策を講じなければ「経営健全化団体」へ移行する可能性が高い状況にあります。
 市といたしましては、組合からの財政支援の要請に基づき、地域医療の核である同病院の機能を維持するため、緊急措置として支援を行うことといたしました。

 具体的には、構成市である朝来市とともに総額25億円の支援を行うもので、本市においては、分賦金分担率に基づき、19億1,350万円の長期貸付を行うこととしています。

 このような厳しい経営状況を踏まえ、同組合では、持続可能な地域医療体制の構築に向けた抜本的な構造改革の方向性を検討するため「構造改革委員会」を設置されました。本市といたしましても、オブザーバーとして参画する副市長を通じて、検討状況をしっかりと注視していきたいと考えております。

豊岡市新型インフルエンザ等対策行動計画の改定

 次に「豊岡市新型インフルエンザ等対策行動計画の改定」について申しあげます。

 国において、2024年7月に新型コロナウイルス感染症の経験を踏まえた「政府行動計画」が11年ぶりに抜本的に改定されたことを受け、2025年3月には「兵庫県行動計画」が改定されました。
 これに伴い、本市においても新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、国および県の計画との整合性を図るため、市行動計画を改定いたします。

 改定にあたっては、学識経験者や県への意見聴取を経て計画案を取りまとめ、その後、パブリックコメントを実施して広く市民の皆さんのご意見を伺い、本年6月の改定を目指してまいります。

有害鳥獣対策

 次に「有害鳥獣対策」について申しあげます。

 本市では、シカやイノシシなどの野生動物による農作物被害を軽減するため、市猟友会と連携し、駆除対策に取り組んでおりますが、近年では、捕獲班員の高齢化や、捕獲された個体の資源活用が課題となっています。 
 また、昨年5月に但東町で発生したクマによる人身被害は、市民生活に不安を与えており、クマの出没対策と安全確保は急務となっています。

 これらの課題に対応するため、来年度は、新たに二つの事業に取り組みます。一つ目は、「わな」や「銃」などの狩猟免許を取得してから間もない新規狩猟者を対象に「豊岡狩猟スクール」を開校し、ベテラン猟師が持つ技術の若手への継承により将来の担い手を確保いたします。二つ目は、捕獲されたシカを捕獲班員や処理事業者が出張回収し、市内の解体処理施設に搬入することで、ジビエやペットフードとしての資源活用を進めてまいります。

 また、クマによる人身被害を未然に防ぐため、来年度も引き続き、市が事業主体となって、柿や栗などの不要果樹を伐採し、クマを人里に寄せ付けないための防除対策を進めることで、安心安全なまちづくりに繋げてまいります。

市道整備

 次に「市道整備」について申しあげます。

 老朽化の著しい市道の舗装や側溝などについて、安全性を確保するため、計画的な修繕・改修を進めています。
 来年度、豊岡地域では奥野線の道路補修、城崎地域では愛宕(あたご)長崎線外の舗装改修 、竹野地域では桑野本川南谷(かなんだに)線の大規模舗装修繕、日高地域では栗山妙見(くりやまみょうけん)線の道路断面補修等による長寿命化や、河畑分尾(かばたわけお)の法面対策、出石地域では内町線外の大規模舗装修繕 、但東地域では須流(する)神社線の側溝修繕や、中畑山線の大規模舗装修繕などを計画しております。

雪害対策

 次に「雪害対策」について申しあげます。

 冬季における道路機能を維持し、降雪時にも円滑な通行を確保するため、除雪体制の強化と施設の計画的な更新を進めています。

 来年度は、除雪車両2台の更新に加え、竹野地区や小田井寿上陰線などにおいて、消雪ポンプや散水管といった消雪装置の更新工事を計画しています。
 あわせて、市民との協働による除雪体制を維持するため、自治会などによる除雪機の購入費用を補助するほか、深刻な課題となっている運転手不足の解消に向け、除雪機械の運転資格取得にかかる費用を引き続き支援してまいります。

