「岩画」の魅力 ギャラリートーク 拓本実演も披露
1万年以上前から人類が岩石に刻んだ「岩画」の拓本18点を公開
岩画拓本提供者の岡本光平さんによる調査時のエピソードトークを開催
3月12日午後1時30分~3時まで、今回の企画展の岩画拓本提供者で、現代書家でもある岡本光平さんによるギャラリートーク「岩画の魅力と漢字のルーツを求めて」を開催しました。
モンゴルの気候、アルタイ山脈やゴビ砂漠など岩画調査地の風土紹介の後、2015年と2016年に岩画調査に同行した遠藤浩明さんが、調査時の苦労や思い出などエピソードを語ってくれました。
その後、岡本さんによる岩画の紹介が行われ「車」や「祈」という漢字のルーツに当たるのではないかとひらめいた岩画の紹介がありました。
また、渦巻状の鹿の角の表現の意味や、出産シーンを表現した「誕生図」の珍しい表現の紹介など、多様な鹿の表現の仕方の紹介もありました。
後半は、場所を移して、実際に拓本作業の実演です。約30分弱で立体物を綺麗な拓本に仕上げる行程を見学しました。「今日は室内だから作業はスムーズだが、実際のモンゴルの現場では、強風や砂埃など過酷な状況での作業になる」と岡本さんの苦労話も聞きました。
質問コーナーでは「なぜ岩画が画かれた年代を特定できるのか」という問いに岡本さんからは「画を彫ったであろう道具に着目する。太古は『岩』を岩にぶち当てて画いていた。その後『金属』が誕生したので、より硬い素材で岩を彫ることが出来た。今から約3千年前には『鉄製の道具』が出来たので、先端がより鋭利な物で画くことが出来るようになった。そのような着目点で画かれた年代を推定している。」とのこと。
専門的な深い知識と経験を聞き、参加者には大満足な時間となりました。
当館では2023年4月18日(火曜日)まで、「古代モンゴル『岩画 』1万年の世界~漢字のルーツと原初の美を求めて~」を開催しています。
貴重な機会ですので、どうぞお見逃しなく。
添付ファイル
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第88回企画展チラシ (PDF 5.8MB)
第88回企画展チラシ
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