市長放送(2020年5月7日)
放送日時:2020年5月7日午後7時30分~、8日午前7時10分~
市民の皆様、豊岡市長の中貝宗治です。
大型連休が終わりました。外出を自粛いただいた方々、断腸の思いで旅館やお店等を閉めていただいた方々に、心からの敬意と感謝を捧げます。
5月7日午後7時の段階で、市内で新型コロナウイルスの感染者は確認されていません。感染して豊岡病院に入院しておられる方もありません。
今回は、休校中の市立小中学校の対応についてお伝えします。
5月11日の週から、当面週1回、登校可能日を設けることにしました。
なお、幼稚園は、登園可能日は設定しません。
保育所、認定子ども園は、引き続き開所します。
少し詳しくお話します。
小学校、中学校は、新学期早々、県教育委員会の強い要請を受け、登校日を設定しない形で5月6日まで休校とし、さらに5月31日まで延長することにしています。
今後どうすべきか、検討を重ねてきました。
今年3月の2週間の休校では、子どもたちに、学習状況のばらつき、ゲーム漬け、運動不足、栄養の偏り、ストレスの増加等の問題があるとの報告が、学校現場からなされていました。
今回は、子どもたちの様子について、保護者を対象にアンケートを実施しました。小学生4,180人、中学生2040人の保護者に対しアンケートを行い、合計4322人、69%から回答がありました。その主な内容です。
休校前と比べて起床時間が遅くなった児童生徒の割合は、小中学校合わせて65%、休校前と比べて就寝時間が遅くなった児童生徒の割合は、小中学校合わせて48%でした。
臨床心理士の分析によると、このまま臨時休業が続くと、生活の立て直しが難しくなり、不登校につながる心配があります。特に、他者とつながることが苦手な児童生徒が、一層集団生活に適応しにくくなると危惧されます。
次に、学校が休みになってイライラすることが増えた児童生徒は、小学校で28%、中学校で21%ありました。臨床心理士によると、子どもたちが暴力的になり、家族間の関係性が損なわれている場合は、直ちに支援が必要になります。
約3割の、未回答の家庭の子どもたちの様子も気になります。
学校の在り方については、5月1日、文部科学省は、専門家からなる懇談会からの提言を受け、「段階的に学校教育活動を再開することが重要」との通知を出しました。
懇談会の提言は、主に次のようなものです。
- 学校における感染リスクをゼロにするという前提に立つ限り、学校に子どもが通うことは困難であり、このような状態が長期間続けば、子どもの学びの保障や心身の健康などに関して、深刻な問題が生じること、
- したがって、感染リスクを可能な限り低減しつつ、段階的に実施可能な教育活動を開始し、その評価をしながら再開に向けた取り組みを進めることが重要であること
等です。
以上、豊岡の子どもたちの実態と文部科学省の方針を踏まえ、市として、当面、次のような措置をとることにしました。
- 学校園は、5月31日まで休園・休校を継続しますが、小中学校において、5月11日の週から当面週1回の登校可能日を設けます。その後、状況を見ながら回数を増やすことを検討します。
- 登校可能日には、子どもたちの様子の把握に時間を割きます。その他、学習状況や生活状況の確認、運動、図書の貸出し、休み中の課題の提供を行います。
- ストレスを抱えている児童生徒に対し、学級担任や養護教諭等を中心とした健康観察・健康相談等を行います。また、カウンセラーによるストレスチェックやカウンセリングを行うなど、心のケアを図ります。
- 1教室20人を超える学校は、2日に分けて分散登校とします。
- 集団登下校は、密集とならないよう指導します。
- バス通学は、密集を回避するため、必要に応じてバスを増便します。
- 登校日の学校給食は、18日の週から弁当形式で実施します。
- 教職員、児童生徒の健康チェック、手洗い、消毒、換気等の感染予防対策を徹底します。
詳しくは、市のホームページをご覧ください。
もちろん、なお不安に思われる保護者もおられると思います。登校を強制するものではありません。学校に遠慮なくご相談ください。
子どもたちのいる風景は、最良の風景です。私たちのまちに、これからも子どもたちの笑顔と歓声が響き渡るよう、皆さんと共に、最善を尽くしてまいります。
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