地域解決型予算の拡大

 次に「地域解決型予算の拡大」について申しあげます。

 地域からの要望に迅速に対応し、身近な生活環境を改善するため、各振興局長などの判断で小規模な補修を実施できる「道路水路等区内環境改良事業」の内容を、さらに充実いたします。
 近年、地域からの要望が多様化していることを受け、来年度から対象施設をこれまでの道路や水路に、新たに「公園」を加えます。また、使途についても、これまでの施設修繕に限定せず、草刈りや清掃などの作業費や原材料費まで幅広く柔軟に活用できるよう見直しを行います。
 これに伴い、本庁と各振興局への配分額をそれぞれ200万円ずつ、総額で1,200万円増額し、全体で3,400万円の予算を確保いたします。

 この予算拡大により、市民の皆さんの暮らしに寄り添う「現地解決型」の対応をより一層強化し、機動的で満足度の高い行政サービスの提供に努めてまいります。

コウノトリ但馬空港のあり方懇話会

 次に「コウノトリ但馬空港のあり方懇話会」について申しあげます。

 本懇話会は、地域の重要な交通拠点である但馬空港の現状と将来像を多角的に検討し、地域の活性化や持続的発展に資する空港のあり方について、有識者や地元代表者と共に議論する場として、兵庫県により2020年2月に設置されました。
 コロナ禍に伴う利用者数の低迷により、航空需要予測の算定が困難な状況となり、2022年3月を最後に開催が中断されておりましたが、近年の航空需要の回復や空港を取り巻く環境変化を踏まえ、昨年11月に再開されました。去る2月16日には第6回会議が開催され、但馬空港が「但馬の空の玄関口」にふさわしい姿となるよう、活発な意見交換が進められています。
 具体的には、但馬-伊丹路線の利用促進はもとより、首都圏や神戸空港等への新規路線の開拓、さらには「空飛ぶクルマ」の離発着場としての活用や、北近畿豊岡自動車道の延伸を見据えた交通結節点としての機能強化など、多角的な活用方策について議論されています。

 また、本空港は災害時における防災拠点としての役割を担っており、先般、兵庫県が発表した2026年度予算において、防災機能の向上や滑走路端安全区域(RESA(リーサ))の整備事業が盛り込まれました。本市としても県の方針を歓迎するとともに、関係各位のご尽力に深く感謝申しあげます。

 これを契機とし、但馬-伊丹路線の更なる利用促進、但馬空港の新たな活用方法と価値の創造に向け、積極的に取り組んでまいります。

《柱4 みんなで集えるまちへ》

 次に、四つ目の柱「みんなで集えるまち」について申しあげます。

生涯学習サロン『屋外交流広場』の利活用

 商業施設・アイティ東側にある「屋外交流広場」は、市民の皆さんがさまざまな活動を通して学び、交流を深める場として整備したものです。本広場は、駅前という絶好の立地条件にありながら、演劇祭やフリーマーケットなどのイベント利用を除けば、日常的な利活用が十分になされていないのが現状です。

 今後、本広場が持つ可能性を最大限に引き出すため、市民参加型合意形成プラットホーム「シビックとよおか」などを通じて、市民の皆さんからご意見やアイデアを募集したいと考えています。
 寄せられたご提案を参考に、庁内の関係部署によるプロジェクトチームにおいて現状と課題を整理し、多角的な視点から、より魅力ある活用策の検討を進めてまいります。

 本広場が、各種イベントでの利用はもちろんのこと、市民の皆さんにとっての「憩いの場」として親しまれ、市街地の賑わいを生む拠点となるよう、今後も積極的な周知と活用しやすい環境づくりに努めてまいります。

三方地区コミュニティセンターの長寿命化

 次に「三方地区コミュニティセンターの長寿命化」について申しあげます。

 地域活動の拠点であり指定避難所でもある本施設の計画的保全を図るため「豊岡市コミュニティセンター個別施設計画」に基づき、来年度、長寿命化改修工事を実施いたします。具体的には、空調設備の更新やLED化等による予防保全を行い、耐用年数の延長と維持管理コストの抑制を両立させてまいります。
 あわせて「コミュニティのあり方」について申しあげます。 地域コミュニティ組織の設立から9年、各組織の皆さんのご尽力に深く感謝申しあげます。

 今年度、島根大学との共同研究により実施した全行政区への調査や、地域コミュニティ組織との意見交換で明らかになった課題を踏まえ「豊岡市地域コミュニティビジョン」を前倒しで改定することとし、来年度から作業に着手いたします。
 具体的には、地域コミュニティ組織と行政区が、地区内の課題を共有し、解決に向けて役割を分担し合える関係性の構築を目指します。こうした関係性を実効性のあるものとするため、市の窓口を一本化いたします。これまで総務部が担ってきた区長会に関する事務を、コミュニティ組織を所管する「くらし創造部」に移管し、さらに、共創の推進や組織運営を深めるための交付金、支援体制のあり方についても検討を進めたいと考えております。

但東資母地区での実証実験結果および三者協定締結

 次に「但東資母地区での実証実験結果および三者協定締結」について申しあげます。

 本市では、将来的な生産年齢人口の減少を見据え、2023年度より日本郵便株式会社および兵庫県と連携し、中山間地域の物流機能に特化したドローン配送や地域住民が担う「コミュニティ配送」の実証実験を進めてまいりました。

 昨年11月から12月にかけて、但東町の中藤区および坂津区において、コミュニティセンターから各家庭への配送を地域住民が担う実証実験を行いました。「チクタク資母」のドライバー5人が配送を担当し、61人の区民の皆さんにご協力いただきました。事後のアンケートでは「顔見知りならではの安心感」や地域を熟知する住民ならではの「スムーズで柔軟な対応」を評価する声をいただきました。さらに「独居高齢者の安否確認」といった見守りとの組み合わせについても、多くの期待が寄せられています。
 受取人の8割が「今後も利用したい」とし、配送員の8割からも「継続して関わりたい」との前向きな回答をいただいており、一定時間内に配送を完了できた実績と合わせ「荷物を届ける仕組み」を地域自らが育てていくことへの手応えを感じています。

 この成果を次のステップへと進めるため、日本郵便、兵庫県、本市の三者間で連携協定を締結いたします。本協定に基づき、ドローンなどの次世代モビリティの活用や地域と連携した配送モデルの構築に向けて、さらに協力を深めてまいります。締結式は、来る3月3日に資母地区コミュニティセンターにおいて行う予定です。

 今後は、配送と地域交通を組み合わせた「貨客混載」の実証実験や、住民ニーズに応じた付加価値サービスの検討、さらには持続可能な運営基盤の構築に取り組み、地域住民の皆さんと緊密に連携し、安心して暮らせるまちづくりを推進してまいります。

高校総体の開催

 次に「高校総体の開催」について申しあげます。

 令和8年度全国高等学校総合体育大会が『つなげ みんなの想い 輝け 近畿の舞台で』をスローガンに7月22日から8月21日まで、近畿6府県などを舞台に開催されます。

 兵庫県内では、体操、空手道、登山、カヌーの4競技が開催されますが、本市ではこのうち岳(そぶだけ)周辺を会場とする「登山」と、県立円山川公苑周辺水域での「カヌー」の2競技を受け入れます。

 開催日程は、カヌーが7月31日から8月4日まで、登山が8月6日から10日まで、それぞれ5日間となっています。
 大会期間中、この2競技の選手・指導者合わせて約1,200人の来場が見込まれます。大会関係者等を含め、多くの皆さんが本市を訪れることで、宿泊や観光など、市内経済への波及効果も大きなものになると期待しています。

 この大会は、全国規模の競技会を可能にする「山陰海岸ジオパーク」の豊かで安全な自然、そして本市の魅力を全国に発信する絶好の機会であると捉えています。交流人口のさらなる拡大やスポーツツーリズムの推進につなげるため、実行委員会事務局である兵庫県や高等学校体育連盟と緊密に連携し、万全の態勢で受け入れ準備を進めたいと考えております。

社会人野球クラブチーム『NOMOベースボールクラブ』の休部

 次に「社会人野球クラブチーム『NOMOベースボールクラブ』の休部」について申しあげます。

 去る2月5日、同クラブのホームページなどにおいて、今シーズンの休部が発表されました。
 本件につきましては、昨年12月および本年1月に、野茂英雄代表理事らが来庁され、直接ご報告を受けていたところです。
 休部に至った大きな理由は、新たな選手獲得によるチーム編成が困難となったため、と伺っています。
 クラブチームとしては一旦休部をされますが、NPO法人としては、引き続き少年野球大会の開催など、野球を通じた青少年育成活動を継続されるとともに、来シーズン以降の再始動を目標に、新たな選手獲得に注力していく予定であるとお聞きしています。
 同法人からは、引き続き城崎町湯島の球団事務所を拠点に活動したいとの強い要望をいただいておりますので、市といたしましても、今後の動向を注視しつつ、再びチームが躍動する姿が見られることを期待しております。

各振興局の取組み

 次に「各振興局の取組」について申しあげます。

 城崎振興局では、主な事業として、城崎の象徴である柳や桜並木の整備を行い、景観の魅力を維持するとともに、観光関連事業者の皆さんと連携し、災害時の避難訓練やマニュアルの作成を通じて「安全な観光地」としての信頼性を強化してまいります。
 また、先ほど申しあげました「城崎温泉交流センター」との機能統合に伴い、城崎文芸館の売却に必要な不動産鑑定などを行うとともに、新たな拠点となる交流センターの実施設計に着手いたします。

 竹野振興局では、主な事業として、移住者の受け入れと空き家の利活用を加速させ、地域の活性化を図るため、新たに集落支援員を配置いたします。空き家問題にきめ細かく対応するとともに、外国人住民の方も含めた移住に関する課題解決を支援してまいります。
 また、竹野庁舎については、防災拠点および複合施設としての機能を維持するため、エレベーターや非常用放送設備などの改修を計画的に実施してまいります。

 日高振興局では、主な事業として、世界的な冒険家・植村直己さんの「挑戦する心」を継承するため、4年に一度の「日本冒険フォーラム」を開催いたします。あわせて、植村さんの功績や言葉を刻んだ碑を神鍋高原などに設置し、未来を担う子どもたちが夢に向かって努力する大切さを学べる環境を整えてまいります。
 また、先ほど申しあげました「道の駅『神鍋高原』」の機能強化や脱炭素の取組みについても、日高振興公社や日高神鍋観光協会と連携し、神鍋エリア全体の訪問価値を高める取組を支援してまいります。

 出石振興局では、主な事業として、出石お城まつりへの支援を引き続き行うとともに、重要な観光資源である出石城の石垣除草による景観保全を行います。
 また、出石永楽館におきましては、11月に「永楽館歌舞伎」を開催いたします。昨年公開された映画「国宝」が大ヒットし、歌舞伎への関心が国内外において高まっています。この好機を捉え、片岡愛之助さんらをお迎えした迫力ある公演を通じて、豊岡の魅力や知人度向上を図るとともに、地域経済の活性化を推進し、市民の皆さんのシビックプライドの醸成を促進してまいります。

 但東振興局では、主な事業として、地域と行政のパイプ役となる「集落支援員」を引き続き配置するとともに、新たに「但東未来づくり補助金」を創設し、市民自らが行う賑わいづくりや関係人口創出の取組を支援してまいります。あわせて、地域の子どもたちと住民が地元の民話を農村歌舞伎舞台で上演する「但東さいさい」の取組みを継続し、郷土愛の醸成と但東の魅力発信を行ってまいります。
 また、地域の拠点である「シルク温泉やまびこ」において、設備機械の更新など長寿命化に向けた大規模な改修工事を実施するとともに、将来の観光需要などを見据えた今後のあり方についても検討を進めてまいります。

《柱5 整備された「学びの」あるまちへ》

 次に、五つ目の柱「整備された『学びの』あるまち」について申しあげます。

 冒頭の施政方針でも述べましたとおり、子どもから大人まで、市民一人ひとりが生涯を通じて学び続けられる環境を整え「主体性」と「協働する力」を育むことは、変化の激しい時代を生き抜くための鍵となります。
 学校教育と豊かな地域資源を結びつけた「豊岡ならではの学び」をさらに進化させ、個人の自己実現が地域の活力へとつながる「学びの循環」を、着実に創出してまいります。
 教育行政の具体的な方針と施策の展開につきましては、この後、教育長から別途ご説明申しあげますが、私といたしましても、本市の「学び」のさらなる充実に向け、教育委員会としっかりと連携してまいります。

《ともに未来をつくる行政経営へ》

 次に、これら「創生5(ファイブ)」の五つの柱を支える極めて重要な要素として「プラス1(ワン)ともに未来を創る行政経営」について申しあげます。

「後期豊岡市市政経営方針」と「第3期豊岡市地方創生総合戦略」の策定

 「後期豊岡市市政経営方針」と「第3期豊岡市地方創生総合戦略」の策定についてです。

 市では、基本構想に基づき、4年ごとに「市政経営方針」を策定しており、現在の中期市政経営方針は今年度をもって計画期間が終了いたします。また「第2期豊岡市地方創生総合戦略」につきましても、今年度で計画期間が終了いたします。このため、2026年度を始期とする「後期市政経営方針」及び「第3期地方創生総合戦略」の策定を進めてまいりました。
 今回の策定にあたっては、この二つの計画を一本化いたしました。これは「市のあらゆる施策・事業は人口減少対策であり、まちの総力戦である」という強い意思を明確に示すものです。

 具体的には、政策を分野横断的に推進するため「子育て」「経済」「安心安全」「集い」「学び」の5つの柱を「創生5(ファイブ)」として体系化いたしました。その上で、未来への投資という「攻め」と、暮らしの基盤を維持する「守り」を両輪とし「新結合」「シェアリング」「多機能化・複合化」の視点を徹底することで、分野を横断した施策の相乗効果を高めてまいります。

 計画期間は、2026年度から2029年度までの4年間となります。去る1月13日には、今年度第2回目となる「豊岡市地方創生戦略会議」を開催し、委員の皆さんからいただいたご意見をもとに、現在、最終調整を行っています。  

 策定時期は3月を予定しており、今後は本計画に基づき着実に事務事業の推進と適切な進捗管理と評価を行い、必要に応じて見直しと改善を図ってまいります。

窓口開庁時間の短縮の本格実施

 次に「窓口開庁時間の短縮の本格実施」について申しあげます。

 本市では、昨年12月より窓口開庁時間の短縮を試行してまいりました。試行期間中の調査では、大きな混乱は確認されませんでした。
 窓口や「シビックとよおか」を通じて、市民の皆さんからは、職員の働き方改革へのご理解やデジタル活用の推進、オンライン手続きの拡充を求める声を多くいただいた一方で、ご自身の生活への影響や職員が楽をしようとしているのではないかといったご懸念、あるいは、デジタルが得意でない方からの不安の声もいただいたところです。
 市といたしましては、こうしたことを踏まえ、総合的に判断した結果、本年4月1日から市役所の全窓口において、開庁時間を「午前9時から午後4時30分まで」とする本格実施へ移行することといたしました。
 一方で、お寄せいただいたご意見を受け止め、必要な対応につきまして、引き続き検討を進めてまいります。
 また、対面での手続きが不可欠なマイナンバーカードの更新については、現在本庁舎で実施している時間外窓口について、さらなる周知を図ってまいります。

 今後は、窓口開庁時間の短縮により生み出した時間を、行政サービスの質向上に向けた検討や、行政手続きのオンライン化などの業務改善、組織内のコミュニケーション活性化に充ててまいります。
 市民の皆さんの声を真摯に受け止め「より利便性が高く、質の高い行政サービス」の実現に向けて不断に取り組んでまいります。

市民共創(シビックとよおか・ちいき×エール)

 次に「市民共創(シビックとよおか・ちいき×エール)」について申しあげます。

 第5次行財政改革大綱「公共サービスが多様な人たちによって創造されている」「多様な市民の思い・願いが尊重されている」を実現するため、本市では、昨年11月からオンラインプラットフォーム「シビックとよおか」の運用を開始しました。
 窓口開庁時間の短縮に関する意見募集や、鞄協会をはじめとする各種団体との対話など、デジタルを活用することで、「いつでも・どこからでも」市政に思いを届けられる環境づくりを進めております。
 利用者数は2月9日時点で535人に達し、新しい広聴の土壌が着実に整いつつあります。同時に、対面でのワークショップイベント「ちいき×エール」もあわせて開催し、デジタルとリアルを融合させた相互理解を深める取組にも着手しています。

 来年度は、オンラインで寄せられた多様な意見を、対面の場に反映させるなど、広聴を対話へと繋げる仕組みを強化し、より一層「人と地域に寄り添う市政」を推進してまいります。

公共施設再編計画の改定

 次に「公共施設再編計画の改定」について申しあげます。

 市が保有する公共施設の将来的な方向性を明らかにするため、2016年度に「第1期豊岡市公共施設再編計画」を策定いたしました。
 今年度で第1期計画の期間が終了することから、昨年8月に実施した市民アンケートの結果や施設を所管する各課で重ねてきた議論を踏まえ、来年度から2035年度までの10年間を期間とする「第2期計画」の素案をまとめたところです。

 本日から3月12日まで、市民の皆さんから広くご意見を募集するパブリックコメントを実施いたします。その後、お寄せいただいたご意見を踏まえて最終調整を行い、年度内の改定を予定しています。

 改定後は、本計画に定める基本方針や個別施設計画に基づき、施設の長寿命化や多機能化、複合化といった「公共施設マネジメント」の取組みを引き続き推進してまいります。

但東地域の課題解決を目指す『但東X(クロス)プロジェクト』

 次に「但東地域の課題解決を目指す『但東X(クロス)プロジェクト』」について申しあげます。

 本市では「住み続けられる地域づくり」を目指し、但東地域において「但東X(クロス)プロジェクト」を推進しています。その一環として、来年度、但東地域の主要な商業施設に、住民票などの証明書を発行できる「キオスク端末」を新たに設置いたします。

 現在、但東地域内にはコンビニエンスストアがなく、住民の皆さんが休日や夜間に証明書を取得することが困難な状況にあります。また、今年度から実施している「手数料200円」の負担軽減措置を、身近な場所で享受できないという地域間格差も大きな課題となっています。

 こうした課題を解消するため、地域住民にとって身近な買い物拠点に端末を導入し、行政サービスの利用環境を整えることで、利便性の向上と持続可能な地域づくりを進めてまいります。

2025年度補正予算

 最後に「2025年度の一般会計補正予算」について申しあげます。

 まず、補正予算第10号です。
 大雪に伴う市道除雪等に要する経費として、1億5,000万円を追加するため、2月10日付けで専決処分したものです。

 次に、補正予算第11号です。
 11億654万4千円の減額としています。
 減額の主なものは、入札残、事業費の確定に伴うもののほか、年度末までの支出予定の精査により不用額等を減額します。
 繰越明許費の補正では、公共交通対策事業をはじめ、年度内にその支払いが終わらないもの25件の追加を行っています。

 債務負担行為の補正では、1件の追加、3件の廃止、1件の変更を行っています。

 地方債の補正では、2事業の追加と21事業の変更を行っています。

 なお、年度内の財政収支見通しについては、地方債、特別交付税、地方譲与税など、現時点では額が確定していないものが多くあり、これらが確定した段階で、さらに補正の必要が生じることとなります。
 その際には、財政事情を勘案する中で、所要の専決補正を行いたいと考えておりますので、ご了承賜りますようお願い申しあげます。

 次に「基金の資金運用」についてです。
 今年度は、金利の上昇に的確に対応し、債券の買い増しを行うなど積極的に運用に取り組んだ結果、運用益が当初の想定を大きく増加する見込みです。
 来年度においても、元本の安全性に配慮した確実かつ効率的な運用に努め、財源の確保を図ってまいります。
 一般会計分と特別会計分を合わせた運用収入の総額は、2025年度当初予算の3,869万4千円に対し、収入見込みは、8,419万5千円で、118パーセントの増加となる見通しです。さらに、2026年度当初予算におきましては、1億2,649万5千円で、227パーセントの大幅な増加を見込んでおります。

 

 以上をもちまして、私の総括説明を終え、各議案の詳細については担当部長などから説明いたしますので、よろしくご審議いただき、適切なるご決定を賜りますようお願い申しあげます。

ありがとうございました。

より良いウェブサイトにするために、ページの感想を聞かせてください。

質問:このページの情報は役にたちましたか?
質問:このページの内容は分かりやすかったですか?
質問:このページは見つけやすかったですか?

このページに関するご質問やご意見は、「このページに記載されている情報の担当課」までお問い合わせください

このページに関する問合せ

市長公室 秘書広報課 広報戦略係
〒668-8666 豊岡市中央町2番4号
電話:0796-21-9035 ファクス:0796-24-1004
問合せは専用フォームを利用してください。